<よくわかる>立席特急券とは!?

立席特急券

新幹線の立席特急券とは、全車指定席の列車が満席の場合に限って発売される切符(特急券)のことを指す。該当する列車の普通車指定席のデッキや通路に立って乗車することができる。料金は指定席特急券から520円差し引いた金額。

着席は基本的に不可能だが、明らかに空席がある場合に限っては座れるもOK。

普通車指定席が100%完全に満席になったのみ購入可能のため、空席が少しでも残っている場合は買うことができない。


立席特急券の適用条件

発売される条件 具体的な内容
発売条件 普通車指定席の空席がゼロで満席になった時点から発売開始。
該当する列車 東北・北海道新幹線:はやぶさ号/はやて号
秋田新幹線:こまち号
北陸新幹線:かがやき号
購入できる場所 みどりの窓口
指定席券売機(乗車日の前日から)
乗り方 ・指定列車の普通車指定席のデッキ、通路で立って乗る
・指定列車以外の列車には乗車禁止
(乗り遅れたら後続列車に乗るのはOK)
・明らかに空席がある場合のみ着席OKだがあくまでも原則NG

立席特急券が適用される条件や基本的な使い方と規則は上記の通りになる。

類似きっぷとして「自由席特急券」があるが、これとは完全に別物である。

立席特急券を自由席特急券代わりにしたり、自由席特急券を立席特急券代わりに利用することはまったくできない。

発売される条件=満席の場合のみ

満席表示の空席情報

新幹線の全車指定席の列車の普通車指定席が満席になった時点から発売開始される。

空席情報にて「×」印が付いている列車の限り、立席特急券が発売される。

「〇」「△」が付く列車では空席が少なからず残っているため、立席特急券は購入できない。

また、自由席が設定されている列車では立席特急券が発売される対象外である。

なお、自由席+指定席の列車は満席時には自由席特急券で乗車することができるが、超満員の場合を除いては普通車指定席のデッキなどに立つのはNG。

該当する列車

該当する列車…「全車指定席」の新幹線

  • 東北・北海道新幹線:はやぶさ/はやて
  • 秋田新幹線:こまち
  • 北陸新幹線:かがやき

参考:新幹線の路線ごとの「全車指定席」を導入の有無! それらの背景も

立席特急券は「全車指定席」の列車に限って取り扱われるきっぷ。したがって、普通車がすべて指定席となっている新幹線の一部。

具体的には、東北新幹線および北海道新幹線のはやぶさ号・はやて号、秋田新幹線のこまち号、北陸新幹線のかがやき号の4種類。

今のところ、JR東日本が主体で運行されている新幹線の最速種別でのみ全車指定席制が導入されている。

各全車指定席の新幹線の混雑傾向

購入できる場所

みどりの窓口

購入できる場所…駅構内のみどり窓口または自動券売機

  • みどりの窓口
  • 指定席券売機(乗車日の前日から)

えきねっとなどのオンライン上、旅行代理店の窓口では購入不可。

立席特急券の購入できる場所には制限がある。

駅構内のみどりの窓口または指定席券売機にてしか発売していない。

また、指定席券売機は乗車日の前日と当日のみの発売である。2日以上前からの購入はみどりの窓口のみの取り扱いになる。

「えきねっと」などのインターネット上のサービスや旅行代理店(びゅうプラザ、JTB、HIS、日本旅行、近畿日本ツーリスト.etc)の窓口では取り扱っていない。

乗り方

立席特急券で乗車できる列車と条件

  • 指定列車の普通車指定席のデッキ、通路で立って乗る
  • 指定列車以外の列車には乗車禁止
  • 空席への着席は原則不可

※乗り遅れたら後続列車(全車指定席でも)に乗るのはOK
※明らかに空席が出ている場合は例外的に認められているが、車掌の判断によっては不可能

立席特急券で乗車可能な列車はあくまでも指定列車に限れている。

乗り遅れた場合でも、後続列車に立席で乗ることは特例として認められているものの、あくまでも「一応」的な意味合いである。

立席特急券はあくまでも指定席特急券の一種に当たるため、指定列車のみの乗車が前提とされている。

さらに、指定列車のうち立ち席で乗れるのは、普通車指定席の車両のデッキまたは客室内の通路に限られる。

グリーン車・グランクラス車は立ち入り禁止。デッキに立って乗ることもできない。

さらに、きっぷには「着席はできません」と記載されている。満席のため立って乗ることが前提のため、原則はデッキまたは通路に立って乗るのが基本。

ただし、混雑が緩和された後で空席が目立つ区間に限り、明らかに空席が多い場合であれば例外的に座っても問題はない。

もっとも車掌の判断で着席不可と言われた場合は、直ちにその座席から離れる必要がある。

空席がある場合の特例

立席特急券で空席に着席する例

立席特急券にて全車指定席の列車に乗車している場合で、明らかに空席があるのであれば着席して良いことは「例外的」だが認められている。

この場合の「明らかに」とは、全座席数の半分以上が誰も座っていないような状態と考えてよい。

具体的な判断基準は以下になる。

立席特急券で空席がある場合の着席のOK/NGの判断基準
混み具合の目安 着席の可否
ほぼ満員に近く、一部だけが空いている ×
通路側の座席の多くが空いている ×
窓側の座席の一部が空いている
窓側の座席の半数以上が空いている
ほとんど空席

若干した空席が残っていない場合は、残念ながら立席特急券では座ってはいけない。

さらに、空席があるから座っても問題にはならないのは停車駅ごとに乗車率が低下していく下り列車のみ。

停車駅に止まるごとに徐々に乗客が乗ってくる上り列車は、空席への着席は基本的に着席できない。

この点は特に旅客営業規則などでは記載されていないが、一般的なマナー上から上り列車での着席が困難。

車掌からも座席を空けるように声をかけられる可能性もかなり高い。

具体的な座れる区間

具体的に座れる区間と言うと、以下になる。

立席特急券で座れる区間

  • 東北新幹線:盛岡→新函館北斗
  • 秋田新幹線:盛岡→秋田
  • 北陸新幹線:富山→金沢

※いずれも下り列車。上り列車はすぐに指定席乗客が乗っている可能性が高くて座れない。

全車指定席は最速列車ということで長距離利用者がほとんど。

そのため、満席のみに発売される「立席特急券」で座れる区間は終点側のほんの一部の区間のみ。

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