京王線の特急は完全に無料! なぜ有料ではないのか?

京王線の特急は完全に無料となっている。乗客は乗車券た定期券のみで乗れる。JRのように有料ではなく、特急券もまったく不要。一般的な「快速」や「急行」と同じような存在となっている。それでも、通過駅は多いというメリットがある。




「特急」という言葉を聞くと、追加的な運賃がかかるのではないかとイメージする人も多いだろう。

特に、有料特急が走っている鉄道路線を多く利用する人は、そのような先入観を持ってしまう。

京王線の特急

出典:www.youtube.com/watch?v=96-A_1Q3ons

JRをはじめ、小田急や西武、東武などの私鉄でも特急といえば有料である。普通列車と比べると料金が合わせて2倍近くかかるような存在となっている。

京王線は無料列車のため、負担額がない。この点でメリットを受けている人は多いのではないか。

なぜ有料にはならなかったのか?

京王線で特急が登場したのは1963年。当時はまだ日本が高度経済成長期の時代だった。そのころ、JRの都心から放射状に延びる各線では混雑緩和のための複々線化が行われていた。

京王線と全線に渡って並行しているJR中央線においても複々線化が行われた。そして、三鷹駅から東側では快速線と緩行線とに分かれた。

JR中央線の快速

輸送力では中央線の方がはるかに多く、本数も中央線の方が優勢となった。そこで、京王線では速達化に力を注ぐことになった。

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特急の運転は、主要駅から新宿駅までの所要時間を短縮化を図るために導入された。しかし、有料にしてしまうと乗れる乗客の層には限りが出てしまい、通勤通学で利用する人にはまったく向かない。

快速や急行のように無料にすることで、速達化の恩恵を受ける人が多い。JRに対して速達面で有利に立つために、京王線の特急はふつうの通勤型車両で運転される無料列車となった。

今日も有料にはなっていないのは、JRとの競合が激しいことが一番の理由に挙げられるだろう。

座席指定の有料列車が登場するとはいえ、それは特急・準特急とはまた別も性質といえる。こちらはあくまでも「ライナー」のような存在といえる。



路線の距離も短い

もっとも、京王線の路線の距離そのものが短いという要因も、特急が無料になっている理由の1つといえる。

京王線の新宿駅~京王八王子駅までの営業キロ数は37.9kmとなっている。これは、有料特急が数多く運転されている路線と比較すると短い。

付近を走る他の鉄道会社を例にすると、小田急線は新宿~小田原間で82.5km、西武新宿線は新宿~本川越で47.5kmとなっている。いずれも京王線より長い。

近距離のために値段が高い有料の特急列車を走らせてしまうと、その分通勤型の電車が走る余裕がダイヤ上にはなくなってしまう。多数の乗客から批判の対象となることが予想される。

ハード面においても、京王線は有料の特急列車を運転できる余裕がないのも確かな事実である。

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