名古屋市営地下鉄東山線は中京圏の鉄道路線の中では最も混雑が激しい。平日の朝ラッシュのピークとなると乗車率が約150%になるといわれている。満員電車のレベルに達しているのは確か。
東山線といえば、名古屋市の地下鉄の代表的な路線である。運行本数は一番多く、日中の時間帯であっても4分間隔で電車が来る。桜通線や名城線などが10分間隔でしか来ないことを考えるとかなり高頻度で走っていることがわかる。
運行本数が多い一方で、乗客の数もかなり多い。朝の通勤通学ラッシュとなると、超満員ともいえる状態になる。東山線だけに限っては、東京の満員電車と変わらない。
午前8時半がピーク
平日の午前8:15~8:45頃までの時間帯が最も混雑する時間帯である。8時半前後というのはちょうど多くの職場や学校が始まる時刻の直前に当たるため、通勤通学で移動する人が殺到するコアタイムだ。
郊外から名古屋市の中心部へ向かう路線とは違って、中心部の細かなスポットを結ぶ路線ということもあって、乗客が乗る距離は短い。そのため、混雑した車内は長くは続かない。あくまでも満員の状態となるのは短い区間のみだ。
その一方で、名古屋市の中核駅といえる巨大ターミナル「名古屋駅」と市内を結ぶ主要路線ということで、需要はかなり大きい。沿線の住民が中心となる都心と郊外を結ぶ路線よりも利用者が集中する。
名古屋駅や伏見駅から東山線に乗る場合は、最初に来た電車には乗れない可能性もある。いわゆる「積み残し」の対象となってしまうケースも少なくない。朝ラッシュの時間帯では、最後の方に乗ろうとすると乗り切れない状態になる。
また、乗車率が150%ということで車内でスマホの操作が難しいかもしれない。特に密度が高いドア付近に立つと人と人が接するほどの状態となることがしばしばあり、不快感を感じることも多い。
日中の混雑するのが東山線
一方で、東山線は日中の時間帯であっても利用者が多い。特に名古屋駅から市内の主要エリアである伏見や栄までの間は乗客が多い。昼間でもこの区間を移動する需要が大きいことから、オフピークの時間帯であっても座席には座れない可能性が高い。
名古屋駅から東山線に乗る場合は、順番待ちの列の先頭付近に並ばない限りは座れないと考えてよい。座席がところどころ空いているという現象は、東山線に限ってはほとんど見られない。
座れるとしたら、乗り換え駅ですでに座っていた他の乗客が電車を降りるタイミングとなるだろう。席取りが難しいのが名古屋市営地下鉄東山線ならではの特徴といえる。
もちろん、夕方となればかなり混雑する。ここでも乗車率は150%くらいに達するほどの満員電車となるのは避けられない。帰宅する乗客で電車の中は溢れかえる。しかも、藤が丘方面・高畑方面のどちらも混雑が激しい。