鉄道を使った通勤時間の限界は90分(1時間半)くらいと言われている。それ以上は体力的にかなりきつく、時間の無駄でもある。
経済的にも自宅と職場を移動するための時間が長くなればなるほど損失という見方がされている。通勤時間は勤務時間には入らないため、ただ働きと同じといっても過言ではない。
通勤時間と感覚の目安
通勤時間(片道) | 感覚 |
15分 | まったく苦でない |
30分 | ふつう |
45分 | ちょっと時間がかかる |
60分 | 時間がかかるが許容範囲内 |
90分 | 体力的にキツイ |
120分 | もはや地獄 |
片道当たりの通勤時間の目安とその感覚はこのようになる。
60分くらいまでであれば、どんな人でも毎日の通勤でも許容できる。満員電車での通勤が続いても、それほどキツイものではない。
90分を超えてくるといよいよ転職や転居を考えるようになってくる。往復で3時間もかかるということは、人生の中でも結構なロスタイムになる。
さらに、体力面では特に満員電車のレベルが高い首都圏の電車通勤が特に厳しい。
大阪都市圏を中心とする関西や名古屋を中心とする中京圏だと、満員でも乗車率が首都圏よりも低いため、若干だが余裕が生まれる。
2時間以上はもはや地獄
中には片道2時間以上もかけて自宅と職場を行き来している人もいる。特に首都圏は都心に近い地域は不動産価格が非常に高いため、職場が都心部に位置するもののやむを得ず遠い郊外に住んでいる人も多い。
片道2時間ということは、往復で4時間も通勤に費やすということになる。
1日の所定労働時間が8時間ということを考えると、勤務時間の半分ほどの時間を移動のためだけに使っていることになる。
朝は早く家を出なければならず、夜の帰宅の時間も遅くなる。残業をすれば深夜近くにまでなる。
自宅で自由な時間を過ごせる余裕はない。睡眠時間を削らなければならないことにもなりかねない。
こうした点から、通勤時間が片道2時間以上というのは地獄といえるほどのレベルではないか。
電車通勤で90分の範囲とは?
鉄道を使った通勤時間が片道90分といっても、実際にはほとんどが電車に乗っている時間というわけではない。
自宅から駅までの所要時間と駅から職場までの所要時間を合計する必要がある。徒歩や自転車、バスなどを使うことになる。
自宅から駅までと駅から職場までがそれぞれ15分だったと仮定すると、電車の乗るのは1時間前後となる。これだけで90分もかかる。
こうした点を考えると、距離で示すと自宅から職場までの距離はおよそ30~40kmくらいが限度ではないか。