東急田園都市線は首都圏の中でもかなり混雑する路線としてよく知られている。朝ラッシュ時は積み残しが発生するほど超満員になる。日中の時間帯でも乗客が多い。夕方から夜にかけてはまたひどい状態になる。
朝ラッシュの乗車率は190%
朝ラッシュの東急田園都市線はもはや地獄の水準に達している。国土交通省が公表している混雑率に関する統計データによると、ピークの時間帯の乗車率は最大で190%に達するようだ。
最混雑区間はもちろん池尻大橋~渋谷間である。各駅停車も超満員となるが、朝ラッシュの時間帯の最速列車である「準急」となるとさらに乗っている乗客が多い。
ほとんどの利用者の降車駅は渋谷であり、途中の駅で降りる人はかなり少ない。二子玉川からは大井町線が出ているが、都心に直接直結していないこともあって、乗り換える人はけっして多いとは言えない。
そもそも大井町線を使う人は大井町線の大半の始発駅である溝の口駅から乗る。二子玉川まで来てそこから大井町線へ行く人は少数派といえる。
溝の口駅ではJR南武線に連絡しているが、こちらも乗り換える人はあまり見受けられない。むしろ、南武線から乗り継いでくる人が多い。
朝ラッシュの時間帯はすべて各停もしくは準急となり、二子玉川から渋谷までの地下区間ではすべての駅に止まるが、この区間に入ると超満員の状態が続き、乗り切れない人も出てくる。
かつて急行が走っていたころは、急行に乗客が殺到して後続の各駅停車が先を走る急行に追いついてしまうという状況も見られた。多摩地方からの利用者も多いため、どうしても優等列車に乗りたがる。これにより、速達列車がかなり混み合って駅での停車時間が長くなる。
渋谷駅は飽和状態
渋谷駅に到着すると、大半の乗客が降りていき、電車は東京メトロ半蔵門線に入っていく。しかし、渋谷駅は1面2線のホームとなっているため、実際のところ人をさばき切れていない。
乗降に時間が要することから、停車時間が長くなって後続の電車が渋谷駅手前で止まってしまうのが日常茶飯事となっている。電車の渋滞ができ、しかも重度な満員となっているため、朝ラッシュ時の輸送能力はかなり悪いといえる。
日中も結構混雑する
日中の時間帯についても、東急田園都市線では座れない状態になっていることが多い。各駅停車は比較的すいているが、急行についてはいつも混雑している。
15分間隔で急行が運転されているが、利用者数の多さから考えるとこの本数は少ないといえる。近年はダイヤ改正によって昼間も準急が走るようになり、通過駅の設定がある電車が増えた。
しかし、渋谷駅から二子玉川駅までは各駅に止まるため、あまり人気がない。どうしても急行の方を好む。そのため、昼間のオフピークの時間帯であっても急行は混雑する。
もしこれから東急田園都市線の沿線に進んで住みたいかと聞かれたら、私はNOと答える。もし都内に通勤することとなると、毎日が大変になるのは間違いないだろう。