東海道新幹線vs山陽新幹線、違いとは? なぜ異なる路線名なのか!?

東海道新幹線と山陽新幹線の違いについて、なぜ路線名は異なる名称を使っているのか。直接つながっているにも関わらず、別々の新幹線という形をとっている。

新大阪駅を境にして、東京~新大阪は「東海道新幹線」、新大阪~博多間は「山陽新幹線」という名前に定められている。

しかし、のぞみ号を中心に相互で直通運転を行っている。線路もそのままつながっていて、設備上は同じといっても過言ではない。


東海道vs山陽、新幹線の違いとは?

東海道新幹線 山陽新幹線
区間 東京ー新大阪 新大阪ー博多
鉄道事業者 JR東海 JR西日本
最高速度 285km/h 300km/h
種別 のぞみ

ひかり

こだま

のぞみ

ひかり

こだま

みずほ

さくら

運賃計算 通算(別々の料金にならない)

ここが違う

まず運営する鉄道事業者が違う。東海道区間はJR東海が運行している。一方の山陽区間はJR西日本が運行している部分になる。

在来線だと東海道本線でも東京~熱海はJR東日本、熱海~米原はJR東海、米原~神戸はJR西日本が管轄している。

しかし、新幹線に限っては東海道区間は全線にわたってJR東海の管轄となっている。

したがって、東京駅も在来線の部分と東北・上越・北陸新幹線の駅設備はJR東日本が管理しているが、東海道新幹線の改札内はJR東海のエリアになっている。

新大阪駅も同じで、在来線の区画はJR西日本が管理しているが、新幹線の改札内はJR東海が管理している。

山陽新幹線のホームも東海道新幹線と同一であるため、駅設備はJR東海の管轄下となっている。

運賃の計算は通算

東海道新幹線と山陽新幹線を通しで乗った場合、運賃の計算は距離別で通算される。つまり、料金体系はどちらも同じになっている。

鉄道事業者はJR東海とJR西日本でそれぞれ違う会社であるものの、運賃計算は同一という形で扱われている。

  • 東海道山陽通算
  • 東海道東北:別々
  • 山陽九州:別々

したがって、東京~博多間を通しで乗った場合、乗車券も特急券も1つの新幹線という扱いになる。「東京~新大阪+新大阪~博多」分の料金が別々に取られるわけではない。

なお、JR九州が管轄する九州新幹線は東海道と山陽のようなパターンではない。九州新幹線と山陽新幹線を通しで乗ったとしても、運賃の計算は別々となっている。

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新大阪~鹿児島中央を乗った場合、特急券の計算は「新大阪~博多+博多~鹿児島中央」分の料金になる。通算はされない。

ただし、乗車券に限っては計算は通算となる。これはJR各社はすべて同じで、乗車券だけは異なる鉄道事業者をまたいでも別々になることはない。

最高速度にも違いがある

同じ新幹線で使われている車両も同じだが、東海道新幹線と山陽新幹線では最高速度が異なる。

東海道新幹線の東京~新大阪は285km/hに設定されている。以前は270km/hだったが、N700系シリーズの登場によって引き上げられた。高速でカーブを通過できる車体傾斜装置が搭載されているのが理由である。

新幹線の最高速度

一方の山陽新幹線は300km/hに設定されている。こちらは500系が投入された1997年から今の高速運転を行っている。

2つの違いは曲線の半径にある。線路設計が東海道区間は古いため、あまりスピードが出せない。山陽区間は1970年代に建設されたため、より高速運転を実施することを前提に作られた。

車両そのものは同じでも300km/h運転ができているのは、線路の規格に理由があるからだ。

参考:東海道新幹線はなぜ300km/h化しない!? 高速化できない理由は?


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