東京ガスの平均年収は約650万円！ 職種・年齢別目安

東京ガスの平均年収は約650万円（2019年度は660万円）。ガス会社の中では最も高い金額で、大都市圏をカバーする大阪ガスや東邦ガスを抑えるほどと。

ボーナスは組合員平均で年間6ヶ月分が支給された。

ここ最近の動向も600万台で推移だが、上場企業では若干高いくらいにとどまる。

公式の平均年収は660万円

東京ガスの正社員・臨時従業員の平均年収は有価証券報告書にて公表されていて、2019年度では660万円という金額が出ている。

過去7年間ではいずれも概ね600～700万円で推移。ガス会社の中でも高い金額だが、インフラ企業としては低い水準。

これには基本給・賞与・各種手当（時間外手当・家族手当・ライフサイクル手当など）などすべてが含まれている。

年収偏差値

東京ガスの平均年収を偏差値にすると、総合職の事務系・技術系、プロフェッショナル職いずれも60。

上場企業の中でも概ね平均的な金額より若干高いくらいにとどまる。偏差値60がこれに当たる。

プロフェッショナル職の年収偏差値は55。上場企業の平均値よりは若干低め。

ボーナス

2019年度の東京ガスの賞与は年間6.0ヶ月分

東京ガスでは組合員平均で年間6ヶ月分が支給された（2019年度実績、概算）。

ガス会社の中では最上位ではないか。インフラ企業の中でもかなり高い水準。

年間で基本給の6ヶ月分以上が支給される企業は世間一般ではかなり少ない。

ガス業界でも、他社を見るとどこも4～5ヶ月分程度の範囲に収まる。

社会を震撼させるほどの大事件が起こらない限りはボーナスは大幅には引き下げられない。

インフラ企業で「安定している」こともあって、世界経済が落ち込んで世間が不景気にでも5.5ヶ月分は下回りにくい。

他社と比較して

東京ガスは上場企業全体と比較すると、平均年収は少し高い程度にとどまる。

インフラ企業としてはやや低い金額。特に、東京をはじめとする首都圏が勤務地であることを考えるとかなり低い。

以前こそは「準公務員」のような会社とされていたが、2017年4月11日からスタートした都市ガスの小売全面自由化でその様子も消滅。

今後の給料面の情勢もわからない。

都市ガス会社では最上位

3大電力会社はいずれも平均年収は大差ないものの、細かい数値では東京ガス＞大阪ガス＞東邦ガスという順番。

• 東京ガス：6,604,769円
• 東邦ガス：5,642,233円
• 大阪ガス：6,535,978円

東京ガスは他社よりは若干給料が高めなのがわかる。

年収の違いはおそらく都市手当の有無と推定。東京ガスは基本給などで高いのではなく、東京23区内のような勤務地では都市手当が多いことが年収を高くしているのではないか。

もちろん、インフラ企業や公務員と同じように給料体系は安定している。

インフラ企業と比較して

インフラ企業と比較すると、平均年収の面ではほとんど違いはない。

しかし、総合職（事務系・技術系）に限った話では一部の超大手企業よりは劣る。

例えば、40歳程度で年収1,000万円に達するといわれている東京電力、JR東日本、NTT東日本などと比べるとやや安い。

総合職

東京ガスの総合職の年齢ごとの推定年収は平均で650万円と推定。

有価証券報告書に記載のとおり、平均すると600万円強に入るはず。

東京ガスの中でも最も給料体系が高い職種。管理職となれば1,000万円以上に達する。

コースは大きく分けて文系が主流の事務系と理系限定の技術系があるが、給料体系はいずれも同じ。

深夜勤務や残業時間、家族手当の有無によっても異なるものの、平均年収が高いのは確定。

事務系

事務系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。

• 営業-家庭用
• 営業-業務・産業用
• 原料調達・海外事業
• コーポレートスタッフ

いずれも年収に関しては、仕事内容ごとの違いはほとんどない。

20代のうちは年収が300～700万円、30代は500～900万円、40代は700～1,000万円、50代は800～1,200万円が相場。

実際のところは各個人の役職やスキル、勤続年数によって違いが見られるものの、大部分の社員なら上記の範囲に入るだろう。

技術系

技術系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。

• 営業-家庭用
• 営業-業務・産業用
• パイプライン技術
• 生産技術
• お客さま設備技術
• 技術開発
• 電力事業計画・エンジニアリング
• 原料調達・海外事業
• ITソリューション

技術職においても年収は仕事内容ごとの違いはほとんどない。

年齢別年収は同じく、20代で300～700万円、30代は500～900万円、40代は700～1,000万円、50代は800～1,200万円。

専門分野が職種ごとの異なるとはいえ、給料体系の優劣はない。

プロフェッショナル職（高専卒）

東京ガスのプロフェッショナル職の平均年収は600万円と推定。採用は高専本科卒のみを対象。

総合職との違いは基本的に現場系の仕事内容が多い点。昇進のスピードは比較すると遅い。ゆえに同じ正社員という形でも平均年収は低め。

20代で300～500万円、30代で500～700万円、40代で600～800万円台、50代で700～900万円が平均的な社員の年収。

世の中全体としては決して低い給料水準ではなく、大手企業としても「並み」と表現可能。

最終学歴ごとの年収の差

東京ガスでは大卒・院卒・高専卒を採用。初任給は最終学歴によって差が見られる。

全体的には年収水準は「院卒＞大卒（学部卒）＞高専卒」の構造。

ただし、年齢が上がれば上がるほど役職や評価での給料の差が出てくる。

院卒

院卒の場合、東京ガスの平均年収は700万円前後になると推定。

初任給の時点で学部卒と大学院卒では1ヶ月当たり2万円強の差がある。

年間で27万円程度の違いが最終学歴だけで生じる。

さらに、院卒はより優秀だと判断されると考え、平均年収＋50万円という計算で700万円ほどが平均と判断。

大卒（学部卒）

大卒（学部卒）の場合、東京ガスの平均年収は650万円前後になると推定。有価証券報告書に記載の金額に近いと考える。

最も採用人数で多いのは大卒で、特に事務系職種ではほとんどが学部卒。

最終学歴としてボリュームゾーンのため、平均年収も650万円前後と判断。

なお、大卒（学部卒）では理系よりも文系が多め。理系は大学院に進学する人が一定数いるが、文系ではかなりマイナーのため。

高専卒

高専卒の平均年収は600万円程度と推定。

高専本科卒はプロフェッショナル職としての採用となるが、大卒以上の総合職に比べて基本給が低め。

昇進などでも大卒および院卒に比較して不利になると予想されるため、平均年収も低めになる。

上記ではインフラ業界及び総合商社の平均年収および給料体系について解説。