JR東海はなぜ発車が遅いのか? ドアが閉まってもなかなか動かない!?

JR東海の在来線の電車に乗ってみると、ドアが閉まっても発車するのが遅い。実際に列車が動き出すまでには10秒近くかかることが多い。たとえ小さな駅であってもこれくらいはかかる。

首都圏のJR東日本ではドアが閉まったら即発車する。西日本においても3秒くらいで電車のブレーキ解除音がして動き出す。一方、JR東海ではタイムラグが長い。

JR東海では車掌がドアを閉めた後安全確認を行って運転士にブザーで発車合図を出す。ブザーが鳴ると運転士はブレーキを緩めて力行を入れる。

発車が遅い理由は、車掌が行っている安全確認にかかる時間が長いからといえる。

発車が遅いJR東海の在来線

出典:www.youtube.com/watch?v=Frpwkicw_2U

JR東海の車掌の動作を見ていると、ドアを閉めてから発車合図のブザーを押すまでに10秒近くかかっている。

赤色灯が消えたら即発車合図を押す鉄道会社が多いが、JR東海は色々と確認作業を行っている。


発車まで何秒?

鉄道会社 ドア閉→発車までの秒数
JR東日本 3秒以内(即発車)
JR西日本 5秒以内
近鉄 5秒以内
名鉄 5秒以内
名古屋市営地下鉄 5秒以内
あおなみ線 5秒以内(ワンマン運転)
JR東海 10秒くらい
小田急 10~20秒
東京メトロ 7~10秒

他の鉄道会社の場合も車掌はドアを閉めた後はホーム上の安全確認を行う。しかし、それに時間を費やすことはない。

本来は指差し確認をして呼称を行うが、目視だけで発車合図を送る乗務員も少なくない。

参考:【会社別】指差し呼称の徹底度を鉄道事業者ごとに調査!

JR東日本については、そもそも発車ブザーを鳴らさない。ドアが全部閉まったことを示す知らせ灯が点灯すれば即発車する。

車掌は最後尾の乗務員室に乗った状態でドアを閉め、側面についている赤色灯が消えたことが確認する程度である。

発車が遅い鉄道会社はJR東海、小田急電鉄、東京メトロの3社が特に有名である。

◎発車が遅い鉄道会社

小田急、東京メトロ(ホームドアなしの場合)もまたドアを閉めてから発車するまでには10秒近くの時間を要する。

なかなか発車しない理由

一方、JR東海の場合はかなり規則が厳しく徹底されている。車掌は列車の外からドアを閉める。

側面についている赤色灯が消えたら指差して「ドア、ホーム、オーライ」と声を出して呼称する。

その後乗務員室に乗って扉を閉めてからブザーを鳴らす。そして運転士が列車を発車させるというわけだ。

JR東海の車掌の動作

それに比べると、東と西はあまり徹底されていない。国鉄時代はもともとほとんど徹底されていなかったこともあって、しっかりと安全確認を実施できている車掌は見受けられない。

JR東日本の車掌を見ていると、あまり安全確認は行っていない。指差し確認をやっていない車掌や運転士も結構多い。

>>JR東日本はなぜ発車ブザー合図をやらない!? 知らせ灯だけでOK?

JR西日本もブザー合図は取り入れているものの、安全確認の質でいうとJR東日本と大差ない。同じく指差し確認をしっかり行っていない職員も多い。

西日本はしかもダイヤに余裕がないことが多い。余裕時分がゼロという問題が福知山線脱線事故で問題になったが、今でも少ない状態であることには変わりない。

発車が遅くなるということは、停車時間も伸びてしまう。ドアを閉めたらさっさと発車しなければならない事情もある。

JR東海はこれとは違うのが特徴的ではないだろうか。小田急と並んで、電車の出発の際のドア閉め確認を行っているところから、今のようにタイムラグがある。

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