【路線別】新幹線のグリーン車の混雑状況の調査結果

新幹線のグリーン車

全国の新幹線のグリーン車の混雑状況を路線および列車ごとに調査。時間帯や座れる確率の傾向を一覧化。

東海道・山陽・九州新幹線から東北・上越・北陸新幹線まですべて解説する。グリーン車は普通車の特急料金に加えて「グリーン料金(特別車料金)」が適用される。

かなり割高になることから、1日を通して空席が目立つ、満席になるのは年末年始・GW・お盆のような大型連休と祝日がセットになる三連休の一部くらいに限られる。


各新幹線の指定席の混雑動向

路線ごとグリーン車の混雑状況
新幹線の路線 列車名 混雑状況
東海道新幹線 のぞみ ★★★
ひかり ★★★
こだま
山陽新幹線 のぞみ ★★★
ひかり ★★
こだま
みずほ ★★★
さくら ★★
九州新幹線 みずほ ★★
さくら ★★
つばめ
東北新幹線 はやぶさ ★★★
やまびこ ★★★
なすの
北海道新幹線 はやぶさ
秋田新幹線 こまち ★★★
山形新幹線 つばさ ★★★
上越新幹線 とき ★★
たにがわ
北陸新幹線 かがやき ★★★
はくたか ★★★
あさま
つるぎ

いずれの路線/列車も最も混雑する区間を対象。

各段階ごとの混雑率の目安
:満席なことがほとんど
★★★★:通路側の座席の半分は埋まることがほとんど
★★★:窓側の座席は完全に満席がほとんど
★★:窓側の座席の一部なら空いていることがほとんど
★:常にガラガラ

共通点として、いずれの新幹線でも通過駅が多い速達便ほど指定席の混雑度が高い。逆に各駅停車便では空席が目立つ。

路線名/列車名ごとの普通車指定席の混雑

3段階にまとめると

  • 窓側のほとんどが埋まる|のぞみ号、みずほ号、はやぶさ号、こまち号、つばさ号、かがやき号
  • 窓側の半分以上が埋まる|ひかり号、さくら号、やまびこ号、とき号
  • 空いている|こだま号、つばめ号、なすの号、たにがわ号、つるぎ号

最速列車を中心に「窓側のほとんどが埋まる」に該当する。

一方で、普通車のように通路側も埋まって満席近くになるような列車はない。

>>【比較表】新幹線のグリーン車と普通車の違い! 各項目ごとに調査

東海道新幹線

東海道新幹線

東海道新幹線ではのぞみ・ひかり・こだまの3種類の列車が運転されている。

それぞれ最速種別・準速達・各駅停車という特徴を持つ。

のぞみ号

のぞみ号は最速種別であるのと同時に最も混雑する列車でもある。自由席・指定席では満席になることはかなり多い。

グリーン車に関してはここまでの混雑ではない。通常期なら窓側でも空席は残っている場合がほとんど。

山陽新幹線と直通運転を行う博多駅発着・広島駅発着の便でも、通路側まで埋まることは少ない。

ひかり号

ひかり号はやや停車駅が多い種別である。

同時にグリーン車の早割の制度があることもあって、のぞみ号よりもむしろ混雑することがよくある。

それでも通路側まで埋まることは少ない。窓側を狙いたい場合でも、一部は空いていることがほとんど。

こだま号

こだま号は各駅停車ということもあって長距離利用の乗客はこれを利用することが少ない。

近距離利用者のほとんどは普通車自由席を利用。

所要時間が長くなるこだま号にてグリーン車を利用する人がほとんどいない。

1日を通してガラガラ状態。

山陽新幹線

山陽新幹線

山陽新幹線では東海道新幹線と同じくのぞみ・ひかり・こだまの3種類に加えて、九州新幹線へ乗り入れるみずほ・さくらの2種類の合計5種類の列車が運転されている。

それぞれのぞみ・みずほが最速種別、ひかり・さくらが準速達、こだまが各駅停車という特徴を持つ。

のぞみ・みずほ・さくらでは普通車自由席・指定席だと満席になりやすいものの、グリーン車は例外。

のぞみ号

東海道新幹線内と同じく、山陽新幹線でものぞみ号のグリーン車は空いている。

通常期なら窓側の大部分は埋まっていても、通路側しか残っていないような状態は少ない。

ひかり号

ひかり号はやや停車駅が多い種別であるが、山陽新幹線の全線を通して走る列車は朝と夜に数本あるのみ。

日中は岡山駅発着の便があるが、新大阪~岡山間は各駅停車のため、実質的にこだま号の役割を果たしている。

グリーン車の混雑状況も、山陽新幹線ではガラガラ。こだま号並みのレベルと考えてよい。

こだま号

こだま号は各駅停車ということもあって長距離利用の乗客はこれを利用することが少ない。

1日を通して空いている。

グリーン車だけでなく、普通車自由席・普通車指定席でさえも空席が目立つ。

みずほ号

みずほ号は新大阪~鹿児島中央の山陽・九州新幹線の全線に渡って最速種別になる列車。山陽新幹線に該当する新大阪~博多はのぞみ号とほぼ停車駅は同じ。

山陽・九州新幹線の新大阪~鹿児島中央間を結ぶ最速列車のため、グリーン車の利用状況ものぞみ号と同じくらい。

同様にグリーン車であれば全線を通して窓側は比較的乗車率が高いものの、通路側に人が座ることはめったにない。

さくら号

さくら号の場合は東海道新幹線のひかり号と同じようにグリーン車の早割の制度があることもあって、停車駅がやや多い割には乗車率が高い。

それでも通路側まで埋まることは少ない。

窓側を狙いたい場合でも、一部は空いていることがほとんど。

九州新幹線

九州新幹線

九州新幹線はみずほ・さくら・つばめの3種類の列車が運転されている。

それぞれみずほが最速種別、さくらが準速達、つばめが各駅停車という特徴を持つ。

どの列車でもグリーン車の混み具合は東海道・山陽新幹線に比べるとさらに緩やか。

九州新幹線区間にてグリーン車の需要はますます少ない。

みずほ・さくら・つばめ

九州新幹線区間では、みずほ・さくら・つばめのいずれも混雑は緩やか。

窓側・通路側のどちらも空席が目立つ。

山陽新幹線直通列車であっても、グリーン車の乗車率が高いコアな部分は山陽新幹線内の区間のみ。

東北新幹線

東北新幹線

東北新幹線にて運転されているのははやぶさ号・やまびこ号・なすの号、秋田新幹線のこまち号、山形新幹線のつばさ号

それぞれ最速種別・準速達・各駅停車という特徴を持つ。

グリーン車は東海道・山陽新幹線と比べるとやや乗車率が高い傾向。本数が少ないことが影響している。

はやぶさ号

はやぶさ号は東北新幹線の中で最速列車。

平日・土日祝ともに窓側の座席に限れば大部分が埋まる。

その一方、通路側も埋まることは少ない。朝夕の一部列車に限られる。

やまびこ号

やまびこ号でも窓側の座席は多くが埋まっていても、通路側で人が座ることは少ない。

盛岡駅発着と仙台駅発着の2種類の系統があるが、グリーン車の混雑状況はどちらも大差ない。

なすの号

なすの号は1日を通してガラガラ。

1列車にてグリーン車に乗っている人は数名程度にとどまる場合がほとんど。

山形新幹線(つばさ号)

山形新幹線

山形新幹線のつばさ号は、東京~福島間ではやまびこ号と併結して走るが、やまびこ号よりもつばさ号の方が混雑する傾向。

グリーン車もその例外ではない。運転区間がむしろ長いこともあって、通路側の座席にも人が座ることがある。

ただし、それでも満席になることはレア。通路側の座席であれば空いている場合がほとんど。

上越新幹線

上越新幹線

上越新幹線は東京駅乗り入れの新幹線の路線の中では最も空いている。

とき・たにがわの2種類の列車がある。それぞれ速達・停車という特徴がある。

どちらにもグリーン車があるが、いずれも空いている。

とき号

とき号でも窓側の座席は多くが埋まっていても、通路側で人が座ることは少ない。

とき号・Maxとき号の2種類の系統があるが、グリーン車の混雑状況はどちらも大差ない。

行楽シーズンでも100%完全に空席ゼロになることは少ない。

たにがわ号

たにがわ号は1日を通してガラガラ。

1列車にてグリーン車に乗っている人は数名程度にとどまる場合がほとんど。

北陸新幹線

北陸新幹線

北陸新幹線は2015年3月14日に開業した路線だが、以前から長野新幹線として暫定開業していた。

しかし、金沢延伸されてからは混雑が一気に激しくなったのは確か。ただ、これはあくまでも普通車の話。

グランクラスが設置されていることもあって、グリーン車の利用状況はそう高くはない。

かがやき号

かがやき号は北陸新幹線の中で最速列車。

平日・土日祝ともに窓側の座席に限れば大部分が埋まる。

その一方、通路側も埋まることは少ない。朝夕の一部列車に限られる。

はくたか号

はくたか号は東京~金沢の全区間を運転する列車で、大宮~長野間の一部駅を通過する。

平日・土日祝のどちらも普通車だと混雑しやすい。停車駅こそ多いものの、本数が少ないことが影響している。

一方でグリーン車を使う人達はかがやき号を使うため、はくたか号では空いている。

窓側の大部分は埋まるとしても、通路側の座席しか残っていない場合はあまり見られない。

あさま号

あさま号は1日を通してガラガラ。

1列車にてグリーン車に乗っている人は数名程度にとどまる場合がほとんど。

朝夕の新幹線自体が混みやすい時間帯でも、あさま号のグリーン車は空席が非常に目立つ。