JERAの平均年収は700万円と推定。給料体系は電力業界では平均値に近い。中部電力と東京電力の合同出資企業ということで給料水準は高め。
ボーナスは組合員平均で5.5ヶ月前後と予想。給料体系は中部電力と基本的に同じのため、賞与も査定基準は変わらない。
ただし、今後は既存社員の転籍が実施される予定。2022年以降の動向はまだ不明で、東電と中電の労使交渉の結果によって大きく変わると思われる。
平均年収は700万円前後と算出
JERAは中部電力と東京電力グループの燃料事業(上流開発・燃料調達・燃料トレーディング・輸送)、日本国内・海外の発電事業を承継した会社。2019年4月までに世界最大級の火力発電会社となった。
非上場のため、有価証券報告書は公表されていなく、年間平均給与も公式のものは非公開。
推定では年収は全従業員で換算すると低く見積もっても700万円前後になる。これには基本給・賞与・各種手当(時間外勤務手当、通勤手当等)などすべてが含まれている。
夏と冬の年2回(6月と12月)のボーナスもかなり高く、中部電力と合わせて社員平均は年間1,628,000円。
こうした事情から業界規模を考えても、正規雇用(正社員)であれば少なく見積もっても平均700万円前後には達すると推定。
年収偏差値
職種 | 年収偏差値 | 概要 |
---|---|---|
事務系(総合職) | 65 | 上場企業の平均よりやや高い金額 |
技術系(総合職) | 65 |
JERAの平均年収を偏差値にすると、総合職は事務系・技術系ともに65。
上場企業全体の平均600万円を大きく上回る。
ボーナス
JERAのボーナスは中部電力と査定基準が共通のため、社員平均は年間1,628,000円。(2019年度実績)。基本給の5.5ヶ月に換算。
旧一般電気事業者である「○○電力」との比較では、関西電力に次いで高い金額。
なお、東京電力は年俸制を導入しているため、ボーナスがそもそも存在しないため比較できない。
JERAは東京電力だけでなく中部電力の資本が入っていることで、ボーナスは毎年支給がある。
他社と比較して
JERAの給料体系は中部電力と原則として共通。したがって、旧一般電気事業者とほとんど同じ水準。
中部電力の平均年収は東京電力(800万円超)よりは低いものの、750万円以上には達する。
火力発電部門に特化した合同出資会社だが、今後もベースロード電源として安定した収益をもたらすため、引き続き高い給料が続くと思われる。給料が下がる可能性は現時点では低い。
再生可能エネルギーが普及しつつあるとはいえ、これの供給は不安定なのは否定できない。
電力会社との比較
JERA及び中部電力は、電力会社の中では若干低めに入るのがわかる。
- 東京電力:8,055,519円
- 中部電力:7,703,676円
- 関西電力:7,916,200円
- 東北電力:7,569,085円
- 九州電力:7,771,045円
- 四国電力:7,716,020円
- 中国電力:7,725,777円
- 北陸電力:6,342,987円
- J-POWER:7,980,312円
それでも、例年では750~800万円の範囲に入る。
東京電力は中部電力よりも高い金額だが、JERAは中部電力側の給料体系となっている。
さらに、JERAは海外にも事業を大きく拡大していることから、将来的な成長も期待でき、その分給料水準の向上も期待できるのも確か。
総合職(事務系・技術系共通)
総合職の平均年収は700万円前後になると推定。事務系と理系限定の技術系があるが、給料体系はいずれも同じ。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-450万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 400-600万円 | 30-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 600-800万円 | 40-55万円 | 150-200万円 |
35-39歳 | 600-900万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
40-44歳 | 600-1,000万円 | 45-60万円 | 200-250万円 |
45-49歳 | 700-1,200万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
50-54歳 | 700-1,200万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 700-1,200万円 | 50-70万円 | 150-200万円 |
上記は大卒・院卒向けの総合職の年齢ごとの推定年収の目安。
JERAの中でも最も給料体系が高い職種。管理職となれば1,000万円以上に達する。
しかし、係長級以下の組合員であれば、年収は最高で800万円前後が上限だろう。
また、最終学歴によって基本給が異なるため、学歴でも年収の差が出てくる。
基本給・賞与・各種手当を合計した額面金額は、20代が300~600万円、30代は600~900万円、40代は600~1,200万円、50代は700~1,200万円範囲に入ると推定。
最終学歴(大卒・院卒)ごとの年収の差
JERAの最終学歴ごとの平均年収では、院卒は750万円、大卒は700万円程度になると予想。ここも中部電力に準ずる。
初任給は最終学歴によって異なるが、スタートの時点で院卒の方が気恩給が高いため、平均年収も「院卒>大卒(学部卒)」の構造。
JERAの初任給
- 大学院修士了 月給235,000円
- 大学卒・高専専攻科卒 月給211,000円
- 高専本科卒 月給188,500円
※中部電力での採用。
※東京電力グループからの出向は除く。
ただし、年齢が上がれば上がるほど役職や評価での給料の差が出てくる。
前述のように、JERAでは年功序列ではなく実力主義。
入社数年後には学歴の違いよりも実力の違いの方が大幅に重要。
業種 | 会社名 |
---|---|
総合商社 | 三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事、双日、豊田通商、兼松 |
高速道路 | 首都高、阪神高速、NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本 |
電力会社 | 東京電力、中部電力、関西電力、九州電力、東北電力、中国電力、四国電力、北海道電力、沖縄電力、北陸電力、J-POWER(電源開発)、日本原燃、日本原子力発電、ユーラスエナジーHD、SBエナジー、三菱日立パワーシステムズ、イーレックス |
ガス | 東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガス、静岡ガス、京葉ガス、北海道ガス、広島ガス、北陸ガス |
石油 | ENEOS(旧JXTG)、出光興産、コスモ石油、国際石油開発帝石、伊藤忠エネクス |
上記ではインフラ業界及び総合商社の平均年収および給料体系について解説。