富士通総研の平均年収は約800万円と推定。賞与は年間約5ヶ月分が平均的な支給基準、ただ各年度による違い大きく、さらに個人評価によって約50万円くらいの差がある。
親会社の富士通とはほぼ同じ金額だが、金融系のシンクタンクと比較すると年収ベースでも低い金額。シンクタンクというよりは、メーカーの給料体系に近い。
新卒で入社した社員であれば、概ね40歳前後では年収900万円台に突入する社員が中心。世間一般の企業の中でもかなり高い給料水準。シンクタンクでは大手では標準的な金額。
平均年収は800万円前後と算出
富士通総研では給与に関する資料は公開されていない。そのため、ここでの年収は推定値ではある。
とはいえ、全従業員で換算すると低く見積もっても、平均年収は800万円前後になる。
これには基本給・賞与・各種手当(通勤手当、家族手当、住居手当)などすべてが含まれている。
コンサルティング、研究開発、経済研究のいずれの職種も共通。
同じシンクタンクに該当する野村総研、日本総研に比べると年収は低め。親会社の富士通とはほぼ同額。
ボーナスは平均5ヶ月分
富士通総研のボーナスは例年だと年間で約5ヶ月分程度が支給基準の平均値。
毎年「〇ヶ月分」に完全固定されているわけではなく、各年度の企業業績と個人評価によって変動する。
業績給は基本的に電機メーカーの富士通に連動。要するにグループ会社の業績で変動する。
個人評価はA+、A、A-、Bのように分類されていて、それぞれの評価に沿って支給基準が決定。最高ランクと最低ランクの差は年間で50万円程度。ゆえに、賞与の年間支給基準は4~6ヶ月分の範囲になる。
なお、富士通総研では残業代は「みなし残業制」を採っている。基本給には就き40時間分の残業代が含まれている。40時間を超えて残業した場合は時間外手当が別途支給されるものの、ここは賞与から天引きされる形となっていて、残業が多い社員は賞与が減額されてしまう。
《参考:<早見表>シンクタンクの平均年収を各社ごとに一覧化》
勤続年数ごとの年収
富士通総研の勤続年数ごとの年収の目安をまとめると、下記のようになる。
- 新卒採用3年目:500万円
- 5年目:600万円
- 7年目:700万円
- 10年目:800万円
- 15年目:900万円
- 20年目:1,000万円
各個人によって給料は異なるものの、全体で見れば勤続年数別の年収ベースの金額はこのような感じになる。
電機メーカーである富士通こそは「年功序列」の傾向があるが、富士通総研は実力主義に近い。
年齢ごとの年収の目安
富士通総研の年齢ごとの目安は下記の通り。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 400-450万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 450-600万円 | 30-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 600-900万円 | 40-55万円 | 150-200万円 |
35-39歳 | 700-1,000万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
40-44歳 | 700-1,200万円 | 45-60万円 | 200-250万円 |
45-49歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
50-54歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 900-1,200万円 | 50-70万円 | 150-200万円 |
20代は400~600万円、30代は600~1,000万円、40代及び50代は700~1,500万円になるだろう。
部門こそは、コンサルティング、研究開発、経済研究の3つがあるが、給料体系はいずれも同じ。
コンサルティング、経済研究は「文系」、研究開発は「理系」となるが、いずれも給料こそは同じ。
基本的には勤続年数や役職、前年度の評価で基本給は昇給していく。
40~45歳前後かつ管理職となれば、年収1,000万円は軽く超える。
最終学歴(大卒・院卒)ごとの年収の差
富士通総研の最終学歴ごとの平均年収は、院卒では修士了が900万円、大卒(学部卒)が800万円と推定。
最終学歴だけで初任給が大きく異なる。賞与も基本給を基に計算されるため、院卒・大卒では差が出る。
次に初任給について。入社直後の基本給は最終学歴によって差が見られる。
院卒・大卒の差が明確にあるのは初任給の影響が残る期間、具体的には入社5年目くらいまでではないか。それ以降は各社員のパフォーマンスが大きく影響。最終学歴はほとんど関係なくなる。
一般的には、院卒の方が大卒よりも優秀であるとの印象が強いものの、富士通総研のような大手シンクタンクとなれば、そもそも採用される社員はほとんど優秀な人材ばかり。
優秀な人材というグループの中でも優劣になるため、世間一般のイメージは関係ないと思われる。
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業種 | 会社名 |
---|---|
金融系 | 野村総合研究所、三菱総合研究所、みずほ総合研究所、日本総研、大和総研、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、みずほ情報総研 |
情報通信系 | NTTデータ経営研究所 |
メーカー系 | 富士通総研、日立コンサルティング |
信用調査 | 帝国データバンク、東京商工リサーチ |
上記ではコンサルティング、シンクタンク各社の平均年収および給料体系について解説。