明治安田生命の平均年収は約700万円と推定。金融業界や保険業界としては標準的な金額、高くも低くもない。
ボーナスはわずか約1ヶ月分が支給。業績連動型かつ個人評価によって詳細の金額が決定するが、大手企業の中ではかなり低い。
とはいえ、年収ベースでは決して低い水準ではない。全国転勤有の総合職では、35~40歳前後では年収1,000万円台に突入する社員が目立つ。
目次
平均年収は700万円前後と算出
明治安田生命はでは給与に関する資料は公開されていない。そのため、ここでの年収は推定値ではある。
とはいえ、全従業員で換算すると低く見積もっても、平均年収は700万円前後になる。
これには基本給・賞与・各種手当(時間外勤務手当、営業職務手当、住宅手当、通勤手当等)などすべてが含まれている。
こうした事情から業界規模を考えても、正規雇用(正社員)であれば少なく見積もっても平均700万円前後には達すると推定。
全国転勤有の総合職(全国型)では、勤続年数別では下記のようになる。
- 入社4年目:600万円
- 入社6年目:850万円
- 入社10年目:1,000万円
- 入社15年目:1,200万円
あくまでも1つの大まかな目安に過ぎないものの、管理職となれば一気に1,000万円を超える。
ボーナスは1ヶ月分
明治安田生命のボーナスは全社員の平均では年間でわずか1ヶ月分が目安。
一般的な保険会社と同じように、業績連動型かつ個人評価が問われるものの、大手企業としてはかなり低い水準と言わざるを得ない。
新卒で入社した直後はもちろんのこと、入社5年目が経過した社員でも1ヶ月分のこともある。社員によっては0.5ヶ月分、もっとひどいと一桁(10
万円未満)ということもある。
また、職種によっても賞与の支給基準は異なる。営業となれば完全に成績に比例する。
個人的な感想
明治安田生命をはじめとする生命保険会社の給料は、一般的な上場企業と比較すると確かに高い水準ではある。
とはいえ、仕事内容を考慮するとむしろ低いというのが率直な感想。
- 営業ノルマが厳しい傾向
- 成約までの道のりが険しい(簡単に販売できる保険商品ではない)
- ライバル他社との激しい競争
このような特徴があることを考えれば、平均年収700万円という水準は低いだろう。
本当に給料水準が良好なのは転勤族になりやすい総合職(全国型)の社員のみではないか。
地域型の社員は決して高給取りではない。
年齢ごとの年収の目安
明治安田生命も総合職(全国型)、総合職(エリア型)、法人総合営業職(地域型)の3つの職種がある。
総合職(全国型)は最も給料が高いコース。「career S」「career V」の2コースがあるが、年齢が上がれば両方ともに高年収になりやすい。
総合職(地域型)、法人総合営業職(地域型)は、原則として転居を伴う転勤がない反面、給料体系は低めに抑えられている。
総合職(地域型)の「career A」は他社では一般職に該当。事務業務が中心ということもあって、給料は一番低い。
総合職(全国型)
明治安田生命の総合職(全国型)の平均年収は900~1,000万円程度と推定。年齢ごとの目安は下記の通り。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 400-450万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 450-600万円 | 30-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 600-900万円 | 40-55万円 | 150-200万円 |
35-39歳 | 700-1,000万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
40-44歳 | 700-1,200万円 | 45-60万円 | 200-250万円 |
45-49歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
50-54歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 900-1,500万円 | 50-70万円 | 150-200万円 |
年齢別では、20代は400~600万円、30代は600~1,000万円、40代及び50代は700~1,500万円になるだろう。
「career S」「career V」それぞれのコースによっても異なり、前者は営業職のため若い年齢から給料が上がりやすい。
名前の通り全国転勤がある職種。海外赴任もあり得る。将来的な幹部候補というポジションでもある。
どちらもコースでも出世のスピードはかなり早く、明治安田生命の中でも最も給料が高い職種。35~40歳くらいで年収1,000万円に到達する社員が多い印象。
なお、下記のスペシャリストコースも給料体系は同じ。
・アクチュアリー
・システム
仕事内容は専門的な分野であるものの、将来的な幹部候補であり、「career S」「career V」と同じ扱い。
総合職(地域型)の「career V」「career W」
基幹総合職(全国型)の「career V」「career W」の平均年収は650~700万円と推定。年齢別の年収の目安は下記の通り。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-400万円 | 25-30万円 | 40-85万円 |
25-29歳 | 350-500万円 | 25-40万円 | 50-80万円 |
30-34歳 | 450-700万円 | 30-50万円 | 70-100万円 |
35-39歳 | 550-800万円 | 35-55万円 | 80-150万円 |
40-44歳 | 600-1,000万円 | 40-60万円 | 100-150万円 |
45-49歳 | 700-1,000万円 | 40-60万円 | 100-200万円 |
50-54歳 | 800-1,000万円 | 45-60万円 | 150-250万円 |
55-59歳 | 800-1,000万円 | 40-65万円 | 120-250万円 |
20代で300~500万円、30代で500~800万円、40代及び50代で600~1,000万円が目安。
通常の「総合職(全国型)」との違いは、引っ越しが必要な異動があるかないか、上級管理職への登用の有無くらいに限られる。
「career V」「career W」いずれもこの点では同じ。転勤がない分、総合職(全国型)に比べると給料は確実に低い。
年収1,000万円に到達できるかは、各個人の能力や希望によって変わる。
ただし、Vは総合職全般、Wは法人営業ということで、どちらも転勤がない職種の中では比較的給料が高いコースではある。
総合職(地域型)の「career A」
総合職(地域型)の「career A」の平均年収は500万円と推定。年齢別では下記が目安。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-350万円 | 18-22万円 | 60-90万円 |
25-29歳 | 350-450万円 | 20-25万円 | 80-100万円 |
30-34歳 | 400-600万円 | 25-30万円 | 100-120万円 |
35-39歳 | 500-650万円 | 25-40万円 | 100-160万円 |
40-44歳 | 600-700万円 | 30-45万円 | 100-180万円 |
45-49歳 | 700-800万円 | 30-45万円 | 120-200万円 |
50-54歳 | 700-800万円 | 30-45万円 | 120-200万円 |
55-59歳 | 650-800万円 | 30-45万円 | 120-200万円 |
20代で300~450万円、30代で400~700万円、40代で600~800万円台、50代で700~800万円が相場。
同じ総合職(地域型)という括りでも「career V」「career W」と比較して低い金額。仕事内容は事務が中心で営業ではないことが影響。
業務内容の観点から給料水準は低く抑えられている。
平均年収を考えると、一般的な上場企業の総合職よりは確実に低い。
最終学歴(大卒・院卒)ごとの年収の差
明治安田生命の最終学歴ごとの平均年収は特に大きくは違わない。総合職(全国型)に視点を置いても、院卒(修士了)、大卒学部卒)ともにおよそ700万円と推定。
次に初任給について。院卒・大卒の違いはあるとはいえ、職種で大幅に異なる。
明治安田生命の初任給
- 総合職(全国型)
大卒・院卒:257,740円(一律勤務加算給47,740円含む)
※勤務加算給は、30時間相当分として支給
※上記時間を越えた分については、別途支給 - 総合職(地域型)
○【career V・career W】
大卒・院卒:227,060円(一律勤務加算給42,060円含む)
※勤務加算給は、30時間相当分として支給
※上記時間を越えた分については、別途支給○【career A】
大卒・院卒:204,410円(一律勤務加算給19,410円含む)
※勤務加算給は、15時間相当分として支給
※上記時間を越えた分については、別途支給 - 法人総合営業職(地域型)
○首都圏(新宿・立川・横浜・船橋・大宮)、名古屋、近畿圏(大阪・京都・神戸)
大卒・院卒:230,000円(一律勤務加算給30,000円含む)
短期大学卒 月給210,000円(一律勤務加算給30,000円含む)
○札幌、仙台、新潟、静岡、岡山、広島、福岡(福岡・北九州)、熊本
大卒・院卒:210,000円(一律勤務加算給30,000円含む)
短期大学卒:190,000円(一律勤務加算給30,000円含む)
※入社後所定の期間経過後、上記に加え成績に応じた支給有
※勤務加算は時間外勤務手当として支給
時間外労働の有無にかかわらず、20時間分の時間外手当として30,000円を支給
実際の時間外勤務手当が上記金額を超過する場合は、別途時間外勤務手当を支給
出典:明治安田生命保険「採用情報」
基本的に営業系で転勤がある職種ほど初任給が高い。
業種 | 会社名 |
---|---|
メガバンク | 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、新生銀行、ゆうちょ銀行 |
地銀 | 横浜銀行、千葉銀行、関西みらい銀行、福岡銀行、北陸銀行、北海道銀行、京都銀行 |
信託銀行 | 三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、SMBC信託銀行 |
損害保険 | 損保ジャパン、東京海上日動、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AIG損害保険 |
生命保険会社 | 日本生命、明治安田生命、第一生命、住友生命、大同生命、富国生命 |
証券 | 野村證券、大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券、東海東京証券、岡三証券 |
クレジット | JCB、三菱UFJニコス、三井住友カード、オリエントコーポレーション、イオンフィナンシャルサービス、クレディセゾン |
外資系 | ゴールドマンサックス、ドイツ銀行、UBS、モルガンスタンレー、シティバンク、JPモルガン、BNPパリバ、クレディスイス、バークレイズ、バンクオブアメリカ |
政府系 | 日本銀行、国際協力銀行、日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、商工中金、農林中央金庫、日本証券金融、日本取引所グループ、住宅金融支援機構 |
上記では銀行、保険、証券等の金融業界の平均年収および給料体系について解説。