JR東西線で遅延が多い原因を調査！ 主要な理由は1つだけ

JR東西線で遅延が多い原因について調査。基本的には他の線区の影響が理由。

路線距離こそは京橋～尼崎間の総延長で12.5kmと短い。しかし、JR神戸線・宝塚線・学研都市線と直通運転を実施していることで、他の線区の影響を大きく受ける。

これらの路線でのダイヤの乱れがJR東西線へ波及し、京橋～尼崎間でも一部の電車に遅れが生じやすい。

＜最新の遅延情報に関してはJR西日本公式ホームページにて。＞

JR東西線の遅延の主な理由

参照：鉄道の遅延の原因とは!? よくある事例の一覧

JR東西線の京橋～尼崎間で遅延や運転見合わせの原因となるのは、基本的に上の1つ。

JR東西線単独の区間に原因があるわけではなく、乗り入れる電車の直通先でのトラブルがほとんど。他の線区で何かのトラブルが起きることでJR東西線の遅延が発生する。

急病人救護、駅構内の非常ボタンの作動、車両故障・設備故障などはかなり少ない。

ほぼ全線が地下トンネル内のため、踏切による人身事故、安全確認等もない。

他線区の影響

JR東西線の京橋～尼崎の区間だけを走る電車はほとんどない。

京橋駅を境に学研都市線、反対側の尼崎駅ではJR神戸線（西明石方面）またはJR宝塚線（新三田方面）とそれぞれ直通運転を行う。

遅延が起きたとしても、その原因が生じた発生地点がJR東西線区間の部分であるとは限らなず、むしろ東西線区間が発生源のことは少ない。

直通先と合算すれば100km超にもなるダイヤもある。

東西線の12.5kmはその中のほんの一部にとどまるため、遅延の原因も大半が直通先になる。

直通運転

前述のような運転系統は首都圏で主流な「相互直通運転」とシステム的には同じ。

宝塚線は宝塚・新三田・篠山口のいずれかまで乗り入れる。神戸線は須磨・西明石のいずれかまで乗り入れる。

例えば、JR学研都市線内にて人身事故が発生して運転見合わせになると、JR東西線内でも電車がやって来ないことになる。

暫定的な措置として、どこか途中の駅にて折り返し運転が実施されるが、それでもJR東西線だけに限っても数十分の遅れは避けられない。

直通先のいずれの路線も営業キロ数が長い上、全体を通して複雑な運転系統のため、ダイヤが非常に不安定な傾向。

学研都市線に起因する遅延

参照：学研都市線で遅延が多い原因を調査！ 主要な理由は3つ

JR学研都市線での遅延の原因は快速を中心とした混雑と踏切関連の人身事故、安全確認（踏切内点検）が主流。

停車駅が少ない快速の運転があることで、まとまった区間を乗車する人達が快速に殺到。

これにより、快速の停車時間の超過が起きやすく、数駅でこれが起こると5分以上の遅れにつながることがある。

加えて、単線区間の存在もある。上下線それぞれどちらか1本しか同時には運転できない設備の都合上、上下どちらか片方で遅れが生じると、反対側の電車も遅れる。

複線区間と比べるとダイヤの乱れが上下線相互に干渉してしまう性質を持ち、学研都市線の遅れの一因でもある。

神戸線に起因する遅延

参照：JR神戸線で遅延が多い原因を調査！ 主要な理由は4つ

JR神戸線での遅延の原因は激しい混雑と路線距離の長さがあげられる。京都線（大阪～京都）を加えるとさらに対象区間が広範囲になる。

JR東西線直通列車では基本的に西明石駅までが乗り入れ区間だが、京都方面の電車も同一の線路を走行することで、間接的に遅れの影響を受ける場合がある。

京阪神間を結ぶ主要路線ということで、途中駅の数そのものが多いことで、乗降時間の延長などもその分起きやすい。

路線距離も各駅停車でさえ100km超になるため、途中で遅れの原因となるトラブルに見舞われるリスクも高め。

宝塚線（福知山線）に起因する遅延

参照：JR宝塚線で遅延が多い原因を調査！ 主要な理由は2つ

JR宝塚線での遅延の原因は路線距離。

福知山線全体では尼崎～福知山間の総延長が106.5km。100km超の長距離路線なのがわかる。

普通列車や快速こそは大阪～篠山口間でも66.1kmにとどまるものの、特急列車はそうではない。

特急こうのとり号は城崎温泉駅までの200km近く走るが、途中で普通・快速電車がこれの通過待ちをおこなう。

特急列車は遅れる頻度こそは1週間に1，2回程度だが、それの待避をおこなう電車も遅れる

もちろん、丹波路快速をはじめ篠山口駅まで走る場合でも距離は短いわけではなく、遅延が起きにくい構造とはかけ離れている。

その他、各路線の遅延事情について