大阪メトロ谷町線で遅延が多い原因について調査。混雑による停車時間の超過、駅数の多さの2つが主な原因に挙げられる。
大阪メトロでは御堂筋線に次いで遅延が多い傾向にある。ワースト路線とまではいかないものの、定時運行が少ない。
他の私鉄との相互直通運転がない路線としてはダイヤの乱れが生じやすく、堺筋線や中央線よりも劣る。
<最新の遅延情報に関してはこちらの大阪メトロ公式ホームページにて見られる。>
谷町線の遅延の主な理由
遅延の原因 | 頻度 | 詳細な内容 |
---|---|---|
慢性的な混雑 | ★★★★★ | 混雑による停車時間超過 |
駅数が多い | ★★★★ | 駅数が26駅と大阪メトロ内で最多 |
大阪メトロ谷町線にて遅延の原因となるのは、上記の2つが当てはまる。
まずは慢性的な混雑。国土交通省による調査データでは、混雑率は120%で毎年推移しているものの、特定の区間で混雑が集中。
朝夕の通勤ラッシュでは東梅田駅、谷町九丁目駅、天王寺駅での乗降時間の延長による停車時間の超過が遅れにつながる。
次に駅数が多い点。谷町線は26駅ある。大阪メトロ内では最多の数。
距離自体は対日~八尾南間で営業キロ数が28.3kmと長い。このような背景により、どこか途中駅にて遅れる可能性が上がる。
これら以外にも急病人救護、線路内立ち入り、駅構内の非常ボタンの作動、車両故障・設備故障などもあり得る。
慢性的な混雑
混雑が原因での遅延の詳細
- 谷町線:谷町九丁目→谷町六丁目で混雑率120%、東梅田→南森町で110%
- 東梅田・谷町九丁目・天王寺で停車時間の超過が多発
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谷町線の朝ラッシュは関西圏では決してトップ級ではない。混雑率は谷町九丁目→谷町六丁目で混雑率120%、東梅田→南森町で110%で標準的。
ただし、東梅田~天王寺間は大阪市内でも要所と言える駅が連続することもあって、ここで乗降時間の超過による遅れが発生しやすい。
乗客の乗降だけでなく、荷物がドアに挟まるといったトラブルもある。
東梅田駅での混雑
東梅田駅は御堂筋線の梅田駅、四つ橋線の西梅田駅と同一駅扱いではある。
JR各線、阪急各線、阪神本線からの乗り継ぎで淀屋橋・本町・心斎橋・難波方面へ向かう人達が集合。
乗車客・降車客のどちらも多い駅ということで、ここでまず停車時間の超過が起こりやすい。
朝だと電車が到着してドアが開いた瞬間から乗客の乗車が完了するまでには1分以上は最低でもかかることが多い。
さらにドアが閉まらずに電車が発車できない光景もよくある。こうなると停車時間の超過が起こる。
谷町九丁目駅での混雑
最混雑区間の谷町九丁目→谷町六丁目間の起点側。こちらは北行の電車に乗る人が多い。
近鉄奈良線、近鉄大阪線からの乗り継ぎで南森町・梅田方面へ向かう人達が集合。
谷町線ではすでに天王寺駅から大量に乗客が乗車している状態で谷町九丁目駅に到着するため、ここからの乗車には時間がかかりやすい。
満員電車のところに近鉄線からの乗り換え客が乗り込む形になるため、スムーズな乗降というわけにはいかない。
このため、東梅田駅と同じように停車時間の超過が発生して電車が遅れるポイントとなっている。
天王寺駅での混雑
谷町線では天王寺駅から本格的に北行の電車で混雑がスタート。
JR阪和線、大和路線からの乗り継ぎで谷町九丁目・南森町・梅田方面へ向かう人達が集合。
天王寺駅発車時点では乗客同士が押し合うほどの混雑とまではいかないものの、天王寺駅は大阪市でも主要な駅で、八尾南方面からの乗客でここで降りていく糸も多い。
降車客も一定数いる中で乗車客が多い環境下のため、ほかの駅よりは乗降時間が長くなる。停車時間の超過も起こりやすい。
天王寺駅と谷町九丁目駅のダブルで乗降時間超過が起こると、単純計算で谷町線の電車でそれぞれ1分の遅れが出たら合計で2分の遅れになる。
さらに追加で途中駅での停車時間が長くなれば、あっという間に遅延証明書の発行基準の5分遅れに拡大してしまう。
駅数が多い
谷町線の大日~八尾南間の駅数は全部で26駅。
駅数がほかの2倍近くあることで、途中駅で思わぬ遅延のトラブルが起こる確率が上がる。
相互直通運転こそはないが、単独だけで距離があることは遅延の原因にはなりやすい。
路線名 | 駅数 |
---|---|
御堂筋線 | 20駅(+3駅) |
谷町線 | 26駅 |
四つ橋線 | 11駅 |
中央線 | 14駅(+8駅) |
堺筋線 | 10駅(+11駅) |
千日前線 | 14駅 |
長堀鶴見緑地線 | 17駅 |
今里筋線 | 11駅 |
駅数が多いことで、途中の停車駅には何かのトラブルが生じるリスクがあがる。
- 乗降時間の延長
- ドア挟まり(乗客の身体・荷物)
- 列車非常停止ボタンの作動(線路転落等)
まずは前述の通り、乗客の乗り降りに時間がかかったことでの停車時間の超過が起こりやすい。
加えて、身体や荷物のドア挟まりによる車両ドアの再開閉作業、または駅係員による対応、さらには線路への転落や列車との接触などによる列車非常停止ボタンの作動などが起こり得る。
これも谷町線や同じような性質を持つ御堂筋線に多い事案。
駅数が少ない四つ橋線や千日前線、今里筋線で遅延が非常に少ないのはこのため、
しかも谷町線ではホームドアが未設置のため、線路への転落や列車との接触も起こりやすい環境下にある。
このような出来事は人身事故に該当するが、ホームドアが付いている路線よりも起こるリスクがはるかに大きい。
その他、各路線の遅延事情について
鉄道事業者 | 路線名 |
---|---|
JR西日本 | JR神戸線、JR京都線、JR阪和線、JR東西線、JR琵琶湖線、JR嵯峨野線、JR湖西線、JR大阪環状線、JR学研都市線、JR宝塚線、JR大和路線、JR奈良線、JRおおさか東線 |
大阪メトロ | 御堂筋線、谷町線、堺筋線、中央線、長堀鶴見緑地線、四ツ橋線、千日前線、今里筋線 |
阪急電鉄 | 阪急京都線、阪急神戸線、阪急宝塚線 |
阪神電気鉄道 | 阪神本線 |
京阪電気鉄道 | 京阪本線 |
近畿日本鉄道 | 近鉄奈良線、近鉄京都線、近鉄大阪線、近鉄南大阪線、近鉄名古屋線 |
南海電気鉄道 | 南海高野線、南海本線 |