JR乗車券の往復割引と学割の併用時の計算式

学割と往復割引の併用

JR乗車券の「往復割引」と「学割」の両方を適用した料金は、割引率でいうと28%引になる。大人普通運賃に対して0.72掛けが計算方法。

片道601km以上の営業キロ数がある区間を学生割引証を使い、さらに往復で同時にするとこれが適用される。

なお、対象となるきっぷ類は「乗車券」のみ。新幹線や在来線特急に必要な特急券は対象外。自由席・指定席・グリーン車のいずれも同じ。


往復割引+学割の計算式

JR線の乗車券にて往復割引と学割を併用される時の計算式は次の通り。

併用時の割引率=100-(大人普通運賃×0.1×0.2)=0.28

・0.1は「往復割引」の大きさ
・0.2は「学割」の大きさ

往復割引と学割の内訳は次のようになっていることから、大人普通運賃から28%引きという計算方法が成り立つ。

割引対象 割引率 適用条件
往復割引 10%引 ・片道601km以上、往路・復路同時購入
・往路・復路ともに1割引き
学割 20%引 ・片道101km以上
・学校学生生徒旅客運賃割引証が必要
※往復券の購入でも「学校学生生徒旅客運賃割引証」1枚でよい。

なお、往復で購入する場合なら「学校学生生徒旅客運賃割引証」1枚で足りる。

有効期間や途中下車の可否に関しては、学割の有無を問わず距離によって決定するため、正規運賃との違いはない。

具体的な距離や地域の注意点に関してはそれぞれ「有効期間」「途中下車」の記事にて詳しく取り上げる。

往復割引の詳細

JRの乗車券の往復割引

◎往復割引の基準

  • 片道601km以上…往復割引(1割引)が適用
  • 片道600kmまで…適用無し

>>JRきっぷの「往復割引」のルールと適用条件

JRの乗車券では片道当たりの移動距離が601km以上の場合だと「往復割引」が自動的に適用。

片道601km以上の距離になる場合、「行き」「帰り」のいずれも定価の運賃から1割引きになる。

自身で何か特別に申告することはなく、みどりの窓口でも「往復割引にしてほしい」といったセリフが不要。

注意点は、往復分の乗車券を同時に購入する必要がある。

バラバラで購入すると往復割引の対象にはならず、それぞれ定価の料金がかかってしまう。

学割の詳細

JRの乗車券の学割

学割の適用基準

  • 片道101km以上…学割を適用可
  • 片道100kmまで…適用無し

>>JRきっぷの「学割」のルールと条件

JRの乗車券では片道当たりの移動距離が101km以上の場合だと「学割」を使用した乗車券が購入可能。

101km以上かどうかが1つの基準になる制度として他に「途中下車」があり、途中下車は大都市近郊区間のみの利用では距離に関係なくできない。

購入する際に必要になる「学校学生生徒旅客運賃割引証」は自分が通う学校にて発行してもらう必要がある。駅では発行できない。

また、学割乗車券は有人窓口でしか購入できない。つまり、原則としてみどりの窓口(JR全線きっぷうりばという名称も)で購入することとなる。

自動券売機では一切購入できない。

片道600km以下の場合

◎600kmに満たない場合

  • 学割のみが適用される(往復割引は適用外)
  • 片道でも往復でも割引率=20%
  • 割引証は1枚でOK

片道600km以下の場合は、「往復割引」の方が適用対象外になる。

したがって、学割の方だけが適用される。料金は大人普通運賃の20%引にとどまる。

往復で購入した場合でも「行き」「帰り」のいずれも20%引きのまま。これ以上は安くはならない。

なお、「学校学生生徒旅客運賃割引証」は往復割引の対象外であっても1枚のみで購入可能。

主な項目 記事
JRきっぷ全般 各種きっぷの払い戻し手数料変更/払い戻しのルールと条件有効期間途中下車の可否乗り越し精算
乗車券 日付変更の可否区間変更の可否有効期間途中下車の可否往復割引
自由席特急券 有効期間自由席特急券の変更可否(日付/区間)、指定列車について途中下車の取り扱い
指定席特急券 指定席特急券の変更可否(日付/発車時刻/区間)乗り遅れ時の措置
座席変更 乗車後の座席変更の可否(総合編)、自由席→指定席指定席→自由席指定席→自由席グリーン車→普通車(指定席・自由席)
定期券 払い戻しの条件と手数料区間変更の注意点1日の上限使い回しでバレる件通勤以外の使用通学(学校)以外の使用
学割 学割の適用条件必要なものと注意点使用目的の制限私鉄の学割特急券の事情
みどりの窓口 みどりの窓口とは?混雑状況
上記ではJRの各種きっぷに関するルールおよび条件について解説。種類、券面内容によってさまざま。