中部電力の平均年収は約750万円！ 職種・年齢別目安

中部電力の平均年収は約750万円（2019年度は780万円）。電力会社の中では比較的高い方で、インフラ会社としても上場企業の平均は698万円のため、これよりも＋50万円近く高い。

ボーナスは年間で組合員平均1,628,000円が支給された（2019年度）。

それでも年収そのものは世間的には高い方。「準公務員」のような感じといえる。

公式の平均年収は780万円

中部電力の正社員・臨時従業員の平均年収は有価証券報告書にて公表されていて、2019年度では780万円という金額が出ている。

ここには以下の会社が含まれる。

• 中部電力株式会社
• 中部電力パワーグリッド株式会社
• 中部電力ミライズ株式会社

過去6年間ではいずれも概ね600万円台後半から700万円台後半で推移。年度による差は比較的小さい。

これには基本給・賞与・各種手当（時間外手当・ライフサイクル給・当直手当など）などすべてが含まれている。

年収偏差値

中部電力の平均年収を偏差値にすると、総合職は事務系・技術系ともに65。

総合職は事務系・技術系いずれも社内で給料水準が最も高いため、上場企業の中でも結構高い金額。偏差値65がこれに当たる。

ボーナス

2019年度の中部電力の賞与は年間1,628,000円（約5.5ヶ月分）

中部電力では組合員平均で年間1,628,000円が支給された（2019年度実績）。

電力会社では関西電力に次いで高い金額。

首都圏をカバーする東京電力は年俸制を導入している関係から「ボーナス」というものがない。

「基本給の○ヶ月」という表現にすると、5.5ヶ月分ほどになるだろう。

東京電力のような社会を震撼させるほどの大事件が起こらない限りはボーナスは大幅には引き下げられない。

インフラ企業で「安定している」こともあって、世界経済が落ち込んで世間が不景気にでも5ヶ月分は下回りにくい。

他社と比較して

中部電力は上場企業全体と比較すると、平均年収は大幅に高い。

名古屋に拠点を置く会社としてはかなり高い企業。

インフラ会社ということで収益性が高く、業績も安定。「準公務員」のような会社で、年収も高め。

電力会社各社では第3位

3大電力会社はいずれも平均年収は大差ないものの、細かい数値では東京電力＞関西電力＞中部電力。

• 東京電力：8,055,519円
• 中部電力：7,703,676円
• 関西電力：7,916,200円

中部電力はこれらの中では最下位。しかし、上記以外の電力会社では年収が高め。

さらに、中部電力が僅差で東京電力、関西電力に負けているのは都市手当が影響しているのではないか。

東京・大阪に比べると、名古屋でも都市手当の水準が低くなるため、年収もその分下がる。

インフラ企業と比較して

インフラ企業と比較すると、平均年収の面ではほとんど違いはない。

大卒・院卒の総合職（事務系・技術系）に限った話でも、ガス、鉄道、高速道路と比べるとほぼ平均的な水準にあると推定。

いずれも平均では800万円程度に達するといわれ、中部電力もそれに劣るわけではない。

不況に強い会社という安定性を考えれば、給料体系に関しては満足のいく金額になるはず。

総合職

上記は大卒・院卒向けの職種総合職の年齢ごとの推定年収の目安。有価証券報告書に記載のとおり、毎年800万円前後になる。

中部電力の中でも最も給料体系が高い職種。管理職となれば1,000万円以上に達する。

コースは大きく分けて文系が主流の事務系と理系限定の技術系があるが、給料体系はいずれも同じ。

深夜勤務や残業時間、家族手当の有無によっても異なるものの、平均年収が高いのは確定。

事務系

事務系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。

• 経営・管理事業：企画、総務、法務、人事、経理、資材、広報、環境・地域共生
• 電力ネットワーク事業：ネットワーク営業、用地）
• 販売事業（販売戦略含む）：電力・ガス営業、販売戦略
• 燃料・海外事業：JERA（燃料事業、発電、エネルギーインフラ事業）

いずれも年収に関しては、仕事内容ごとの違いはほとんどない。

20代のうちは年収が400～700万円、30代は600～900万円、40代は700～1,200万円、50代は800～1,200万円が相場。

実際のところは各個人の役職やスキル、勤続年数によって違いが見られるものの、大部分の社員なら上記の範囲に入るだろう。

技術系

技術系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。

• 火力部門（JERA）：火力発電所の運転・保守業務、新規電源等の計画・建設業務他
• 原子力部門：原子力発電所の設備設計・工事・運転・保守業務他
• 送変電部門：送電線・変電所の保守・建設業務他
• 配電部門：配電設備の建設・保守業務他
• 系統運用部門：需給運用業務、系統制御装置の開発・管理業務他
• 電子通信部門：電力設備の通信設備の計画・運用・保守・管理業務他
• IT部門：情報システムの開発・保守・運用業務他
• 再生可能エネルギー部門：再生可能エネルギー発電設備の運転・保守・工事業務他
• 土木・建築部門：電力設備などの建設・保守業務、営業所等の建物の設計・工事管理・保守業務他
• エネルギーソリューション部門：エネルギーシステムのソリューション提案業務他

技術職においても年収は仕事内容ごとの違いはほとんどない。

年齢別年収は同じく、20代で400～700万円、30代で700～900万円、40代で800～1,200万円、50代で800～1,200万円。

専門分野が職種ごとの異なるとはいえ、給料体系の優劣はない。

最終学歴ごとの年収の差

中部電力では大卒・院卒・高専卒を採用。初任給は最終学歴によって差が見られる。

全体的には年収水準は「院卒＞大卒（学部卒）＞高専卒」の構造。

ただし、年齢が上がれば上がるほど役職や評価での給料の差が出てくる。

院卒

院卒の場合、中部電力の平均年収は800万円前後になると推定。

初任給の時点で学部卒と大学院卒では1ヶ月当たり24,000円の差がある。

年間で29万円程度の違いが最終学歴だけで生じる。

さらに、院卒はより優秀だと判断されると考え、平均年収＋50万円という計算で800万円ほどが平均と判断。

入社後数年経過すると、最終学歴よりも個別の実績等によって年収は違ってくるものの、全体的に見れば院卒＞大卒になるはず。

大卒（学部卒）

大卒（学部卒）の場合、中部電力の平均年収は750万円前後になると推定。有価証券報告書に記載の金額に近いと考える。

最も採用人数で多いのは院卒でも高専卒でもなく大卒。

最終学歴としてボリュームゾーンのため、平均年収も750万円前後と判断。

なお、大卒（学部卒）では理系よりも文系が多め。理系は大学院に進学する人が一定数いるが、文系ではかなりマイナーのため。

高専卒

高専卒（本科卒）の平均年収は650万円程度と推定。

初任給の時点で22,500円の差があるが、特には高専本科卒は中部電力の中では低学歴。

昇進などでも大卒および院卒に比較して不利になると予想されるため、平均年収も低めになる。

上記ではインフラ業界及び総合商社の平均年収および給料体系について解説。