西鉄天神大牟田線で遅延が多い原因を調査! 主要な理由は3つ

西鉄天神大牟田線

出典:photozou.jp/photo/show/2985248/234400000

西鉄天神大牟田線にて遅延が多い原因について調査。主要な要因は2つ。

混雑による停車時間の超過、踏切関連の輸送障害、試験場前~大善寺、蒲池~開の合計21.1kmの単線区間の存在が具体的な内容。

並行するJR鹿児島本線とはほぼ同じ水準。

最新の遅延情報に関してはこちらの南海電鉄公式HPにて>


南海本線の遅延の主な理由

遅延の原因 頻度 詳細な内容
混雑による乗降時間の延長 ★★★★★ 途中駅での停車時間超過
単線区間の存在 ★★★★★ 橋本~極楽橋間の登山鉄道区間の単線
踏切関連 ★★★★ 踏切での人身事故、緊急停止と安全確認等

参照:鉄道の遅延の原因とは!? よくある事例の一覧

南海高野線にて遅延の原因となるのは、上記の3つが当てはまる。

まずは混雑による乗降時間超過。朝夕の通勤ラッシュで大混雑になり、駅での乗降時間の延長による停車時間の超過が遅れにつながる。

特急・急行に特に乗客が殺到し、停車駅ではしばしば乗降時間超過が発生。各駅停車も1つの駅での停車時間の超過はそれほどの長さにはならないものの、駅数が多いことで合計した遅れ時間が拡大しやすい。

踏切の存在もまたダイヤの乱れの原因。

踏切での人身事故、あるいは列車通過直前横断等(踏切内点検)があると電車が遅れる。

これら以外にも急病人救護、線路内立ち入り、駅構内の非常ボタンの作動、車両故障・設備故障などもあり得る。

そして、単線区間の存在。

西鉄天神大牟田線の試験場前~大善寺、蒲池~開の合計21.1kmは単線。

上下線のどちらか片方でも遅れると、双方にて遅延が発生する構造上、定時運行のネック。

混雑による停車時間の超過

混雑する西鉄天神大牟田線

出典:www.youtube.com/watch?v=QK6OcbGXGS4

混雑が原因での遅延の詳細

  • 西鉄天神大牟田線:平尾→薬院で混雑率143%(2018年データ)
  • 大橋駅・薬院駅で停車時間の超過が多発

>>西鉄天神大牟田線の混雑状況! 朝と夕方・夜の時間帯を調査

福岡都市圏では西鉄天神大牟田線の朝ラッシュは上位勢。(第1位は意外にも西鉄貝塚線

混雑率は平尾→薬院で混雑率143%(2018年データ)。この統計は全列車種別を総合して算出された数値。実際は特急・急行への偏りがある。

急行以上の列車種別が停車する駅では、誰もが速達列車に乗りたいという傾向によって大混雑になる。

これらの停車駅にて全員が乗り切るまでには相当の時間がかかることで、停車時間の超過が起こることがしばしば。

大橋駅・薬院駅の2駅で特にこれが起こりやすい。

各停であれば30秒程度の停車時間になるところ優等列車では1分以上にもなる場合が少なくない。

1駅だけであれば1,2分程度の遅れにとどまる。しかし複数の駅に渡って続くと5分以上の遅延につながる。

優等列車の混雑

西鉄天神大牟田線の列車種別の中でも「急行」「特急」の2つにて特に混雑。

各駅停車は停車駅が多いため所要時間が長くなる。途中駅にて後続列車の通過待ちのために5分以上停車する駅も存在するため、これを敬遠する人たちが多い。

大橋駅から下り側から福岡市内へ向かう人達は優等列車を選択するため、乗降時間超過が特に起こりやすい。

これに加えて途中で前を走る各駅停車に追いついたことで徐行運転が生じるとさらに遅れ幅が拡大する。

単なる乗降時間超過で済めば、遅延時間は5分未満に収まるものの、ドア挟まりがあればすぐに5分以上の遅れに達する。

踏切関連の運行障害

踏切

西鉄天神大牟田線の場合は主要な道路と踏切で交差している箇所が複数ある。

連続立体交差が整備されている区間が非常に少ない。

特に運転本数が多い福岡市内でも地上を走るのは地域の課題となっている。

「開かずの踏切」としての問題に加え、そこで多発する人身事故やその他の「踏切内点検」で電車のダイヤが乱れる点も課題。

既存の道路で線路と高架橋または地下道で接続している箇所が非常に少なく、交通量が多い道路でさえも踏切で交差している箇所が目立つ。

人身事故

人身事故が起きる場所としては主要ポイントなのが踏切。クルマなどの一般交通と電車が衝突する可能性も高い。

踏切での事故は様々な要因の中でも「運転見合わせ」という形で大規模な運行障害になる。

一度人身事故が生じると復旧には最低でも3,4時間を要する。大幅にダイヤが乱れるのは回避できない。

人身事故は他にも駅ホームからでの転落事故、あるいは飛び込み自殺というケースがあるが、踏切の有無では頻度で大きく違ってくる。

この点に関しては、連続立体交差事業や主要な道路の立体化を行わない限りは永遠に根本的に解消されない問題である。

参照:鉄道の人身事故=自殺の割合は何%に!? 本当の「事故」は少ない?

緊急停止による安全確認

列車通過直前横断、線路内立ち入りなども起こりやすい。これらが起こると電車が緊急停止する。

運転士による目視判断の結果から踏切内の障害物検知センサーが作動して自動的に急ブレーキがかかる場合の2パターンがある。

一旦非常停止すると運転再開までには5分はかかる。「踏切内点検」と運行情報の掲示板に記載されている場合、ほとんどは直前横断によるものと考えてよい。


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単線区間の存在

単線

さらに、西鉄天神大牟田線では以下の区間が単線。

  • 試験場前~大善寺(5.0km)
  • 蒲池~開(11.1km)

福岡市に近い区間では都市型鉄道として複線となっているが、この区間は単線。

上下線いずれか一方でも遅れると、もう片方の電車にも遅れが波及。

特に下り列車(大牟田方面行)が遅れると、反対の上り列車(西鉄福岡方面)で遅延が生じ、結果的に全線を通して遅延が生じることにつながりやすい。

単線区間はそもそも本数自体は少なめではあるが、それでも途中駅にて列車交換があるため、遅れの影響を双方で作用する。

JR鹿児島本線は全線複線のため、この点では西鉄天神大牟田線は不利な立ち位置にある。