トヨタ車体の平均年収は約700万円と推定。自動車メーカーでは平均的な金額、上場する製造業全体としてはやや高い金額。
基本給、ボーナス支給額は完成車メーカーより若干低め。自動車関連企業の中では上位勢に入る。マツダ、SUBARU、スズキ、ダイハツ工業と同じくらいの水準。
社員個人の給料水準は職種によって異なり、大卒・院卒向けの職種(事務職・技術職・営業職・サービス技術・一般事務職)と高卒(いわゆる業務職)では異なる傾向がある。期間工など契約社員は非正規労働者のためさらに低い。
トヨタ自動車と比べると給料体系は「トヨタ自動車本体>トヨタ車体」という構図だが、世間一般と比較すると平均を大幅に超える。
平均年収は700万円前後と算出
年度 | 平均年収金額 |
---|---|
2012年以降 | ー |
2011年 | 6,708,227円 |
2010年 | 6,456,960円 |
2009年 | 7,186,621円 |
トヨタ車体の平均年収は、上場廃止前の金額は有価証券報告書にて公表されていて、2011年度では670万円という金額が出ている。
2012年以降はトヨタ自動車の完全子会社となったため公表されていないものの、現在の景気動向を考えると700万円前後が妥当な金額。
これには基本給・賞与・各種手当(時間外手当・家族手当・深夜勤務手当等)などすべてが含まれている。
夏と冬の年2回のボーナスは完成車メーカーではやや上位で年間で基本給の6か月分前後。(2015年実績は5.78か月分)
トヨタ車体ということで本家よりは安くなるものの、完成車メーカーの中でも全く低い金額ではない。
上記の年収には正規雇用(正社員)のみならず、期間工などの契約社員、パート社員も含まれる。逆に派遣社員は含まれない。
年収偏差値
職種 | 年収偏差値 | 概要 |
---|---|---|
事務系総合職 | 65 | 上場企業の中では平均より上 |
技術系総合職 | 65 | |
高卒(技能職) | 55 | 工場勤務の手当て有りで平均以上 |
契約社員(期間工など) | 45 | 中小企業並み |
トヨタ車体の平均年収を偏差値にすると、総合職は65、高卒は55、期間工などの契約社員は45。
総合職(大卒・院卒向けで採用された場合)は事務系・技術系いずれも大幅に給料が高い水準。上場企業の中でもやや上位。偏差値65がこれに当たる。
高卒に関しても大卒以上に比べると劣るものの、上場企業としては悪くはない。
期間工などの契約社員、あるいは派遣社員は低い。非正規労働者として、中小企業の正社員並みの給料水準にとどまる。
他社と比較して
トヨタ車体の場合は「下請け」というイメージがあるかもしれないが、トヨタグループの中でも上位企業(ティア1)のため、年収は世間的なイメージほど低くはない。
日産自動車、本田技研工業と比べると規模が小さいために年収も低い水準。その一方で、スズキ、マツダ、SUBARU、三菱自動車工業よりは若干高め。
残業が多いので結構貰ってる人が多いが、平社員の基本給はそこまで高くないです。ただし賞与は大企業なだけあってしっかり出ますので、残業代と相まって年収は結構な額になります。
引用:カイシャの評判「トヨタ車体株式会社の年収・給与(給料)・ボーナス(賞与)」
トヨタ自動車よりは低いとのマイナスの感想もよく見かけるが、子会社としては良好という内容も含まれる。
ボーナス
トヨタ車体のボーナスは基本給の5.78か月分が支給された。(2015年実績)
例年も年間で5~6か月分以上で推移。他の完成車メーカーと比較すると、ボーナスの水準は中間レベル。
子会社ということもあってトヨタ自動車よりは劣る。マツダ、SUBARU、スズキ、三菱自動車などと同水準。
総合職(大卒・院卒)
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 400-450万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 450-700万円 | 30-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 600-800万円 | 40-55万円 | 150-200万円 |
35-39歳 | 700-900万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
40-44歳 | 700-1,000万円 | 45-60万円 | 200-250万円 |
45-49歳 | 800-1,200万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
50-54歳 | 800-1,200万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 800-1,200万円 | 50-70万円 | 150-200万円 |
上記は総合職(大卒・院卒向けの職種)の年齢ごとの推定年収の目安。全体では700~800万円と推定。
トヨタ車体の中でも最も給料体系が高い職種。他の主要なトヨタグループと同水準。
元々の基本給が高いこと、昇進のスピードも速いことから、年収も高い水準で推移。勤続年数も長い人が多く、中途採用が多い企業よりも基本給が高くなりやすい。
年齢が上がると範囲が大きくなるのは、各個人の役職やスキル、勤続年数による違いが大きくなるため。
それでも昇給のシステムはどちらかというと成果型というより年功序列型。
事務系
事務系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。
- 商品企画
- 調達
- 生産管理
- 工場工務
- 経理、人事
主に文系を対象とするのが事務系。
事務職は名前の通り管理部門(事務関連)を対象とした職種。
いずれも年収に関しては、仕事内容ごとの違いはほとんどない。
20代のうちは年収が400~700万円、30代は600~900万円、40代は700~1,200万円、50代は800~1,200万円が相場。
40歳辺りになると、特に管理職で1,000万円級になる社員が出てくる。逆に役無しだと700万円前後にとどまりやすい。
技術系
技術系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。
- 製品企画
- 車両設計
- 車両実験
- 生産技術
- 製造技術
- 品質保証
理系の学部学科を出ている人を対象とする技術職においても年収は仕事内容ごとの違いはほとんどない。
20代のうちは年収が400~700万円台。30代で早くも年収600万円以上になってくる人が主流派で、600~900万円の範囲になる。
40代は700~1,200万円、50代は800~1,200万円と、こちらも同じ。役無しの社員でも700万円は濃厚。
50代はやや下がる人も出てくるが、それでも大卒・院卒なら年収800万円以上にはなる推定。
勤務条件や最終学歴は事務系統と同じなため、給料体系もほとんど同じ。
技能職
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-400万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 400-500万円 | 35-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 550-650万円 | 40-45万円 | 120-150万円 |
35-39歳 | 550-700万円 | 45-50万円 | 120-170万円 |
40-44歳 | 600-750万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
45-49歳 | 700-800万円 | 50-60万円 | 150-200万円 |
50-54歳 | 700-900万円 | 50-60万円 | 150-200万円 |
55-59歳 | 750-850万円 | 45-55万円 | 120-200万円 |
技能職は主に高卒向けの採用での年齢別年収の目安は上記の通り。全体では500~600万円と推定。
トヨタ車体も総合職との違いは基本的に現場系の仕事内容が多い点。昇進のスピードは比較すると遅い。ゆえに同じ正社員という形でも平均年収は低め。
それでも、世の中全体としては決して低い給料水準ではなく、大手企業としても「並み」かそれ以上なのは確か。
工場勤務では深夜勤務や早朝勤務があると、給料は手当分で巷の企業よりは高くなる。
20代で300~500万円、30代で550~700万円、40代・50代で600~900万円台が目安。
契約社員(期間工など)
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 200-350万円 | 15-20万円 | ー |
25-29歳 | 250-400万円 | 15-25万円 | ー |
30-34歳 | 300-400万円 | 20-25万円 | ー |
35-39歳 | 350-450万円 | 20-30万円 | ー |
40-44歳 | 400-500万円 | 25-35万円 | ー |
45-49歳 | 400-500万円 | 25-35万円 | ー |
50-54歳 | 400-500万円 | 25-35万円 | ー |
55-59歳 | 400-500万円 | 25-35万円 | ー |
トヨタ車体の非正規労働者に当たる期間工などの契約社員の年齢別年収の目安は上記の通り。全体の平均年間給与は300~350万円程度と推定。
20代で200~400万円。ここはまだ世間一般の正社員との給料の差は比較的小さい。
30代になると300~450万円が主力。徐々に正社員との差が拡大。40代、50代は400~500万円。
30代後半くらいからは社会の中でも低所得者に該当してくる。中小企業の正社員よりも低い水準。
契約社員にはボーナスはまったく支給されない。あくまでも正社員にのみ支給される手当。
収入の目安は基本的に中小企業の平均的な正社員に近いが、特に年齢が上がるほど給料の安さが表立つ。深夜勤務や早朝勤務などがあっても低いのが現実。
最終学歴ごとの年収の差
トヨタ車体では、公募されている事務職・技術職は院卒・大卒(学部卒)・高専卒を採用。
初任給は最終学歴によって差が見られる。
トヨタ車体の初任給
(2019年4月実績)
修士了:230,000円
大学卒:208,000円
出典:リクナビ2021
最終学歴よりもこれらの要素によって給料水準が高い人と低い人が出る。
もっとも、全体的には年収水準は「大卒・院卒>高専卒>高卒」の構造。
なお、技能職は原則非公開の募集。高卒対象なら募集は学校宛に行く。大卒のようなリクナビ、マイナビ等での募集ではない。
業種 | 会社名 |
---|---|
完成車メーカー | トヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車、マツダ、SUBARU、スズキ、ダイハツ工業、いすゞ自動車、三菱自動車工業、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックス、日野自動車 |
トヨタ関連 | トヨタ車体、豊田自動織機、トヨタ紡織、豊田合成、豊田鉄工、デンソー、ジェイテクト、アイシン精機、愛知製鋼、大豊工業、シロキ工業、愛三工業、曙ブレーキ工業、アイシンAW、トヨタ自動車東日本、トヨタ自動車九州、ヤマハ発動機 |
日産関連 | 日産車体、ヨロズ、河西工業、マレリ(旧カルソニックカンセイ)、ユニプレス、タチエス |
ホンダ関連 | ユタカ技研、ショーワ、八千代工業、ジーテクト、ケーヒン、日信工業、エイチワン、テイ・エステック、ミツバ、武蔵精密工業 |
関連メーカー(独立系) | ユニバンス、ダイキョーニシカワ、デルタ工業、大同メタル工業、日本発条、日本特殊陶業、NTN、小糸製作所、エクセディ、スタンレー電気、市光工業、東プレ、プレス工業、三井ハイテック |
タイヤメーカー | TOYO TIRE |
その他の製造業 | |
業界全体 | 「<早見表>自動車業界の平均年収を各社ごとに一覧化」 |
ボーナス | <一覧表>自動車メーカーのボーナスの支給額の実績 |
上記では自動車業界およびそれに関連する企業の年収および給料水準の目安について解説。