IKEAの福島県への出店計画についてはよく議論されることがある。具体的な候補地は福島市・郡山市・二本松市など。
ただし、将来はわからないが、現時点では可能性は低い。大型店はともかく、小型店舗でさえもできる可能性は薄い。
人口規模が少ないのがネック。郊外型の家具・インテリア小売店「ニトリ」が進出していることも影響。
しかも東北地方の大部分の地域と同様、人口減少と少子高齢化が深刻。これらがIKEAの進出をますます阻んでいる。
出店条件には満たない
出店条件 | 福島都市圏 |
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周辺に政令指定都市 | なし |
車のアクセスの良い物件 | 余裕でクリア |
敷地面積や自治体の姿勢 | 要検証 |
※IKEAの既存店の出店条件をもとに算出
>>【地区別】全国のIKEAの出店計画の一覧! 候補地を調査
広い敷地面積の確保は特に大きな問題はない。福島県内は少なくとも都市部と比べると用地確保の課題は薄い。
道路網も特に問題はない。東北自動車道をはじめ、東北中央自動車道などの道路網自体は充実している。
一方で人口規模はかなり少ない。まとまった顧客が獲得できないのがデメリット。福島都市圏でも辛うじて40万人強にとどまる。
IKEAが出店に前向きになる要素に乏しい。
小型店舗について
小型のIKEAである原宿店のような形態がイオンモール等のショッピングモールのテナントとしてできる可能性はある。
直ちにこのような形式がスタートするとは考えにくいが、永久にあり得ないことはない。
まずは首都圏のような大都市部からスタートし、その後仙台周辺の東北地方へ広まっていく方法になるだろう。
人口減少、少子高齢化では困難
福島県内は全域にて人口減少とそれに伴う少子高齢化が深刻。
原発事故の影響が残るいわき市などの浜通りのみならず、中通り・会津のいずれも過疎化が進んでいる。
県庁所在地の福島市、交通の要衝の郡山市でさえも人口減少または横ばい状態。人口増加はまったくない。
東日本大震災の前も後も転出者が転入者を上回っている状態も続いている。
本県の人口は少子高齢化等により震災以前から減少傾向にありましたが、震災以降、県外への転出の増加(社会減の拡大)などが原因となって、人口減少がますます進みました。
時間の経過とともに、社会減は震災前の水準に向かい、平成25年4月以降、県外からの転入の増加(社会増)などにより一時的に人口が増加するケースも見られますが、震災により減少した人口の回復までには至っていません。引用:福島県「震災以降の人口減少」
東日本大震災で一気に人口減少したことに加え、現在でも緩やかな減少傾向は解消されていない。
人口減少が続ければ、IKEAのような小売業の売上も減少する。
都会にしかないIKEAが今後福島県に出店する可能性をますます下げる社会的な背景があるのは否定できない。
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