小田急ではドアが閉まってから電車が発車するのが遅い。ホーム上の安全確認に10~20秒もかかるものなのだろうか。
特に大きな駅を出発する際、扉が閉まってから実際に電車が動き出すまでには20秒近くかかることが珍しくない。新宿、代々木上原、新百合ヶ丘などの主要な駅でかなりのタイムラグが発生する。
他の鉄道会社より圧倒的に遅い
他の鉄道会社の電車を乗ってみると、ドアが閉まると直ちに発車する場合がほとんどである。
一番長くかかる東京メトロであっても10秒以内には動き出す。ホームドア付の地下鉄ではさらに時間が短縮される。
他の私鉄各線を見ても、どこも5秒以内には電車が加速し始める。車掌の安全確認の時間は決して長い時間はかからない。車両の側面についている赤ランプが消灯したことを確認する程度である。
もっとも早いのはJR東日本の各路線だ。発車合図のブザーを使わずにドアが閉まったことが確認できれば直ちに発車となるため、ブレーキが緩んだ瞬間に加速しはじめる。乗っていて気になることは一切ない。
しかし、小田急の場合は車両のドアを閉めた後に車掌がホーム監視用のモニターをじっくりと確認して安全を確かめる動作を行うことから、かなり時間がかかる。
かつては小田急でも他の私鉄と同じようにドアを閉めたら即発車させてホーム上の安全確認はかなり簡素なものにしていた。
ただ、電車との接触事故が発生する例が多かったことから、2006年ごろから安全確認に力を入れるようになり、今日のような状態となった。
事故が大幅に減ったのは事実である。しかし、列車の遅れが多発するようになったのも否定できない。時刻表通りの定時運行がしにくくなったといえるだろう。
発車まで何秒?
鉄道会社 | ドア閉→発車までの秒数 |
JR東日本 | 3秒以内(即発車) |
東京メトロ | 10秒以内 |
東急 | 5秒以内(渋谷駅は10秒前後) |
京王 | 5秒以内 |
京急 | 5秒以内 |
小田急 | 10~20秒 |
他の鉄道会社の場合、車掌が電車のドアを閉めたら即発車させる例がほとんどである。
ホームが湾曲している駅だとやや長くなるが、それでも小田急での見通しの良い直線ホーム並だろう。
ドアが完全に閉まってから5秒以内に運転士にブザー合図を送って電車が動き出すことが多い。
JR東日本では発車合図のブザーを使わず、ドアがすべて閉まったことを示す「知らせ灯」が点灯したら即発車となる。3秒以内には動き出すことがほとんど。
車掌がドアを閉めてから、監視モニターなどを確認してから運転士にブザー合図を送る。主要駅だと10~20秒かかることが多い。
これほど時間がかかる鉄道会社は他にない。