日産車体の平均年収は約600万円！ 職種・年齢ごとでも算出

日産車体の平均年収は約600万円。自動車関連メーカー、製造業全体としては高くも低くもない「ふつう」に分類される。

基本給、ボーナス支給額ともに大手企業としては標準的。

社員個人の給料水準は事務系・技術の違いはないが、総合職・技能職・契約社員（期間工）で大きく異なる。期間工などの契約社員は給料体系そのものが別。

公式の平均年収は591万円

日産車体の正社員・臨時従業員の平均年収は有価証券報告書にて公表されていて、2018年度では591万円という金額が出ている。

過去7年間ではいずれも550～600万円で概ね推移。主要株主の日産自動車よりは低い金額、1次関連企業でもトヨタグループ各社と比べると低め。

上場企業全体の中では平均的な水準。

上記の平均年収には基本給・賞与・各種手当（時間外手当・家族手当など）などすべてが含まれている。

夏と冬の年2回のボーナスの水準が高い（2019年は5.3か月分）ことから、年収ベースで製造業（上場）ではやや高め。

年収データには正規雇用（正社員）のみならず、期間工などの契約社員も含まれる。逆に派遣社員は含まれない。

年収偏差値

日産車体の平均年収を偏差値にすると、総合職は60、実務職と生産関係職は55、期間工などの契約社員で45。

一般企業で「総合職」と言われる事務系・技術系いずれも社内で給料水準が最も高いため、上場企業の総合職では平均的、社員全体ではやや上位になり、偏差値60がこれに当たる。

高卒採用が中心の技能職は逆に基本給がやや低めということもあるが、上場企業全体の平均的な給料水準で、年収偏差値55。

期間工などの契約社員は下がる。他社と同じく正社員と非正規労働者では天と地の差がある。

他社と比較して

日産車体は自動車関連企業（完成車メーカーではない）のため、乗用車メーカーと比べると収益性に劣る。

トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業と比べると給料体系は下がる。同じ完成車メーカーのマツダ、SUBARU、スズキ、三菱自動車工業と比較しても低い。

上場企業の平均年収は600万円前後で毎年推移しているため、日産車体も平均並み。高くもないが低くもない。

自動車関連企業としては決して低い金額ではないものの、トヨタ系列の1次関連と比べるとやや低い印象。

なお、福岡県にある「日産車体九州株式会社」は今回の日産車体株式会社とは給料水準は別物。基本的に本体よりも低め。

また、「日産車体」「日産自動車」は名前こそは日産という名称がついているものの、企業そのものはそれぞれ別々。

給料体系も日産自動車＞日産車体になる。

ボーナス

日産車体ではボーナスは社員平均で年間で183万7千円が支給された。（2019年実績）

これは組合員平均の基本給の5.3か月分に相当。

主要な取引先が日産系の自動車関連企業のため、企業の売上も基本的に日産自動車などの自動車業界全体の動向に比例する。

全体的に好況であれば売上が伸びてボーナスも高めになる一方、不況になると一気に下がる。

ただ、平均しても日産車体のボーナスは基本給の5か月分前後で推移。日産自動車本体に比べると総支給額は安いものの、世間一般で見たら高めの金額。

総合職（大卒・院卒）

上記は総合職（大卒・院卒向けの職種）の年齢ごとの推定年収の目安。全体では600～700万円と推定。

総合職のため、日産車体の中でも最も給料体系が高い職種。

世間的に同年代で比較すると若干上位になるが、大卒・院卒に限定して比較すると平均的か若干上回るくらい。

管理職となれば年収1,000万円以上になる人も出てくるものの、組合員ではまずない。

コースは大きく分けて文系が主流の事務系と理系限定の技術系があるが、給料体系はいずれも同じ。

深夜勤務や休日出勤の有無、残業時間によっても異なるものの、おおむね上記の範囲に入るはず。

事務系

事務系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。管理部門が中心。

• 経理
• 購買
• 人事
• IT推進

いずれも年収に関しては、仕事内容ごとの違いはほとんどない。

20代のうちは年収が300～500万円、30代は500～800万円、40代は700～1,000万円、50代は800～1,200万円の範囲に入る。

実際のところは各個人の役職やスキル、勤続年数によって違いが見られるものの、大部分の社員なら上記の範囲に入るだろう。

技術系

技術系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。

• 開発（設計・実験）
• 生産技術

理系の学部出身者が対象の技術職においても年収は仕事内容ごとの違いはほとんどない。

年齢別年収は同じく、20代で300～500万円、30代は500～800万円、40代は700～1,000万円、50代は800～1,200万円。

専門分野が職種ごとの異なるとはいえ、給料体系の優劣はない。

技能職（高卒）

高卒向けの技能職の採用での年齢別年収の目安は上記の通り。全体では500～600万円と推定。

主な仕事内容は、組立、機械加工、溶接、塗装、鋳造、試作、実験、検査などで工場の製造現場での勤務が主流。

20代で300～500万円、30代で500～700万円、40代で600～800万円台、50代で700～900万円が平均的な社員の年収。

契約社員（期間工など）

非正規労働者に当たる期間工などの契約社員の年齢別年収の目安は上記の通り。全体の平均年間給与は300～350万円程度と推定。

20代で250～400万円。30代は400～450万円が主力。40代、50代は400～500万円。

若年層に当たる20代こそは正規雇用との差はそれほど大きくはならず、世間一般の新卒採用者と大差ない金額。

しかし30歳前後になると正規労働者との差が拡大。社会の中でも低所得者に当てはまり、中小企業の正社員並みかそれよりも低い水準になる。

契約社員にはボーナスはまったく支給されない。あくまでも正社員にのみ支給される手当。

日産車体のみならず、他の日産グループでも同じくらいの金額。

最終学歴ごとの年収の差

日産車体は、総合職大卒・院卒・高専卒、技能職は高卒を採用。初任給は最終学歴によって差が見られる。

高卒向けの技能職は採用枠は非公開。特定の高校に限って募集がいく仕組み。

他社と同じように全体的には年収水準は「院卒＞大卒（学部卒）＞高専卒＞高卒」の構造。

ただし、年齢が上がれば上がるほど役職や評価での給料の差が出てくる。

大卒・院卒でも定年まで平社員の人と、高卒だが管理職に昇進した人では、後者の方が最終的な年収は高くなる。

上記では自動車業界およびそれに関連する企業の年収および給料水準の目安について解説。