新幹線や特急の指定席特急券を自由席特急券に変更することの可否に関しては、原則としては不可。乗車前でも乗車後でも同じ。
逆の「自由席→指定席」ならOKだが、「指定席→自由席」はNG。値段が高くなる変更はできる一方、安くなる変更ができないと考えてよい。
ただし、これには例外事項がある。指定席の列車を変更する際に、変更を希望する列車がすでに満席の場合だと自由席に変更することが可能。
指定席特急券を自由席特急券に変更の事例ごとの可否
指定席→自由席の変更のOK/NG | ||
変更先の列車 | 変更の可否 | 詳しい内容 |
---|---|---|
普通車指定席の空席あり | × | 手数料なしの無料で変更することは不可能。一旦払い戻しすればできるが、所定の手数料が発生。 |
普通車指定席が満席 | 〇 | 変更希望の列車の普通車指定席がすでに満席で、これ以上指定券が取れない場合なら自由席特急券への変更ができる。差額分は返金される。(1回限り可能) |
※みどりの窓口で変更・払い戻し手続きが可能。 ※変更・払い戻しは有効期間内またはそれ以前のみ可能。 |
いずれの場合も、特急券の有効期間内またはそれ以前のみ変更または払い戻しができる。
指定列車に乗り遅れた場合など、当初予定していた列車の発車時刻を過ぎてからの変更はできない。
なお、逆のパターン(自由席→指定席)の変更の可否とは全く別物。
変更先の列車に空席ありだと変更不可
指定席特急券でも、指定列車の発車時刻前であれば1回に限って「変更」の手続きが行える。
乗車日・乗車区間・座席番号・グリーン車へのアップグレードがこの「変更」に該当する。
普通車指定席から別の列車の普通車指定席へ変更する場合、希望する列車にて空席が残っている場合は追加料金なしで変更ができる。
この場合のように、変更先の列車で普通車指定席の空席が残っている場合は、自由席への変更は一切できない。
一旦払い戻しして、再度自由席特急券を購入するという方法があるが、手数料が発生するという点がデメリット。
指定席特急券の払い戻し手数料は以下の通り。
- 乗車日の2日前までに変更:340円
- 前日から発車時刻までに変更:発売額の30%の金額(最低340円)
自由席特急券の払い戻し手数料は220円固定だが、指定席特急券の払い戻し手数料は割高なのがわかる。
変更先の列車が満席の時のみ変更可
ただし、変更を希望していた列車の普通車指定席がすでに満席で空席が残っていない場合もある。
この時は例外的に自由席への変更ができる。指定席特急券と自由席特急券との料金の差があるため、差額分は返金される。
なお、指定席特急券の変更の手続きは「みどりの窓口」にて実施している。JR東海では「JR全線きっぷうりば」と表記しているが、いずれも同じ。
もし、どうしても自由席に変更したいのであれば、あえて満席の列車を希望することを伝えるのは1つの手段になるだろう。
主な注意点
指定席の変更でも、注意点がある。
- 空席の有無を問わず、変更は当初の指定列車の発車時刻まで
- 発車時刻後は変更・払い戻しは一切不可(後続列車の自由席は乗車可)
変更を希望する先の列車にて空席が残っている場合でも残っていない場合でも、変更や払い戻しができるのは現時点で持っている指定席特急券の発車時刻までに限られる。
発車時刻を過ぎてからの変更や払い戻しは一切できない。
もし乗り遅れてしまった場合は、後続列車の自由席に乗車することができる。「全車指定席」列車では、後続列車にて立席(空席に座れる)で乗ることができる。
ただし、いずれも差額分の料金は返金されない。指定席券分の値段が無駄になってしまうことは避けられない。
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