国際石油開発帝石(INPEX)の平均年収は約900万円。賞与は年間で6.0ヶ月分が支給(2019年度の場合)。ここ最近では、2019年度は922万円、2018年度は915万円、2017年度は923万円。
基本給、ボーナス支給額が他の大手企業と比べても多いことでも知られている。石油元売り会社では並みだが、資源エネルギー業界ではトップクラス。
総合商社や大手半導体メーカーに近い給料体系。給料面で不満を抱く社員は少ない。
目次
公式の平均年収は922万円
年度 | 平均年収詳細金額 |
---|---|
2019年 | 9,219,596円 |
2018年 | 9,150,926円 |
2017年 | 9,227,024円 |
2016年 | 9,200,255円 |
2015年 | 9,331,251円 |
2014年 | 9,399,803円 |
2013年 | 9,300,344円 |
国際石油開発帝石の正社員・臨時従業員の平均年収は有価証券報告書にて公表されていて、2019年度では922万円という金額が出ている。
過去7年間ではいずれも900~1,000万円の範囲で推移。
これには基本給・賞与・各種手当(通勤手当、子女手当、時間外手当、深夜手当、休日手当)などすべてが含まれている。
ボーナスは6.0ヶ月分
2019年度の国際石油開発帝石のボーナスは年間で平均6.0ヶ月分が支給された。
石油元売り会社では特に高い基準ではないものの、世間一般と比較すると勝ち組ともいえるレベル。
業績連動型かつ個人評価が若干加味されるものの、基本的には社員間での違いは小さい。
各年度によって実際に支給される基準は異なるものの、毎年5~6か月分前後で推移する。
原油価格の大幅な下落があった年度でも、基準内賃金の5.5ヶ月分は最低でも出るのが一般的。
個人的な感想
- 原油価格に左右されるとはいえ、世間一般よりは遥かに安定
- 働きやすい上、給料が高い
国際石油開発帝石をはじめとする石油元売り会社の給料は、一般的な上場企業と比較すると確かに高い水準。
石油業界の中でも、特に産油国での採掘権を保有していることから、競合他社に乏しいのがその理由。この点で流通やガソリンスタンドを専門とする石油会社とは異なる。
ただし、会社の業績は原油価格によって変動するのも確か。一般的な業界のように、経営破綻するほど業績悪化する可能性は大幅に低いのは確かだが、電力会社や携帯電話会社ほど安定しているわけではない。
とはいえ、現時点では何十年も安定した経営が実現できている。脱石油社会が浸透したらどうなるかはわからないが、今のところは今後も安定するものと思われる。
さらに、勤務環境に関してはも良好。厳しい営業ノルマや長時間労働、顧客クレームの対応といったことはない。
このような特徴があるうえで、平均年収900万円という水準は、ほとんどの人にとっては羨ましいものではないか。
年齢ごとの年収の目安
国際石油開発帝石では総合職に該当する「グローバルスタッフ」と一般職に該当する「エリアスタッフ」の2つの職種がある。
グローバルスタッフ技術・事務(総合職)
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 400-500万円 | 25-30万円 | 75-120万円 |
25-29歳 | 450-600万円 | 30-50万円 | 120-180万円 |
30-34歳 | 600-1,000万円 | 50-70万円 | 150-250万円 |
35-39歳 | 800-1,200万円 | 50-80万円 | 200-300万円 |
40-44歳 | 1,000-1,500万円 | 60-90万円 | 250-350万円 |
45-49歳 | 1,000-1,500万円 | 60-90万円 | 250-350万円 |
50-54歳 | 1,000-1,500万円 | 60-90万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 900-1,500万円 | 60-90万円 | 200-300万円 |
グローバルスタッフ技術・事務(総合職)の平均年収は1,000万円程度と推定。
技術系、事務系それぞれの職種ごとの違いはなく、基本的に給料体系は同じ。
年齢別では、20代は400~800万円、30代は800~1,500万円、40代及び50代は1,000~2,000万円になるだろう。
勤続年数ごとの年収の目安
勤続年数ごとの年収の目安は下記のようになる。
- 新卒採用の2年目:400万円
- 3年目:450万円
- 5年目:500万円
- 7年目:700万円
- 10年目:800万円
- 15年目:1,000万円
特に勤務状況が良くも悪くもない一般的な社員の場合、勤続年数別の年収ベースの金額はこのような感じになる。
ここは他の石油元売り会社との違いは少ない。
エリアスタッフ
エリアスタッフの平均年収は600~650万円と推定。女性社員が多数派の職種。
下記は年齢ごとの推定年収の目安を示した表。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 350-400万円 | 25-30万円 | 40-85万円 |
25-29歳 | 350-500万円 | 25-40万円 | 50-80万円 |
30-34歳 | 450-700万円 | 30-50万円 | 70-100万円 |
35-39歳 | 550-800万円 | 35-55万円 | 80-150万円 |
40-44歳 | 650-900万円 | 40-60万円 | 100-150万円 |
45-49歳 | 700-1,000万円 | 40-60万円 | 100-200万円 |
50-54歳 | 800-1,000万円 | 45-60万円 | 150-250万円 |
55-59歳 | 800-1,000万円 | 40-65万円 | 120-250万円 |
20代で350~500万円、30代で450~800万円、40代及び50代で700~1,000万円が目安。
業務内容こそは総合職と大きな違いはないものの、限定無し総合職は男性社員が多いな一方、こちらは女性が多い職種。
近年は男女での仕事内容の違いは幾分なくなりつつあるものの、エリアスタッフは特にまだまだ女性が多い。
全体的に年齢層が若い社員が多いこと、転勤がない分給料水準が低めに設定されていることが背景にある。
最終学歴(大卒・院卒)ごとの年収の差
国際石油開発帝石では大卒・院卒それぞれの平均年収は、院卒(修士課程修了)が1,100万円、大卒(学部卒)が1,000万円程度と予想。
初任給も最終学歴によって差が見られる。
国際石油開発帝石の初任給
- 院卒(博士課程修了):296,441円(グローバルスタッフ技術・事務)
- 院卒(修士課程修了):251,791円(グローバルスタッフ技術・事務)
- 大卒(学部卒):233,191円(グローバルスタッフ技術・事務)
- 大卒(学部卒):206,778円(エリアスタッフ)
出典:マイナビ2021「国際石油開発帝石(株)」
年齢が上がれば上がるほど役職や評価での給料の差が出てくるが、初期の段階で高いのも事実。
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業種 | 会社名 |
---|---|
総合商社 | 三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事、双日、豊田通商、兼松 |
高速道路 | 首都高、阪神高速、NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本 |
電力会社 | 東京電力、中部電力、関西電力、九州電力、東北電力、中国電力、四国電力、北海道電力、沖縄電力、北陸電力、J-POWER(電源開発)、日本原燃、日本原子力発電、ユーラスエナジーHD、SBエナジー、三菱日立パワーシステムズ、イーレックス |
ガス | 東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガス、静岡ガス、京葉ガス、北海道ガス、広島ガス、北陸ガス |
石油 | ENEOS(旧JXTG)、出光興産、コスモ石油、国際石油開発帝石、伊藤忠エネクス |
上記ではインフラ業界及び総合商社の平均年収および給料体系について解説。