住友電装の平均年収は約600万円。ボーナス(賞与)は、2019年度は5.16ヶ月分が支給。
住友グループのワイヤーハーネス(車載用組電線、車の電装品やエンジンを結ぶ回路)を製造する企業だが、大手企業ではやや低い方に分類され、自動車部品メーカーではふつう。
親会社の「住友電気工業」とはまた別の会社で、給料も全く異なる。(=平均年収は803万円、住友電装よりも約200万円高い金額)
公式の平均年収は620万円
年度 | 平均年収詳細金額 |
---|---|
2008年以降 | 非上場により非公開 |
2007年 | 6,200,000円 |
2006年 | 6,170,000円 |
住友電装の平均年収は非公開。2007年5月に住友電気工業の完全子会社となったため、有価証券報告書にて公表されていないのが理由。
2007年度は620万円、2006年度は617万円という結果が出ている。親会社の住友電気工業や主要取引先のトヨタ自動車などを参考にすると、2019年度もこれに近い金額になると推定。
過去7年間ではいずれも概ね600万円前後で推移。傾向は「横ばい」、上がっても下がってもない。
上場する製造業、あるいは製鋼業、重機メーカーと比べると標準的な金額。高くも低くもない。しかし、総合電機メーカーの中では見劣りする。(後述)
これには基本給・賞与・各種手当(時間外勤務手当、通勤手当、家族手当、家賃補助手当、食事手当)などすべてが含まれている。
なお、親会社の住友電気工業の平均年収は803万円だが、住友電装とは給料体系が異なる。
ボーナス
住友電装では組合員平均で年間5.16ヶ月分が支給された(2019年度実績)。
例年も5ヶ月分前後で推移する。中小企業を含めた製造業全体ではやや高めだが、上場企業に限れば「やや高い」範囲。
自動車関連メーカーでは、上場企業だと年間4~6ヶ月分が支給されるため、平均よりは高い基準。完成車メーカー各社に迫るほど。
自動車メーカーの賞与実績は以下の通り。
- トヨタ自動車:6.7か月分
- 日産自動車:5.7か月分
- 本田技研工業:6.3か月分
- マツダ:5.2か月分
- SUBARU:5.6か月分
- スズキ:5.8か月分
- ダイハツ工業:5.7か月分
- 三菱自動車工業:5.0か月分
上記は2019年度の完成車メーカー各社の年間賞与の実績。
住友電装は三菱自動車工業よりは賞与の基準が高く、マツダに迫る勢いなのがわかる。
年齢別の年収の目安
住友電装では「総合職」と「一般職(技能系含む)」の2つの採用区分がある。
総合職は大卒・院卒・高専卒を対象とする。一般職は主に高卒を採用対象とする。
前者は幹部候補で、後者は総合職のアシスタントや製造現場での業務が中心。給料体系もそれぞれでは異なる。
総合職(大卒・院卒・高専卒)
住友電装の大卒・院卒・高専卒を対象とした総合職の年齢ごとの推定年収は平均で600万円と推定。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-400万円 | 25-30万円 | 40-85万円 |
25-29歳 | 350-500万円 | 25-40万円 | 50-80万円 |
30-34歳 | 500-700万円 | 30-50万円 | 70-100万円 |
35-39歳 | 600-800万円 | 35-55万円 | 80-150万円 |
40-44歳 | 700-900万円 | 40-60万円 | 100-150万円 |
45-49歳 | 700-1,000万円 | 40-60万円 | 100-200万円 |
50-54歳 | 800-1,200万円 | 45-60万円 | 150-250万円 |
55-59歳 | 800-1,000万円 | 40-65万円 | 120-250万円 |
有価証券報告書に記載のとおり、平均すると600万円強に入るはず。
年齢別では、20代のうちは年収が300~700万円、30代は500~900万円、40代は700~1,000万円、50代は800~1,200万円が相場。
40代以降は最高で1,000万円以上に達するものの、これはあくまでも管理職になれた人の話。平均すると1,000万円には遠く及ばない。
新卒採用の時点では、文系が主流の事務系と理系限定の技術系があるが、給料体系はいずれも同じ。
残業時間、家族手当の有無によっても異なるものの、給料体系には違いはない。
技能職(高卒)
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-350万円 | 18-22万円 | 60-90万円 |
25-29歳 | 350-450万円 | 20-25万円 | 80-100万円 |
30-34歳 | 400-600万円 | 25-30万円 | 100-120万円 |
35-39歳 | 500-700万円 | 25-40万円 | 100-160万円 |
40-44歳 | 600-750万円 | 30-45万円 | 120-180万円 |
45-49歳 | 700-800万円 | 35-50万円 | 150-200万円 |
50-54歳 | 700-900万円 | 35-50万円 | 150-200万円 |
55-59歳 | 750-850万円 | 35-50万円 | 120-200万円 |
高卒が主流の製造現場(技能職)の年齢別年収の目安は上記の通り。全体では500万円と推定。
総合職との違いは基本的に現場系の仕事内容が多い点。昇進のスピードは比較すると遅い。ゆえに同じ正社員という形でも平均年収は低め。
20代で300~450万円、30代で450~700万円、40代で600~800万円台、50代で700~900万円が平均的な社員の年収。
世の中全体としては決して低い給料水準ではなく、大手企業としても「並み」と表現可能。
一般職
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-350万円 | 20-25万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 300-400万円 | 20-25万円 | 90-120万円 |
30-34歳 | 450-550万円 | 25-35万円 | 100-150万円 |
35-39歳 | 500-600万円 | 30-40万円 | 100-170万円 |
40-44歳 | 600-700万円 | 35-45万円 | 120-200万円 |
45-49歳 | 600-800万円 | 40-50万円 | 150-200万円 |
50-54歳 | 600-800万円 | 40-50万円 | 150-200万円 |
55-59歳 | 600-800万円 | 40-50万円 | 120-200万円 |
一般職の年齢別年収の目安は上記の通り。全体では500~600万円と推定。
大卒を対象とする職種だが、総合職と比較して昇進のスピードは比較すると遅い。仕事内容も総合職をアシスタントする内容。ゆえに同じ正社員という形でも平均年収は低め。
それでも、世の中全体としては決して低い給料水準ではなく、大手企業としても一般職では「並み」かそれ以上なのは確か。
20代で300~400万円、30代で450~600万円、40代・50代で600~900万円台が目安。
総合職は男性が多い一方、一般職はほとんどが女性。
最終学歴ごとの年収の差
住友電装の初任給は最終学歴によって差が見られる。
住友電装の初任給
- 院卒(修士了):240,500円
- 大卒(学部卒):214,500円 (一般職は182,000円)
- 高専卒:202,500円
(2019年4月入社 実績)
出典:マイナビ2021
全体的には年収水準は「院卒>大卒(学部卒)>高専卒」の構造。
ただし、年齢が上がれば上がるほど役職や評価での給料の差が出てくる。
業種 | 会社名 |
---|---|
完成車メーカー | トヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車、マツダ、SUBARU、スズキ、ダイハツ工業、いすゞ自動車、三菱自動車工業、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックス、日野自動車 |
トヨタ関連 | トヨタ車体、豊田自動織機、トヨタ紡織、豊田合成、豊田鉄工、デンソー、ジェイテクト、アイシン精機、愛知製鋼、大豊工業、シロキ工業、愛三工業、曙ブレーキ工業、アイシンAW、トヨタ自動車東日本、トヨタ自動車九州、ヤマハ発動機 |
日産関連 | 日産車体、ヨロズ、河西工業、マレリ(旧カルソニックカンセイ)、ユニプレス、タチエス |
ホンダ関連 | ユタカ技研、ショーワ、八千代工業、ジーテクト、ケーヒン、日信工業、エイチワン、テイ・エステック、ミツバ、武蔵精密工業 |
関連メーカー(独立系) | ユニバンス、ダイキョーニシカワ、デルタ工業、大同メタル工業、日本発条、日本特殊陶業、NTN、小糸製作所、エクセディ、スタンレー電気、市光工業、東プレ、プレス工業、三井ハイテック |
タイヤメーカー | TOYO TIRE |
その他の製造業 | |
業界全体 | 「<早見表>自動車業界の平均年収を各社ごとに一覧化」 |
ボーナス | <一覧表>自動車メーカーのボーナスの支給額の実績 |
上記では自動車業界およびそれに関連する企業の年収および給料水準の目安について解説。