首都圏において通勤時間の平均はすべての交通手段を合わせると58分というデータが、調査会社「マクロミル」から発表されている。
鉄道利用者に限れば通勤時間は長くなる。平均はおよそ1時間15分(75分)程度となるだろう。
徒歩や自転車だけという人は比較的短いものの、電車通勤者になると1時間以上もかけて自宅から職場へ行く人が多数派となっている。
電車通勤は乗車時間+徒歩・自転車
電車通勤といっても、そのすべての所要時間が列車の乗車時間を示すわけではない。自宅から駅まで、駅から職場までの時間を合算することとなる。
誰もが駅前に住んでいるわけではない。職場も駅から近い場所にあるわけではない。駅からの距離があり、徒歩や自転車、バスで移動する時間も小さいものではない。
自宅から最寄りの駅まではだいたい10~20分という人が多い。駅から職場までも5~15分という人が、東京都心では主流となっている。
電車に乗っている時間は30~45分くらいとしても、その手前と先があるため、通勤時間は結局のところ1時間15分くらいになるというわけだ。
乗り換えや待ち時間も含むと
鉄道による移動では、実質的な所要時間は乗車時間とそれ以外の交通手段を使った時間だけでは完結しない。
電車の到着の待ち時間や乗り換えにかかる時間も発生する。これらは移動していない時間であると同時に浪費する時間となる。
乗り換え・到着待ちなどを考慮すると、電車通勤では平均すると1時間半以上もかかるということになる。
電車通勤者の乗り換え回数の平均は1.1回というデータが出ている。ここから考えると、半数以上の人は電車1本で自宅から職場まで行けないことを表している。
現実的に片道当たり1時間30分(90分)以上もかけて通勤している人は決して少数派ではないだろう。
住んでいる地域でも違いがある
住んでいる場所によっても通勤時間の平均値が変わってくる。都心部に近い東京23区内に居住している人だと通勤時間は全体的に短い。
都心部に職場がある人が多いことに加えて、そこまでの距離が短い。これにより、通勤時間も長くはならない。
一方で郊外に住んでいると通勤時間も長くなる。都心に職場があり、そこへ毎日通うとなると1時間半以上も所要時間がかかってくるケースが増える。
神奈川・埼玉・千葉・東京都西部に住んでいる人に限ると、通勤時間が長くなるようだ。
所要時間が長くなるということは、長い時間満員電車に耐えなければならない。体力的にも厳しい条件になるのは確実ではないか。