日本銀行の平均年収は約800万円。ここ最近では、2019年度は829万円、2018年度は823万円、2017年度は818万円。
ボーナスは平均217万円(標準月額報酬の約4.25ヶ月分)が支給。基本給の約5.5ヶ月分ほどに相当。
給料はメガバンク3行と比較して若干高めだが、総合職・特定職・一般職それぞれ異なる。
公式の平均年収は829万円
年度 | 平均年収 |
---|---|
2019年 | 8,294,000円 |
2018年 | 8,227,000円 |
2017年 | 8,182,000円 |
2016年 | 8,250,000円 |
2015年 | 8,160,000円 |
2014年 | 8,029,000円 |
日本銀行の正社員・臨時従業員の平均年収は「日本銀行の役職員の報酬、給与等について」にて公表されていて、2019年度では829.4万円という金額が出ている。
毎年、「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)に基づいて公表されている。
過去6年間ではいずれも800万円台前半で推移。傾向としては6年間を通して横ばい。上がっても下がってもいない。
これには基本給・賞与・各種手当(役職手当、時間外勤務手当、通勤手当)などすべてが含まれている。
民間の銀行に比べるとかなり高い金額。メガバンクと比較しても、三井住友銀行とほぼ類似するが、三菱UFJ銀行、みずほ銀行よりは高い。
ボーナスは平均217万円(約4.25ヶ月分)
日本銀行のボーナスは年間で平均216.9万円が支給(2019年度)。標準月額報酬の4.25ヶ月分に相当。
「賞与÷(所定内給与÷12)」の計算では大まかな〇ヶ月分がわかる。
各年度の平均賞与は下記の通り。
- 2019年度:2,169,000円
- 2018年度:2,105,000円
- 2017年度:2,065,000円
- 2016年度:2,077,000円
- 2015年度:2,004,000円
- 2014年度:1,880,000円
ヶ月分で表記するならば、いずれも4ヶ月分強に該当。
ただし、所定内給与には時間外手当(残業代)なども入っている。純粋な基本給を基にするなら、年間5.5ヶ月分程度になるだろう。
年齢ごとの年収の目安
日本銀行では「総合職」「特定職」「一般職」の3つの職種がある。
給料は総合職≒特定職>一般職の構図。
同じ大卒・院卒でも各職種で給料は違う。一般的な銀行と同じ。
総合職
日本銀行の総合職の平均年収は800~900万円程度と推定。年齢ごとの目安は下記の通り。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 400-450万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 450-600万円 | 30-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 600-900万円 | 40-55万円 | 150-200万円 |
35-39歳 | 700-1,000万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
40-44歳 | 700-1,200万円 | 45-60万円 | 200-250万円 |
45-49歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
50-54歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 900-1,200万円 | 50-70万円 | 150-200万円 |
20代は400~600万円、30代は600~1,000万円、40代及び50代は700~1,500万円になるだろう。
仕事内容は、「金融政策、プルーデンス、決済業務企画、リサーチなど、中央銀行の基本的使命に関わる分野で幅広い経験を積み、経営的視点からセントラルバンキング・サービスを担っていく」と募集要項に記載。
給料体系は日銀の中でも最も高い。
40歳以上になって管理職となれば、年収1,000万円は軽く超える。
特定職
特定職の平均年収も800~900万円と推定。
下記は年齢ごとの推定年収の目安を示した表。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 400-450万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 450-600万円 | 30-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 600-900万円 | 40-55万円 | 150-200万円 |
35-39歳 | 700-1,000万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
40-44歳 | 700-1,200万円 | 45-60万円 | 200-250万円 |
45-49歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
50-54歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 900-1,200万円 | 50-70万円 | 150-200万円 |
20代は400~600万円、30代は600~1,000万円、40代及び50代は700~1,500万円が目安。
特定職はさらに複数の職種に細分化されている。
業務分野特定タイプは下記が該当。
- 決済業務:金融機関との決済事務、国庫金の取扱事務
- 発券業務:日本銀行券の発行・流通に関する事務
- 考査・調査業務:金融機関考査やモニタリング事務、金融・経済情勢に関する調査・統計事務
- 文書業務:経費予算、勤務、施設等の各種管理事務
専門分野特定タイプは下記が該当。
- システムエンジニアリング
- 経済(経済学・ファイナンス・データサイエンス、統計学)
- 法律
専門分野特定は通常の民間の銀行でも、IT企画・SE、クオンツ・データサイエンティストなどの名前で採用されているところが多い。
上記を合わせて「専門職」などという職種に該当する。
一般職
日銀の一般職の平均年収は650~700万円と推定。女性行員が多数派の職種。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-400万円 | 25-30万円 | 40-85万円 |
25-29歳 | 350-500万円 | 25-40万円 | 50-80万円 |
30-34歳 | 500-700万円 | 30-50万円 | 70-100万円 |
35-39歳 | 600-800万円 | 35-55万円 | 80-150万円 |
40-44歳 | 700-900万円 | 40-60万円 | 100-150万円 |
45-49歳 | 700-900万円 | 40-60万円 | 100-200万円 |
50-54歳 | 800-900万円 | 45-60万円 | 150-250万円 |
55-59歳 | 800-900万円 | 40-65万円 | 120-250万円 |
年齢別の年収の目安は上記の通り。
仕事内容は総合職を補完する業務が中心。
募集要項では「総合職や特定職のサポート役として、また中央銀行業務の円滑な遂行を支える実務のエキスパートとして活躍するコース」と記載。
具体的な業務内容は下記の通り。
- 調査・統計部門におけるデータ管理や統計作成などの業務のアシスタント
- 発券業務、システム関連業務、各種証票の処理業務
- 秘書業務
20代で300~500万円、30代で500~800万円、40代及び50代で700~900万円が目安。
こちらも女性職員がほとんどの職種。転居を伴う異動はない。
最終学歴(大卒・院卒)ごとの年収の差
日本銀行の最終学歴ごとの平均年収は特に大きくは違わない。院卒(修士了)、大卒(学部卒)ともに公表資料に記載の通りの800~850万円と推定。
文系が多数派、理系が少数派のため、大卒が全体のほとんどを占める。
最終学歴よりも職種(総合職か、特定職か、一般職か)や配属された部署などの違いの方が給料の違いが大きい。
次に初任給について。入社直後の基本給は最終学歴によって差が見られる。
日本銀行の初任給
院卒 | 総合職 | 233,930円 |
---|---|---|
特定職 | 228,840円 | |
一般職 | 223,760円 | |
大卒 | 総合職 | 208,500円 |
特定職 | 203,420円 | |
一般職 | 198,330円 | |
短卒 | 177,990円 |
出典:https://www.boj.or.jp/about/recruit/fresh/information/requirement.htm
初任給に限ってみれば、日本銀行は普通銀行に比べると大きな差はない。メガバンク各行とほとんど同じ。(※メガバンクは短大卒の採用はないが)
業種 | 会社名 |
---|---|
メガバンク | 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、新生銀行、ゆうちょ銀行 |
地銀 | 横浜銀行、千葉銀行、関西みらい銀行、福岡銀行、北陸銀行、北海道銀行、京都銀行 |
信託銀行 | 三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、SMBC信託銀行 |
損害保険 | 損保ジャパン、東京海上日動、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AIG損害保険 |
生命保険会社 | 日本生命、明治安田生命、第一生命、住友生命、大同生命、富国生命 |
証券 | 野村證券、大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券、東海東京証券、岡三証券 |
クレジット | JCB、三菱UFJニコス、三井住友カード、オリエントコーポレーション、イオンフィナンシャルサービス、クレディセゾン |
外資系 | ゴールドマンサックス、ドイツ銀行、UBS、モルガンスタンレー、シティバンク、JPモルガン、BNPパリバ、クレディスイス、バークレイズ、バンクオブアメリカ |
政府系 | 日本銀行、国際協力銀行、日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、商工中金、農林中央金庫、日本証券金融、日本取引所グループ、住宅金融支援機構 |
上記では銀行、保険、証券等の金融業界の平均年収および給料体系について解説。