総合商社の平均年収は1,000万円超! なぜ高いのか?

総合商社

総合商社の平均年収は1,000万円以上に達する。他の業種と比べて大幅に高い金額。

給料が高い理由とは、売上高が極めて大きく、在庫を持たないことでビジネス上のコストが低く抑えられるから。

輸出入貿易な、物資の販売が主要事業のため、経費があまりかからない点が大きく影響。銀行や保険会社、証券会社などの金融業界よりも高め。


総合商社の年収ランキング

主要総合商社の平均年収(2018年3月実績)
企業名 平均年収
三菱商事 1,541万円
伊藤忠商事 1,461万円
三井物産 1,420万円
丸紅 1,322万円
住友商事 1,304万円
双日 1,103万円
豊田通商 1,097万円

上記は2018年3月時点での主な総合商社の平均年収を示したもの。

7大商社に分類されるが、いずれも1,000万円を突破している。

給料が高い理由も企業名問わずどこも同じような傾向。(詳しくは後述)

>>【階級別】年収の目安とは!? レベル別に収入を偏差値化してみた!

三菱商事

三菱商事

三菱商事は総合商社の中でも規模が最大。売上高は2018年度で約16兆円。国内ではトヨタ自動車に次ぐ2番手の巨大規模。

年収も総合商社を代表する金額で、1,541万円という金額が公表されている。

大卒・院卒の新卒採用にて、商社、あるいは卸売業の企業への就職を考えている人たちが最初に目指す企業でもある。

もちろん、三菱財閥系の各企業の中でも断トツで給料はトップ。

伊藤忠商事

伊藤忠商事

三菱商事の次に年収が高いのが伊藤忠商事。売上高は2018年度で約11兆円。

平均年収は1,461万円。同様に1,000万円を大きく超える。

社員の健康への気遣いが良いとして有名。朝型勤務の奨励、がんの早期発見・がん先端医療の無償提供による社員のがん治療との両立支援などが特徴的。

銀行との融資・資本関係としては、現在はみずほ銀行を中心としたみずほグループに所属。

三井物産

三井物産

三井物産は総合商社では3番目に給料が高い。平均年収は1,420万円。前述の伊藤忠商事とは大差ない金額。

売上高は約7兆円ということで、三菱商事の半分以下。

それでも従業員の平均年収そのものは三菱商事と大きくかけ離れているわけではない。

丸紅

丸紅

丸紅は、安田財閥、浅野財閥、大倉財閥等の系譜を引く企業と富士銀行の融資系列の会社。銀行で言うとみずほグループに当たる。

平均年収は1,322万円。トップ3に比べるとやや差が開く。

新卒採用では、上記の総合商社と比べると若干ながら知名度が劣るため、人気度も下がる。

住友商事

住友商事

住友商事は平均年収では業界第4位に入る。平均年収は1,304万円と公表。

売上高は約5兆円ということで、三菱商事の約3分の1にとどまる。

住友財閥こそは戦前から存在していたもののの、戦前には独立した商事部門がなかった。戦後発足した会社のこともあって、「遅れてきた商社」と呼ばれた時代もある。

そんな背景もあって、売上高もその分低め。それでも年収は1,000万円は大きく超えている。

双日

双日

双日は「5大商社」からは外れる。売上高も約1.8兆円と総合商社では低い。三菱商事の15%ほどにとどまる。

知名度もやや低い。商社の社名に詳しい人ではないと知らないかもしれない。

それでも平均年収は1,103万円。上記の業界大手に大きく劣るほどではない。

豊田通商

豊田通商

豊田通商はトヨタ自動車を中心としたトヨタグループの商社。

平均年収は1,097万円。売上高は約7兆円で、三井物産や丸紅と同規模。

ただ、取扱う部門が自動車・機械が中心で、利率が高い資源・エネルギー部門に乏しいこともあってか、給料は総合商社としては低い。

とはいえ、1,000万円以上に達しているのは確か。

給料が高い理由

主な理由 詳細
売上高が大きい 総合商社は兆単位の売上高を誇る。日本国内の企業ではトップクラス。
在庫を持たないため低コストのビジネス 在庫を持たないことでコストが大幅にかからない。商品を買い付けては売るだけのため効率が良い。
海外赴任はさらに高め 海外への駐在等では「海外赴任手当」が加算されるため、さらに給料が割高に。発展途上国ほど相場が高い。

伊藤忠商事のホームページでは以下のように記載されている。

総合商社の強みは、①新たなビジネスチャンスを探し出す情報収集能力、②豊富な資金を活用しあらゆるビジネスの可能性を拡大する力、③グローバルな物流網と多様な販路を活用し商品供給に積極的に関わる力、④マーケティングを通して既存ブランドの価値向上を行う力などであると考えられています。

引用:https://www.itochu.co.jp/ja/ir/investor/businessmodel/index.html

専門商社とは違って、分野に囚われずに利益を獲得できるビジネスモデルとも解釈できる。

そして、世界的に取引網を持っていることでさらに大きな収益を獲得できている。これは給料の高さを実現しているといえる。

売上高が大きい

総合商社の売上高は日本国内の企業でもトップクラス。

トヨタ自動車の約30兆円と本田技研工業の約15兆円の間に入るのが三菱商事。第2位にランクインするほど。

各商社の売上高は以下の通り。

  • 三菱商事 16.1兆円
  • 伊藤忠商事 11.6兆円
  • 丸紅 7.4兆円
  • 三井物産 6.95兆円
  • 住友商事 5.33兆円

参考:https://www.onecareer.jp/articles/1198

日本郵政やNTTよりも高い金額。当然ながら世界的にも代表する企業。

売上高が大きければ、それだけ従業員の給料として支出できる余力もある。

しかも、豊富な労働力が求められる製造業とは違って膨大な社員数は不要。結果的に、1人当たりの給料が高い。

低コストのビジネスモデル

商社の事業内容

商社は基本的に第三者の製品やサービスを取引先に横流しするためのため、在庫を持たないため低コストのビジネス。

総合商社の事業分野は大きく分けてトレードと事業投資の2つある。

トレードは名前の通り貿易などによる買付価格と販売価格の差益で利益を上げるもの。

事業投資は第三者の経済活動に投資し、後日リターンを獲得して利益を上げるもの。

いずれも在庫は一切持たない。故に、倉庫部門などに対する経費が一切かからず、利率が極めて高い。

海外赴任手当

海外赴任手当

多くの企業では海外赴任手当があるが、商社は特にその金額が高く、しかも海外へ駐在する社員がかなり多いのが特徴。

相場に関しては、おおむね基本給の50~80%ほど。

年収が700万円程度の社員でも、海外へ行けば年収は1,000万円以上に達する。もちろん、日本でのボーナスも満額支給される。

総合商社は特に海外での事業が多いこともあって、新卒採用では入学後3~5年以内には一度どこかの外国へ駐在となる。

海外駐在によって手当が加算される人の数が多いことで、平均年収も全体的に高い金額になっている理由なのは言うまでもない。

おすすめ記事