大手通算サイト「楽天市場」の送料は全体的に高い傾向にある。Amazon.co.jp(アマゾン)と比べて値段および送料無料になる条件が厳しい。
少額購入の場合は500~700円ほどが相場となっている。送料無料になる条件に関しても、5,000~10,000円以上からというところが多い。
なぜこのように楽天市場の送料は軒並み高い料金に設定されていて、無料になる最低購入金額も高めなのか。その理由を考察する。
運送会社との運賃の法人契約に関係
楽天市場 | Amazon.co.jp | |
運送会社 | ヤマト運輸
佐川急便 日本郵便 (ショップによる) |
ヤマト運輸
(一部佐川急便) |
運賃の法人契約 | ショップにより
全体的に割高な料金体系 |
アマゾン専用価格
大幅に割安な料金体系 |
物流倉庫 | 中小規模が大半 | 大規模 |
まとめ | ショッピングモール型 | 直営売り場型 |
楽天市場はアマゾンとは違ってショップ単位で商品が出品されている。Amazonマーケットプレイスと同じシステムである。
運送会社を選択するのも、運賃の料金システムを契約するのもショップごととなっている。
アマゾンは大口荷主のため大幅に運賃が割引
しかし、Amazon.co.jpのような大規模な倉庫から出荷し、しかも全国規模で発送しているような会社ではない。楽天市場に出店している限りは、中小規模の物流倉庫からの出荷になる。
Amazon.co.jpは大規模な荷主という扱いをする運送会社が多数であり、運賃の料金もかなり割安な価格に設定されている。
運送会社との契約についても、大口荷主の契約にはなっていないものと考えられる。運賃が割高にならざるを得ない。
例えば、100サイズの段ボールで発送するとしても、Amazon.co.jpは200~400円程度に収まると思われる。対して楽天市場のショップでは500~1,000円程度と割高になるだろう。
同じサイズでもショップ側はそれほどの荷物量が1日に出ないため、法人契約を運送会社と交わしていても通常の定価からの割引率が小さい。
これらの理由から、楽天市場の送料が500~700円程度と割高であり、しかも送料無料の条件のハードルも高めになっている。
送料の値上げも影響
最近は運送会社にてあらゆる会社が貨物運賃の値上げを行っている。集配運転手の人でが不足している状態が主な要因となっているが、それ以外にも理由はある。
そもそも送料に含まれている要素はさまざまである。
- 配送代
- 梱包資材代(段ボール・紙袋代など)
- 商品を梱包する作業費
最近では新興国での紙製品需要の拡大に伴って段ボールの値段も上がっている。送料が値上げされるのは、宅配業者の運賃が上がっているからではない。
Amazon.co.jpは商品の出品を直営で行っているのが主流のため、梱包資材も商品の梱包作業のコストも全体的に割安に収まる。
しかし、楽天市場は各ショップごとになるため、これらの費用も割高になりやすい。ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便などの運送会社との運賃の法人契約の料金体系が問題ではない。