JR内房線・外房線のグリーン車の有無に関して、見分け方を早見表で取り上げる。
分かりやすく言うと、総武快速線へ乗り入れる11両または15両編成の電車にはすべてグリーン車が4、5号車に付いている。
千葉駅発着の内房線または外房線単独の電車、京葉線直通の電車は一切グリーン車が付いていない。
内房線と外房線のグリーン車の有無
房総エリアの内房線、外房線においてグリーン車が連結されているかどうかの見わけ方は以下のようになる。
<内房線/外房線のグリーン車の早見表> | ||
グリーン車有り | グリーン車無し | |
上り線の行き先 | 東京、久里浜 | 千葉、東京(京葉線) |
乗り入れ先 | 総武快速線・横須賀線 | 単独、京葉線 |
車両数 | 11両、15両編成 | 4両、6両、8両、10両編成 |
今回の対象としている区間に関しては、次の通りである。
- 内房線:千葉~君津
- 外房線:千葉~上総一ノ宮
上総一ノ宮~安房鴨川、君津~安房鴨川はそもそもグリーン車が連結された列車が乗り入れない区間のため、今回は対象外になる。
>>JR内房線の混雑はどのくらい!? 満員になりやすい時とは?
>>外房線の混雑はどのくらい激しい!? 朝と夕方のラッシュでは?
総武快速線への乗り入れ列車
総武快速線とは、東京~千葉間の区間の総武本線のことを指す。中央総武線各駅停車と区別するためにこのような名称が付いている。
一部の電車は千葉駅から内房線の君津駅または外房線の上総一ノ宮駅まで乗り入れている。
上り列車は内房線・外房線内においても「快速」として運転されている。一方の下りは通過駅のない区間だと「普通」として運転される。
内房線・外房線ともにすべて11両編成もしくは15両編成で運転されている。
10両以下で運転されていることがないため、見た目ですぐにわかる。
グリーン車は4号車と5号車に連結されている。ここも例外的な部分はない。
総武快速線へ乗り入れる電車にはグリーン車が必ず設置されている。東京駅からは横須賀線へ乗り入れて久里浜駅や逗子駅まで乗り入れる便もある。
参照:総武線快速のグリーン車の混雑状況、満席になる時間帯とは!?
京葉線へ乗り入れる列車
京葉線へ乗り入れる列車も多くは「快速」として運転されるものの、こちらにはグリーン車は一切連結されていない。
連結されている車両数も短い電車は5両編成、長い電車は10両編成で運転されている。
ラインカラーは赤色。上り列車の東京行は蘇我駅から京葉線へ入る。海浜幕張駅、舞浜駅、新木場駅などを経由する。
グリーン車がない理由はとても単純で、京葉線内にはグリーンありの電車が運転されていないからである。
駅構内のホームの有効長の問題もあって、京葉線ではグリーン車の連結がない。
特に上り列車では総武快速線と同じ「東京行」という点に注意が必要。下りは問題ないものの、上りなら「総武快速線経由」か「京葉線経由」かに注目することが求められる。
なお、京葉線は蘇我駅が起終点のため、千葉駅は絶対に経由しない。したがって、千葉駅に行くかどうかも見分け方の1つにである。
千葉駅発着
千葉駅発着というのは、内房線・外房線単独の電車を意味する。こちらもすべてグリーン車無しである。
下りは千葉駅始発、上りは千葉行がこれに該当する。
使用される車両はすべて209系。連結車両数も4・6・8・10両編成のいずれかである。
ラインカラーはカナリアイエロー+ブルー。京葉線はレッドのため、一瞬にして内房線・外房線単独かどうかの見分けがつく。
総武線快速・横須賀線と似ているものの、そもそもグリーン車有りの総武線系統は11両編成以上で運転されるため、ここで判別できる。
なぜ大半の列車はグリーン車無し?
内房線の千葉~君津間・外房線の千葉~上総一ノ宮間のいずれもほとんどの電車ではグリーン車が付いていない便である。
なぜこのように過半数ではグリーン車無しで運転されているのか。
答えは、利用者の傾向にある。千葉駅から房総エリア側に視点を置くと、大部分の乗客は短い距離しか乗らない人たちである。
下り列車だと、終点の駅まで行く人はほとんどいない。千葉市周辺の途中駅で降りる。
グリーン車はあくまでも快適性を重視した特別車両。したがって、利用者層は長距離利用者が中心である。
千葉駅発着だと短い区間しか乗らず、グリーン車があってもその需要はとても少ない。
需要が少ないためにあえて供給していないのが内房線・外房線の地域輸送の普通列車の共通点だろう。
総武快速線の場合は、東京駅~千葉駅を全区間通しで乗った上で、内房線・外房線、あるいは総武本線・成田線内へ行き来する人がそれなりの割合でいる。
グリーン車の需要も大きい。実際のところ、平日も土日祝もグリーン車が満席になることはよくあるほどだ。