東京メトロの相互直通運転の事例の一覧

東京メトロの相互直通運転

東京メトロの各路線の相互直通運転の事例について。乗り入れ先の鉄道会社および路線を一覧にする。

銀座線と丸ノ内線の2つ以外では、すべての路線で他の鉄道事業者の路線と相互乗り入れを実施している。

JR・私鉄問わず東京メトロ内で完結する方が少ない。


東京メトロの路線ごとの直通先

東京メトロの路線 直通先 最長乗り入れ駅
銀座線
丸ノ内線
日比谷線 東武スカイツリーライン、伊勢崎線、日光線 久喜駅(伊勢崎線)、南栗橋駅(日光線)
東西線 JR総武緩行線、東葉高速鉄道線
JR中央緩行線
津田沼駅(総武線)、東葉勝田台駅(東葉高速線)
三鷹駅(中央線)
千代田線 JR常磐緩行線、
小田急小田原線、多摩線
取手駅(常磐線)
本厚木駅(小田原線)、唐木田駅(多摩線)
有楽町線 西武池袋線、東武東上線 飯能駅(西武池袋線)
森林公園駅(東武東上線)
半蔵門線 東武スカイツリーライン、伊勢崎線、日光線
東急田園都市線
久喜駅(伊勢崎線)、南栗橋駅(日光線)
中央林間駅(田園都市線)
南北線 埼玉高速鉄道線、東急目黒線
※相鉄新横浜線、本線、いずみ野線予定
浦和美園駅(埼玉高速線)
日吉駅(目黒線)
※海老名駅、湘南台駅(相鉄本線、いずみ野線)予定
副都心線 西武池袋線、東武東上線
東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線
飯能駅(西武池袋線)、森林公園駅(東武東上線)
元町中華街駅(みなとみらい線)

銀座線と丸ノ内線は相互直通運転を実施していない。自社線内で完結。

参照:銀座線・丸ノ内線で「相互乗り入れ」がない5つの理由とは!?

日比谷線

日比谷線

日比谷線は東武スカイツリーラインを含む伊勢崎線と日光線に乗り入れている。

北千住駅からは全体の約半数ほどの列車は東武線内と相互乗り入れを行っている。

伊勢崎線内の久喜駅、日光線の南栗橋駅まで走る。これら2つの駅から先も電車そのものは走っているが、日比谷線からの直通列車はその先には行かない。

残りの半数は北千住駅で折り返し運転となっている。

東武線内の種別に関しては、日比谷線の直通列車は基本的に各駅停車である。急行、準急などでは運転されていない。

北千住~北越谷間は複々線になっているものの、内側の緩行線を走行する。

なお、かつては反対側の起終点である中目黒駅から東急東横線とも相互直通運転を行っていた。東横線の副都心線への乗り入れがスタートした2013年3月で廃止になった。

東西線

東西線

東西線は千葉県側で東葉高速鉄道線とJR総武緩行線、東京都西部側でJR中央緩行線とそれぞれ相互直通運転を行っている。

西船橋駅からは終日にわたって東葉高速鉄道線の東葉勝田台駅まで乗り入れている。朝夕の通勤ラッシュ時にはJR総武緩行線の津田沼駅にも乗り入れている。

中でも東葉高速鉄道線は東京メトロ東西線と運転系統が完全に同一化されている。路線の性質的にも東西線の延長区間のような感じになっている。

違いといえば、運賃の計算が別々に行われ、東葉高速鉄道線の料金体系がかなり割高になっている点である。

反対方向の中野駅ではJR中央緩行線へ乗り入れている。中央総武線各駅停車の起終点となっている三鷹駅まで運転されている。

千代田線

千代田線

千代田線は北部はJR常磐緩行線と、南部は小田急小田原線とそれぞれ相互直通運転を行っている。

綾瀬駅からは常磐緩行線へ入るが、運転系統はいずれも同一化されている。最長だと取手駅まで運転されている。

北千住~綾瀬間は東京メトロとJR東日本の共同運行区間である。乗務員や運行管理は東京メトロが行っている一方、運賃はJR東日本または東京メトロのいずれか安い方が適用される。

代々木上原駅では小田急小田原線へ直通する。本線という性質のある小田原線内は本厚木駅まで、新百合ヶ丘駅から分岐する小田急多摩線は唐木田駅まで直通する。

小田急線内は各停から準急、急行などの通過駅のある優等列車としても運転される。

有楽町線

有楽町線

有楽町線は東武東上線、西武池袋線と相互直通運転を行っている。東武東上線は和光市駅、西武池袋線は途中の小竹向原駅が境界駅である。

小竹向原~和光市間は副都心線との共用区間でもある。有楽町線と副都心線の電車が小竹向原駅で合流し、これらを合わせた内の半数は西武線へ乗り入れ、残りの半数が和光駅へと向かう。

西武池袋線内は各駅停車または準急、東武東上線内はすべて各駅停車として運転されている。

平日の朝夕には有楽町線と西武池袋線を通しで走る有料座席指定列車「S-Train」が運転されている。有楽町線内も有料列車ということで、乗車券や定期券のみでは乗車不可。

副都心線と並んで有楽町線の運転系統は複雑。初めて乗る人にとっては、相互直通運転の構図が理解するのが難しい。

半蔵門線

半蔵門線

半蔵門線は北部は日比谷線と同じく東武スカイツリーラインを含む伊勢崎線と日光線に乗り入れている。

押上駅から東武線内に入る。種別は基本的に急行・準急のいずれかである。日比谷線とは違ってすべて通過駅の設定がある優等列車として運転されているのが特徴。

日中はすべて「急行」になり、押上~東武動物公園間で通過駅が設定されている。

南部は東急田園都市線と相互直通運転を行っている。

渋谷駅を境にして、中央林間駅まで運転される。半蔵門線の電車はほぼすべてが田園都市線へ乗り入れる。渋谷駅止まりはほぼゼロである。

したがって、田園都市線内の種別は各駅停車・準急・急行のいずれにもなる。

東武スカイツリーライン+半蔵門線+東急田園都市線の3社直通の列車も少なくない。

南北線

南北線

南北線は北部で埼玉高速鉄道線、南部で東急目黒線とそれぞれ相互直通運転を行っている。

赤羽岩淵駅から先の埼玉県内が埼玉高速鉄道線になる。浦和美園駅まで運転される。運転系統は基本的に南北線と同じで、実質的に延長部分に当たる。

目黒駅からは東急目黒線へ入る。今の終点は日吉駅だが、今後は相鉄線とも相互直通運転をスタートさせる予定。

相鉄新横浜線を介して、相鉄本線の海老名駅、いずみ野線の湘南台駅まで乗り入れるとされている。

なお、白金高輪~目黒間は都営三田線との供用区間となっている。運賃はいずれか安い方になる。

三田線内を行き来する人は都営地下鉄の料金、東京メトロの各線を利用する人とこの区間のみを利用する人は東京メトロの料金が適用される。

副都心線

副都心線

副都心線は東京メトロのどの路線よりも相互直通運転の運転系統が複雑なものである。「5社相互直通運転」という構図ができている。

北部は東武東上線、西武池袋線、南部は東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線と相互乗り入れを実施。

東武東上線は和光市駅、西武池袋線は途中の小竹向原駅が境界駅。東急東横線は渋谷駅が境界駅である。そして、東横線の逆側の起終点の横浜駅からはみなとみらい線へ入る。

さらに、小竹向原~和光市間は有楽町線との共用区間でもある。有楽町線と合わせた半数が西武線内へ、残りの半数が和光市方面へ向かう。

副都心線の電車は渋谷駅側はほぼすべての列車が東急東横線へ乗り入れる。渋谷駅発着の列車は、副都心線内を入る電車では原則として設定されていない。

横浜高速鉄道みなとみらい線は副都心線とは直接接していない。

しかし、横浜駅へ乗り入れる東横線のほぼ全列車がみなとみらい線へも直通するため、副都心線を走る電車の半数以上がみなとみらい線まで乗り入れている。

種別はさまざま。副都心線内でさえも急行・通勤急行の運転がある。

日中の時間帯は平日・土日祝ともに乗り入れ先のすべての路線で通過駅の設定がある「Fライナー」として運転されている。副都心線内は急行運転を行う。

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