三菱ふそうトラック・バスの平均年収は約650万円と推定。自動車メーカーではやや低めの金額。
基本給、ボーナス支給額は完成車メーカーの上位勢であるトヨタ・日産、ホンダよりは低いことはもちろん、トラックメーカーのいすゞ自動車よりも低いと推定。
大卒・院卒向けの職種(いわゆる総合職)、契約社員それぞれの目安を算出。
推定平均年収は650万円
三菱ふそうトラック・バスはドイツ企業ダイムラーの子会社で非上場。ゆえに有価証券報告書は公表されていない。年間平均給与も公式のものは非公開となっている。
推定では年収は全従業員で換算すると600~650万円前後になる。
これには基本給・賞与・各種手当(時間外手当・家族手当・深夜勤務手当等)などすべてが含まれている。
夏と冬の年2回のボーナスも低い金額ではない(2019年は半期で2.5か月分、合計5.0か月分)。世界的な景気動向で大きく左右されるが、例年も同じく年間5か月分が相場。
業界規模を考えても、正規雇用(正社員)であれば平均すると600万円以上には少なくとも達する。
年収偏差値
職種 | 年収偏差値 | 概要 |
---|---|---|
事務職 | 60 | 上場企業の平均水準 |
技術職 | 60 | |
契約社員(期間工など) | 45 | 中小企業並み |
三菱ふそうトラック・バスの平均年収を偏差値にすると、総合職は60、期間工などの契約社員は45。
一般的な会社にて総合職に当たる事務系・技術系いずれも全従業員では給料は高め。上場企業の中でもやや上位。偏差値60がこれに当たる。
期間工などの契約社員、あるいは派遣社員は低い。非正規労働者として、中小企業の正社員並みの給料水準にとどまる。
昇給の仕組みはどちらかというと年功序列型。年齢が上がるにつれて給料が上がる企業でもある。
ボーナス
三菱ふそうトラック・バスのボーナスは基本給の5.0か月分が支給された。(2019年実績)
例年も年間で5か月分前後で推移。他の完成車メーカーと比較するとやや低め。
トラックの販売実績は国内ではそれほど伸びてはいないが、海外向けでも好調。ただ、ダイムラーの子会社という立ち位置から純粋な国内企業よりはボーナスに反映されていないとの声が目立つ。
さらに、世界経済が不景気になると一気に下がるのも確か。
総合職
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-400万円 | 25-30万円 | 40-85万円 |
25-29歳 | 350-500万円 | 25-40万円 | 50-80万円 |
30-34歳 | 500-700万円 | 30-50万円 | 70-100万円 |
35-39歳 | 600-800万円 | 35-55万円 | 80-150万円 |
40-44歳 | 700-900万円 | 40-60万円 | 100-150万円 |
45-49歳 | 700-1,000万円 | 40-60万円 | 100-200万円 |
50-54歳 | 800-1,200万円 | 45-60万円 | 150-250万円 |
55-59歳 | 800-1,000万円 | 40-65万円 | 120-250万円 |
上記は大卒・院卒向けの職種の年齢ごとの推定年収の目安。全体では600~700万円と推定。
一般的に「総合職」に該当する職種。事務職・技術職の2コースに分かれて採用されるが、三菱ふそうトラック・バスでは最も給料体系が高い職種。
元々の基本給が高いこと、昇進のスピードも速いことから、年収も比較的高い水準で推移。
平均年収は同年代の中では高い水準だが、大手企業では平均的な金額。
ボーナスのおかげで周りよりかは高い水準で貰えているが基本給がやはり少ないのが気になる。また、年功序列という概念が強いためなかなか基本給があがらない。営業職であればインセンティブで給料が増えることはあるが、他の部署であるサービスやカスタマーサービスはなかなかそれが難しいのが現状。
引用:カイシャの評判「三菱ふそうトラック・バス株式会社の年収・給与(給料)・ボーナス(賞与)」
基本給は上位勢の自動車メーカーよりもやや低めで、ボーナスや残業手当で支えられているとの感想もよく見かける。
事務系
事務系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。
- 国内営業
- 海外営業
- 財務、購買(管理部門)
主に文系を対象とするのが事務系。
事務職は国内及び海外の営業と管理部門(総務など)を対象とした職種。
いずれも年収に関しては、仕事内容ごとの違いはほとんどない。
20代のうちは年収が300~500万円、30代は500~800万円、40代は700~1,000万円、50代は800~1,000万円が相場。
実際のところは各個人の役職やスキル、勤続年数によって違いが見られるものの、これらが1つの目安になる。
技術系
技術系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。
- 開発・設計・研究
- 生産管理・技術
- 品質保証
- IT
理系の学部学科を出ている人を対象とする技術職においても年収は仕事内容ごとの違いはほとんどない。
同様に、20代で300~500万円、30代で500~800万円、40代で700~1,000万円、50代で800~1,000万円の範囲に入ると推定。
実際のところは各個人の役職やスキル、勤続年数によって違いが見られるものの、これらが1つの目安になる。
勤務条件や最終学歴は事務系統と同じなため、給料体系もほとんど同じ。同様に各個人の役職やスキル、勤続年数によって違いが見られるが、全体像としてはこのような金額。
契約社員(期間工など)
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 200-350万円 | 15-20万円 | ー |
25-29歳 | 250-400万円 | 15-25万円 | ー |
30-34歳 | 300-400万円 | 20-25万円 | ー |
35-39歳 | 350-450万円 | 20-30万円 | ー |
40-44歳 | 400-500万円 | 25-35万円 | ー |
45-49歳 | 400-500万円 | 25-35万円 | ー |
50-54歳 | 400-500万円 | 25-35万円 | ー |
55-59歳 | 400-500万円 | 25-35万円 | ー |
非正規労働者に当たる期間工などの契約社員の年齢別年収の目安は上記の通り。全体の平均年間給与は300~350万円程度と推定。
20代で200~400万円。ここはまだ世間一般の正社員との給料の差は比較的小さい。
30代になると300~450万円が主力。徐々に正社員との差が拡大。
40代、50代は400~500万円。この年齢になると社会の中でも低所得者に該当。中小企業の正社員よりも低い水準。
非正規では様々なこれらの範囲を上回る可能性はかなり低い。
最終学歴ごとの年収の差
三菱ふそうトラック・バスでは、事務職・技術職は院卒・大卒(学部卒)を採用。
初任給は最終学歴によって差が見られる。
三菱ふそうトラック・バスの初任給
学部卒:月給224,000円
修士了:月給250,000円
出典:リクナビ2021
最終学歴よりもこれらの要素によって給料水準が高い人と低い人が出る。
全体的には年収水準は「大卒・院卒>>高卒」の構造。(高卒の募集は非公開)
もっとも入社5年後くらいになると、役職の有無やポジションによる違いが大きくなってくる。前述の年収の目安表の金額が年齢が上がるごとに範囲が拡大するのもこのため。
年功序列型がある程度は浸透しているものの、それが給与体系に100%反映されるわけではない。
業種 | 会社名 |
---|---|
完成車メーカー | トヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車、マツダ、SUBARU、スズキ、ダイハツ工業、いすゞ自動車、三菱自動車工業、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックス、日野自動車 |
トヨタ関連 | トヨタ車体、豊田自動織機、トヨタ紡織、豊田合成、豊田鉄工、デンソー、ジェイテクト、アイシン精機、愛知製鋼、大豊工業、シロキ工業、愛三工業、曙ブレーキ工業、アイシンAW、トヨタ自動車東日本、トヨタ自動車九州、ヤマハ発動機 |
日産関連 | 日産車体、ヨロズ、河西工業、マレリ(旧カルソニックカンセイ)、ユニプレス、タチエス |
ホンダ関連 | ユタカ技研、ショーワ、八千代工業、ジーテクト、ケーヒン、日信工業、エイチワン、テイ・エステック、ミツバ、武蔵精密工業 |
関連メーカー(独立系) | ユニバンス、ダイキョーニシカワ、デルタ工業、大同メタル工業、日本発条、日本特殊陶業、NTN、小糸製作所、エクセディ、スタンレー電気、市光工業、東プレ、プレス工業、三井ハイテック |
タイヤメーカー | TOYO TIRE |
その他の製造業 | |
業界全体 | 「<早見表>自動車業界の平均年収を各社ごとに一覧化」 |
ボーナス | <一覧表>自動車メーカーのボーナスの支給額の実績 |
上記では自動車業界およびそれに関連する企業の年収および給料水準の目安について解説。