なぜ日暮里舎人ライナーの運賃が高い!? 値下げできない理由

日暮里舎人ライナーの運賃

日暮里舎人ライナーの運賃が高いという意見は少なくない。運営主体は東京都交通局で都営地下鉄と同じである。しかし、地下鉄の料金に比べると新交通システムである舎人ライナーの方が割高になっている。

初乗り運賃こそは2kmまでの区間ならICカード料金が165円の日暮里舎人ライナーの方が安いものの、都営地下鉄は初乗り運賃が適用されるのが4kmまでと長い。

その後は距離が長くなるにつれて日暮里舎人ライナーの運賃が割高になる。




日暮里舎人ライナーの運賃

距離(キロ) 日暮里舎人ライナー 都営地下鉄
2km 165円 174円
3km 226円 174円
5km 278円 216円
10km 329円 267円

初乗り運賃で比べると、日暮里舎人ライナーは2km以内の区間であればICカード利用時の料金は165円になる。これは、東京メトロの初乗り運賃と同じ金額である。

都営地下鉄の場合は初乗り運賃は4km以内の区間まで適用されるものの、174円ということでたった9円だが高く設定されている。

都営地下鉄の運賃表

しかし、距離が長くなるにつれて都営地下鉄の方が割安になる。反対に日暮里舎人ライナーは運賃の上昇が大きい。

東葉高速鉄道や北総鉄道といった比較的新しく開業した超高額路線と比べると安いのは確か。

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しかし、既存の都営交通よりは高くなってしまっている。




新交通システムだから高い

運賃が割高になる新交通システム

日暮里舎人ライナーは鉄道とはまた違う。専用軌道を走る点では確かに同じだが、鉄軌道ではない。「新交通システム」と呼ばれる交通手段であり、タイヤはゴムである。

電気で走って専用軌道を走るバスのような存在といった方が正しいかもしれない。

日暮里舎人ライナーのような新交通システムは鉄道のように直線かつ広い土地をそれほど必要としない一方、全線に渡って高架上に建設されていることから、建設費は決して小さくはない。

そのうえ、1編成当たりの輸送力が小さい。鉄道と比べるとランニングコストがかかる傾向にある。

採算性は地下鉄と比べると悪い。さらに、日暮里舎人ライナーが開業したのが2008年と比較的新しいこともあって、料金が高めに設定されている。

日暮里舎人ライナー=赤字

赤字経営

日暮里舎人ライナーの営業収支は残念ながら赤字となっている。建設費の借金の返済という負債を持つことに加え、近年の急速な混雑拡大に伴う設備投資などが重なっているのが理由である。

東京都交通局そのものは都営地下鉄が全体で黒字となっているために辛うじて黒字経営になっているものの、新交通システムである日暮里舎人ライナー単体で見ると赤字である。

朝ラッシュの混雑率が190%弱と首都圏の中でもトップクラスの混み具合を誇る路線であるのは確かだが、超満員に混雑するのは通勤ラッシュに限られる。

日中の昼間は空いていてガラガラである。混雑緩和のために支払った設備投資のコストに見合った需要が1日を通してあるわけではない。

なかなか赤字の状態から脱出できない理由はここにある。

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