新幹線の停車時間はほとんどの場合は1~5分である。何分かは駅ごとに異なるものの、乗降客数、通過列車の待避の有無が主な基準となって決定される。
路線や種別ごとに多少違うが、基本的にはこれら2つの要素から何分停車するかが決まる。
大規模な駅では2,3分、小規模な駅は30秒~1分がそれぞれ停車時間が主流となっている。
新幹線の停車時間はこうして決まる
駅の規模 | 標準的な停車時間 | 要素 |
大規模 | 2~3分 | 全種別が停車する駅
乗降に時間がかかる |
中規模 | 1~2分 | 準速達型が停車
地方の主要都市 |
小規模 | 30秒~1分 | 各駅停車型のみ停車
ローカル駅 |
後続列車の通過待ち…およそ5分停車 |
新幹線の駅での停車時間は上のような形で決まる。大都市の駅では乗降客数がかなり多いため、停車する時間も長くなる。
地方都市になるにつれて乗降客数が少なくなるため、停車時間も短くなる。後続列車の通過待ちや接続待ちがなければ、基本的には3分以内には収まる。
東海道新幹線を例にすると、品川・新横浜・静岡・浜松・名古屋・京都のような規模が大きい駅になると、停車時間も2,3分になる。
通過待ちは5分以上停車
ただし、これらよりも長く停車することも新幹線ではよくある。その理由はほとんど後続列車の通過待ちである。
通過駅が多い速達型の種別が追い抜かす場合、前を走る停車型の種別はどこか途中駅にて待避することになる。
>>なぜひかり・こだまの本数が少ない!? 30分に1本だけの理由
新幹線の通過待ちでは5分以上は止まる必要がある。通過列車は200km/h台で通り過ぎるため、列車間隔がある程度必要になるからである。
<停車時間5分以上になる路線と種別> | ||
路線 | 通過待ちが多い種別 | 通過待ちの頻度 |
東海道新幹線 | こだま
ひかり |
2駅に1駅 |
山陽新幹線 | こだま
ひかり |
2駅に1駅 |
九州新幹線 | つばめ | 途中1,2駅 |
東北新幹線 | なすの・やまびこ | 途中1~3駅 |
上越新幹線 | たにがわ | 途中1駅 |
北陸新幹線 | あさま・はくたか | 途中1駅 |
例えば、のぞみ号の通過待ちを行うこだま号やひかり号では、待避駅での停車時間は最低でも4分は確保されていて、5分が標準停車時間にダイヤが設定されている。
東北新幹線のはやぶさ号とやまびこ号・なすの号、山陽新幹線ののぞみ号・みずほ号・さくら号とこだま号も同じ形となっている。
速達型の種別の本数が多い路線では、停車型の種別は通過待ちを頻繁に行う。具体的に言うと、東海道山陽新幹線がその代表的な例になる。
東海道新幹線・山陽新幹線ともに「こだま」号はほとんどの駅での停車時間が5分以上となっている。
東京~新大阪では後続を走るのぞみ・ひかりの待避、新大阪~博多ではのぞみ・みずほ・さくら・ひかりの待避を行うからである。
停車時間=5分以上なら売店や自動販売機が利用可
新幹線の停車時間が5分以上あるのであれば、ホーム上の売店や自動販売機を利用できるくらい時間に余裕がある。
いったん列車を降りてホームにあるKioskに行ったり、自動販売機にて飲み物を買う人の光景がよく見られる。
ただし、最近は特にさまざまな食べ物や新聞が販売されている売店が少なくなりつつある。乗降客数が少ない中小規模の駅では売店無しという駅も多い。
東海道新幹線は売店が設置されている駅がまだ多いが、山陽新幹線・九州新幹線、あるいは東北新幹線・上越新幹線・北陸新幹線ではほとんど売店がない。
自動販売機はある駅が多いものの、それすらないところもたまに見かける。
最近は新幹線の最高速度の引き上げのための事業などが注目されているが、その一方で車内販売やKioskなどの売店の減少が影で行われているのも否定はできない。