東海道山陽新幹線のぞみ号の自由席の場所は1~3号車。N700系シリーズ、700系いずれも共通で、これ以上増えることは原則的にはない。
定期列車では全列車16両編成となっているが、のぞみ号の場合は4~16号車は指定席もしくはグリーン車に設定されている。
ひかり号やこだま号と比べても自由席の割合が少ないため、1日を通して混雑しやすく、すぐに満席になる。
車両型式ごとの自由席の場所
車両型式 | 自由席の場所 |
---|---|
N700系 | 1-3号車 |
700系 | 1-3号車 |
※大幅な遅延自の臨時のぞみ号では「普通車全車自由席」の場合あり。 |
気になる各乗車駅での自由席の混雑状況
のぞみ号ではN700系と700系の2種類の車両が使用されている。
ただし、定期列車はすべてN700系での運転。全列車16両編成。
また、大幅な遅延時に運転される臨時便のぞみ号だと「普通車全車自由席」の場合がある。この時だと、8~10号車のグリーン車以外は自由席として運転される。
参考記事
>>【休日編】のぞみ自由席の土日祝の混雑状況! 時間帯ごとに調査
>>【平日編】のぞみの自由席の混雑のレベル! 満席になる時間帯とは?
N700系
N700系のぞみ号の自由席は1号車、2号車、3号車の3両分。
残りの車両はすべて普通車指定席もしくはグリーン車指定席となっている。自由席特急券で乗れる場所は3両分のみに設定されていることがわかる。
以前よりのぞみ号での自由席はこのように16両編成中3両分のみ。
速達型の種別かつ利用者が多い背景から、指定席利用者を優先した配置となっている。
なお、2020年3月から投入される「N700S」の車両でも16両編成で運転されるのぞみ号の自由席・指定席・グリーン車の配置は同じ。
700系(2020年3月終了)
単なる700系で運転されるのぞみ号もまた1号車、2号車、3号車の3両分。
同様に4~16号車は指定席もしくはグリーン車。
ただし、のぞみ号の定期列車での運転は完全に終了している。
山陽新幹線で運転されている700系の8両編成の列車はのぞみ号としては運転されない。
のぞみ号の自由席は少ない
のぞみ号の自由席の歴史と事情
- 1992年3月:のぞみ号運転開始。当時は全車指定席。
- 2003年10月:のぞみ号にて自由席の設定開始。
- ひかり号の大幅な減便と自由席の乗車機会の確保のため導入。
- 長距離利用者が多いため、指定席利用者が主流なことには変わらず
当初は全車指定席
そもそものぞみ号が導入された当初は「全車指定席」となっていた。つまり、すべての座席が指定席で自由席が一切存在しなかった。
のぞみ号の運転開始は1992年3月14日のこと。当時は最新型の車両だった300系の導入で新しい速達型の種別が誕生した。
しかし、ビジネス客が多い東海道新幹線ではのぞみ号に指定席特急券なしで飛び乗る人が相次ぎ、デッキに限って例外的に自由席特急券で乗れる措置が取られた。
加えて、ダイヤ改正ごとにのぞみ号の増発とひかり号の減便が重なったことで、自由席利用者のための乗車機会を確保する必要性が出てきた。
のぞみ号でも自由席が少なからず必要と判断されたため、2003年10月1日より自由席が全列車の1~3号車に割り当てられた。
>>新幹線の路線ごとの「全車指定席」を導入の有無! それらの背景も
なぜ自由席は少ない?
のぞみ号は長い時間にわたって乗車し続ける人が多い。東京~新大阪間の利用が主流。
長距離利用者が多い列車ほど普通車でも指定席を選択する人の割合が大きい。座れないことを確実に避けるため、座席を事前に予約する需要が大きい。
このように指定席を希望する乗客が多いことで、相対的に自由席の席数が少ない。
鉄道会社側にとってもまた自由席が少ない方がメリットがある。運賃が安い自由席特急券よりも指定席特急券の方が利益率が高い。収益性の分野でも好都合。
儲かる指定席の需要が大きいために、東海道山陽新幹線のぞみ号の自由席は1~3号車に限定されているのである。
他の新幹線の路線/種別ごとの自由席の場所
路線 | 種別(列車名) |
東海道新幹線 | のぞみ |
ひかり | |
こだま | |
みずほ | |
さくら | |
つばめ | |
東北新幹線 | やまびこ |
なすの | |
上越新幹線 | とき |
たにがわ | |
北陸新幹線 | はくたか |
あさま | |
<全車指定席列車> 東北・北海道・秋田新幹線|はやぶさ、こまち 北陸新幹線|かがやき |
全国の新幹線の自由席の車両は何号車になるのか。各路線および列車名ごとに解説。
なお、全車指定席の列車は例外なく自由席が一切存在しない。