新幹線の回数券の変更の可否について、各条件ごとに一覧化。普通の乗車券・特急券とは違っていくつかの制約がある。
指定席券の場合、日付・時間のような乗車列車、座席番号の変更は可能。一方で区間変更はできない。
自由席券の場合、乗車日(日付)や指定席へのアップグレード(差額分を追加支払い)が可能だが、区間の変更はこちらもできない。
目次
指定席回数券の条件ごとの変更の可否
主な項目 | 可否 | 補足 |
---|---|---|
列車変更(日付・出発時間) | ○ | 乗車列車の変更。日付・出発時刻のいずれも可能。 |
座席番号の変更 | ○ | 通路側の座席から窓側の座席への変更等。 |
区間変更 | × | 券面上の区間で固定。乗り越しの場合はその区間分の普通運賃が必要に。 |
自由席への変更(ダウングレード) | × | |
グリーン車への変更(アップグレード) | ○ | 普通料金での差額分の追加料金を支払うことが条件。 |
※変更は回数券は何度でも可能。(普通券は1回のみ) |
普通車指定席の新幹線の回数券(トクトクきっぷ)では、各種変更のOK/NGは上記の通り。
区間変更と自由席へのダウングレードが不可能な内容。
列車変更
◎列車変更でできること
- 乗車日(日付)の変更
- 出発時間(発車時刻)の変更
- 列車種別(のぞみ・ひかり等の名前)の変更
列車変更とは、日付・出発時刻の変更のことを指す。
いずれも新幹線の回数券では未使用かつ有効期間内なら何度でも可能。
例えば、東京→新大阪の東海道新幹線にて、午前9時00分発のぞみ213号→午前9時10分発のぞみ19号への変更などがあげられるが、回数券でもこれは可能。
日付に関しても、7月10日に乗る予定だったところを7月11日に変更すること等ができる。
ただし、いずれも最初の予約列車の出発時刻前であることが条件。
出発時刻後の変更は一切できない。その日の後続列車の自由席に乗ることはできるが、翌日以降は完全に使えなくなって無効になる。
また、変更後の列車に空席が残っていることが大前提。満席の場合は変更はできない。
座席番号の変更
同一列車の座席番号の変更もできる。
窓側の座席から通路側の座席への変更、あるいはその逆も可能。
例えば、14号車14番E席だったところを、5号車7番D席などへの変更。回数券でもこのようなパターンが可能。
ただし、変更後の座席に空席が残っていることが大前提。
満席でそもそも空席が残っていない場合、当たり前だが座席番号の変更はできない。
また、乗車後の座席番号の変更は原則できない。
区間変更は不可
一方で乗車区間の変更は回数券ではできない。
例えば、券面上の回数券が東京→新大阪のところを、東京→名古屋にしたり、東京→岡山などにすることはできない。
回数券の区間よりも先へ行って乗り越し精算を行うことなら可能だが、その場合は乗り越し区間の運賃を別途支払うことになる。
乗り越し精算は可能だが
例)東京→新大阪の回数券で新神戸駅まで乗り越し
乗り越し精算時の追加料金:1,520円(新大阪→新神戸の普通運賃)
※内訳:乗車券650円+自由席特急券870円
東京→新大阪の回数券で新神戸駅まで乗り越した場合、乗り越し精算での追加料金は新大阪→新神戸の乗車券+特急券の普通運賃となる。
指定席券でも乗り越し区間は自由席に乗ることになるため、650円(乗車券)と870円(自由席特急券)の合計1,520円が乗り越し精算時に支払う金額になる。
新幹線での乗り越しは基本的に通しでの普通運賃の料金よりも割高になる。
最初から乗り越すことをわかっている状態で乗るのは賢明な判断とは言い難い。
座席の種類の変更(自由席・グリーン車)
新幹線の回数券でも、アップグレードはできるがダウングレードはできない。
指定席券だと、グリーン車へのアップグレードはできる。この場合は普通運賃ベースでグリーン車料金と指定席特急料金の差額を支払うこととなる。
一方の自由席への変更は一切できない。差額分が安くなると思いたいところだが、安くなる形の変更は一切受け付けていないのが現状。
回数券のみならず、普通の指定席特急券でも当たはまる内容でもある。
自由席席回数券の条件ごとの変更の可否
主な項目 | 可否 | 補足 |
---|---|---|
日付変更 | ○ | 乗車日の変更。自由席は列車指定がないため、出発時刻は関係ない。 |
区間変更 | × | 券面上の区間で固定。乗り越しの場合はその区間分の普通運賃が必要に。 |
指定席への変更(アップグレード) | ○ | 普通料金での差額分の追加料金を支払うことが条件。 |
グリーン車への変更(アップグレード) | ○ | |
※変更は回数券は何度でも可能。(普通券は1回のみ) |
普通車自由席の新幹線の回数券(トクトクきっぷ)では、各種変更のOK/NGは上記の通り。
不可能なのは「区間変更」に限られる。
日付変更
列車変更とは、日付・出発時刻の変更のことを指す。
いずれも新幹線の回数券では未使用かつ有効期間内なら何度でも可能。
自由席特急券では列車・座席の指定を行わず、好きな列車に乗る仕組みのため、有効期間内で改札入場前ならいつの日にちでも選択できる。
ただし、改札入場後は当日限りで使用するしかない。
新幹線ホーム・在来線ホーム問わず改札内に入ると使用開始後という扱いになるため、以後の日付変更ができなくなる。
区間変更は不可
一方で乗車区間の変更は回数券ではできない。
例えば、券面上の回数券が東京→新大阪のところを、東京→名古屋にしたり、東京→岡山などにすることはできない。
回数券の区間よりも先へ行って乗り越し精算を行うことなら可能だが、その場合は乗り越し区間の運賃を別途支払うことになる。
この点では指定席券と同じ。
区間が長くなる場合だと乗り越し精算にて対応できるものの、乗り越し区間を全額支払うことなるため、通しの普通運賃よりも割高になりやすい。
座席の種類の変更(指定席・グリーン車)
新幹線の回数券でも、アップグレードはできる。
自由席券だと、指定席またはグリーン車へのアップグレードはできる。この場合は普通運賃ベースで指定席特急料金と自由席特急券、またはグリーン車特急券と自由席特急券の差額を支払うこととなる。
ただし、一旦座席の種類を変更した後は、再び自由席へ変更することはできなくなる。