トヨタ紡織の平均年収は約700万円！ 職種・年齢ごとでも算出

トヨタ紡織の平均年収は約700万円で近年は推移。2019年度は697万円と公表。

ボーナスは年間で社員平均165.1万円（基本給の5.7か月分に該当）が2019年度は支給された。

自動車メーカーでは平均的な金額、上場する製造業全体としてはやや高い金額。完成車メーカーと比べると低め。自動車関連企業の中では上位勢に入る。

職種別では大卒・院卒が募集対象の総合職が最も高く、それに次いで高卒募集の技能職、最後に契約社員と順番。

公式の平均年収は697万円

トヨタ紡織の正社員・臨時従業員の平均年収は有価証券報告書にて公表されていて、2019年度では697万円という金額が出ている。

過去7年間ではいずれも600～700万円前後で推移。主要株主のトヨタ自動車よりは低い金額だが、トヨタグループでは比較的上位勢。

自動車関連企業では完全に上位勢に入る。完成車メーカーと比較すると、マツダ・スズキ・SUBARUなどと同じ水準。

これには基本給・賞与・各種手当（時間外手当・家族手当など）などすべてが含まれている。

夏と冬の年2回のボーナスの水準が高い（2019年は165.1万円）ことから、年収ベースでは製造業でも上位勢。

年収データには正規雇用（正社員）のみならず、期間工などの契約社員も含まれる。逆に派遣社員は含まれない。

ボーナス

トヨタ紡織ではボーナスは社員平均で年間165.1万円（5.7か月分）が支給された。（2019年実績）

ここ最近は輸送用機器の販売が世界的に好調なため、ボーナスはかなり高め。

例年も基本給の5か月分＋αが相場。算定基準はトヨタ自動車本体よりは低いが、グループ各社とはほぼ同額。

マツダやスズキ等の完成車メーカーと同水準。世間一般で見たら高めの金額。

年収偏差値

トヨタ紡織の平均年収を偏差値にすると、総合職は65、実務職と生産関係職は60、期間工などの契約社員で45。

一般企業で「総合職」と言われる事務系・技術系いずれも社内で給料水準が最も高いため、上場企業の中でも比較的高い金額。偏差値65がこれに当たる。

高卒採用が中心の技能職は逆に基本給がやや低めということもあるが、上場企業の総合職の平均的な給料水準で、年収偏差値60にはなる。

期間工などの契約社員は下がる。他社と同じく正社員と非正規労働者では天と地の差がある。

他社と比較して

トヨタ紡織は自動車用内装品事業、フィルター・パワートレーン機器部品を製造する。ゆえに、完成車メーカーではなく関連企業（部品メーカー）。

自動車業界の中でも、完成車メーカーと比較すると年収の面では劣る。基本給そのものは低め。

上場企業全体の平均年収こそは約600万円のため、世間一般ではやや高い方。

自動車を主力とする輸送用機器メーカーでも、上場企業平均は638万円（2018年度調査）のため、労働市場全体から見れば高いのは間違いない。

トヨタグループ内でやや高め

トヨタグループの年収の勢力図

親会社のトヨタ自動車や分離前の会社である豊田自動織機と比べると給料体系は下がる。事業の性質上仕方がない。

日産自動車、本田技研工業と比べても低い給料体系。一方で、スズキ、マツダ、SUBARU、三菱自動車工業などとは同水準。

トヨタグループの中でも、デンソーやアイシン精機よりは低いものの、トヨタ車体などとはほぼ同水準。

ダイハツ工業、豊田鉄工、大豊工業、シロキ工業などと比較すると高い。

総合職（大卒・院卒）

総合職の全部門の年齢ごとの推定年収。全体の平均年間給与は700～800万円程度と推定。

大卒・院卒向けの総合職はトヨタ紡織の中でも最も給料体系が高い職種。管理職となれば1,000万円以上に達する。

コースは大きく分けて文系が主流の事務系と理系限定の技術系があるが、給料体系はいずれも同じ。

深夜勤務や休日出勤の有無、残業時間によっても異なるものの、平均年収が高いのは確定。

事務系

事務系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。

• 営業
• 調達
• 経理、人事、総務
• 生産管理
• 広報
• 法務
• 工場工務

いずれも年収に関しては、仕事内容ごとの違いはほとんどない。

20代のうちは年収が400～700万円、30代は600～900万円、40代は700～1,200万円、50代は800～1,200万円が相場。

企業規模が巨大で収益も高いため、平均年収も同年代の中では比較的高い方に入るはず。

総合職だけで比較しても、自動車関連企業（部品メーカー等）の中では上位勢に入る。

技術系

技術系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。

• 自動車用シート・ドアトリムなどの内装品および関連する電子部品の開発・設計
• エアフィルター、オイルフィルターなどの開発・設計
• ファブリック、エアバック、シートベルト等繊維製品の開発・設計
• 生産技術（新製品の生産準備、工程設計、新工法の開発など）
• 品質管理
• 情報システム（社内SE）

技術職においても年収は仕事内容ごとの違いはほとんどない。

年齢別年収は同じく、20代で400～700万円、30代で700～900万円、40代で800～1,200万円、50代で800～1,200万円。

専門分野が職種ごとの異なるとはいえ、給料体系の優劣はない。

技能職

技能職は高卒向けの採用。契約社員からの正社員登用制度によって昇格した社員もここに該当。

年齢別年収の目安は上記の通り。全体では600～700万円と推定。

20代で400万円台前半、30代で500～750万円、40代で700～800万円台、50代で800～900万円が平均的な社員の年収。

年収の幅も大卒・院卒の総合職とは大きくなる。主な仕事内容は製造現場での業務。

それでも、世の中全体としては決して低い給料水準ではなく、大手企業としても比較的高い金額。世間一般の総合職の平均的な水準にのぼる。

契約社員（期間工など）

非正規労働者に当たる期間工などの契約社員の年齢別年収の目安は上記の通り。全体の平均年間給与は300～350万円程度と推定。

20代で200～400万円。30代は300～450万円が主力。40代、50代は400～500万円。

若年層に当たる20代こそは正規雇用との差はそれほど大きくはならず、世間一般の新卒採用者と大差ない金額。しかし30歳前後になると正規労働者との差が拡大。

契約社員にはボーナスはまったく支給されない。あくまでも正社員にのみ支給される手当。

社会の中でも低所得者に当てはまり、中小企業の正社員並みかそれよりも低い水準になる。

ただし、正社員への登用制度があり、契約社員から正社員になれた人は年収の目安は「技能職」の表に準ずる。

役職ごとの平均年収

carrer-books「トヨタ紡織の年収は？職種や年齢別の給与・ボーナス・評価制度などまとめ！」によると、役職別の年収は上記のようになると記載。

あくまでもシミュレーションに基づいた金額のため、実際の金額とは大きく乖離する可能性がある。

なお、調査方法は以下のように設定されているとのこと。

• 平社員：（有価証券報告書記載の従業員の平均年間給与）×0.7
• 係長級：（平社員）×1.8
• 課長級：（係長級）×1.3
• 部長級：（課長級）×1.2

大雑把な算出のため実際の所は大きな誤差が生じると考えられる。±200万円くらいの誤差になるだろう。

最終学歴（院卒・大卒・高専卒）ごとの年収の差

トヨタ紡織では大卒・院卒を採用。初任給は最終学歴によって差が見られる。

全体的には年収水準は「院卒＞大卒（学部卒）＞高専卒＞高卒」の構造。

ただし、年齢が上がれば上がるほど役職や評価での給料の差が出てくる。

大卒・院卒でも定年まで平社員の人と、高卒だが管理職に昇進した人では、後者の方が最終的な年収は高くなる。

子会社の年収

トヨタ紡織の関連子会社の年収は非公開だが、概算では以下のようになると推定。

各企業の事業内容、規模から、平均年収は上記の通りになるだろう。

いずれも親会社のトヨタ紡織に比べると低い金額。概ね500～600万円の範囲に入るはず。

上記では自動車業界およびそれに関連する企業の年収および給料水準の目安について解説。