JR東北本線の区間ごとのグリーン車の有無について、その見分け方を含めて取り上げる。
結論を言うと、グリーン車が連結されているのは黒磯駅以南の「宇都宮線」の愛称がつく区間で、10両または15両編成で運転される列車のみ。
しかも原則として宇都宮駅以南と考えてよい。宇都宮~黒磯間も大半は連結無し。黒磯駅以北は完全に存在しない。
早見表:東北本線のグリーン車の有無
東北本線および宇都宮線においてグリーン車が連結されているかどうかの見わけ方は以下のようになる。
区間 | グリーン車の有無 |
---|---|
上野~宇都宮 | あり |
宇都宮~黒磯 | 10両編成、15編成時のみあり、大半は無し |
黒磯~新白河 | 無し(E531系含む) |
新白河~仙台 | 無し |
仙台~一ノ関 | 無し |
一ノ関~盛岡 | 無し |
最も簡単に言うなら、グリーン車ありの列車は10両編成もしくは15両編成で運転される電車のみに限られる。
それ未満の短い編成はすべて例外なくグリーン車無しである。
>>在来線普通列車のグリーン車にお金をかけてまで乗るメリットとは!?
上野~宇都宮
~上野ー宇都宮間~
- E231系:グリーン車あり
- E233系:グリーン車あり
※小金井以北の区間運転は無し
上野~宇都宮の宇都宮線として運転される区間では、普通列車も快速も全列車でグリーン車が連結されている。
4号車と5号車は2階建てのグリーン車が連結されている。ここが普通車であることはない。
すべての車両は10両編成または15両編成での運転となっている。
上野東京ライン、湘南新宿ラインのいずれも事情はまったく同じ。
例外的には、小金井駅から宇都宮線ローカル区間の送り込み運用の電車があり、こちらにはグリーン車が連結されていない。
4両編成または5両編成だが、本数はほとんどなく、ほぼすべてが10両編成または15両編成の列車と考えてよい。
参照①:上野東京ラインのグリーン車の混雑状況、満席になる時間帯とは!?
参照②:湘南新宿ラインのグリーン車の混雑状況、満席になる時間帯とは!?
宇都宮~黒磯
<宇都宮~黒磯間のグリーン車の早見表> | ||
グリーン車有り | グリーン車無し | |
上り線の行き先 | 熱海、小田原、平塚、上野 逗子、大船 |
宇都宮、小金井 |
乗り入れ先 | 上野東京ライン(東海道線) 湘南新宿ライン(横須賀線) |
単独 |
車両数 | 10両、15両編成 | 4両、5両編成 |
車両の種類 | E231系、E233系 | E231系、E233系(付属編成)、205系 |
宇都宮線(東北本線)で最も紛らわしい区間が宇都宮~黒磯間のローカル区間と呼ばれる部分である。
こちらも宇都宮駅以南と同じように「宇都宮線」という愛称が付いている。直流区間であるため、色分けの区別はされていない。
グリーン車が連結されているのは宇都宮駅以南へ乗り入れる10両編成または15両編成で運転される列車に限られる。
これなら4号車と5号車は2階建てのグリーン車となっている。
一方の宇都宮~黒磯の区間運転の電車はすべて4両編成または5両編成である。使用される車両も大半は205系。
短い編成ではグリーン車は一切連結されていない。
黒磯~新白河
~黒磯ー新白河間~
- E531系:グリーン車無し
- キハ110系:グリーン車無し
東北本線の黒磯駅以北はグリーン車がまったく連結されていない。
黒磯~新白河ではE531系またはキハ110系で運転される。E531系は常磐線と同じ車両だが、東北本線では5両編成で運転されている。
10両編成以上での運転はまったくないため、グリーン車もなしである。
キハ110系はそもそも2両編成。同じくグリーン車は存在しない。
新白河~盛岡
~新白河ー盛岡間~
- E721系:グリーン車無し
- 701系:グリーン車無し
- 719系:グリーン車無し
新白河~盛岡の東北本線も同様にグリーン車はまったく連結されていない。仙台都市圏も同じである。
使用される車両は701系、719系、E721系のいずれかである。
2・4・6両編成のいずれで運転されている。
なお、東北本線のみならず、東北地方の在来線では首都圏のようなグリーン車は存在しない。