ゆうちょ銀行の平均年収は約650万円。ここ最近では、2019年度は676万円、2018年度は670万円、2017年度も655万円。
ボーナスは組合員平均で4.3ヶ月分前後が支給。その年度の経営状況によって変動するものの、春闘の労使交渉で支給額が決定。
銀行としては珍しく、「業績連動型」というわけではなく、個人評価や部署・店舗の成績も加味されない。
公式の平均年収は676万円
年度 | 平均年収詳細金額 |
---|---|
2019年 | 6,759,000円 |
2018年 | 6,699,000円 |
2017年 | 6,546,000円 |
2016年 | 6,545,000円 |
2015年 | 6,502,000円 |
2014年 | (概算:650万円) |
2013年 | (概算:650万円) |
ゆうちょ銀行の正社員・臨時従業員の平均年収は有価証券報告書にて公表されていて、2019年度では676万円という金額が出ている。
過去5年間ではいずれも600万円台後半で推移。
これには基本給・賞与・各種手当(時間外勤務手当、通勤手当)などすべてが含まれている。
傾向としては7年間を通してほぼ横ばい状態。前年比で上下することはあっても、長期的に見ると上がっても下がってもいない。
メガバンク3行の三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行は700万円超のため、ゆうちょ銀行はやや低い金額。
近年は低金利政策もあって、銀行業はどこも不況。給料が上昇した製造業などとは対照的。
なお、ゆうちょ銀行が上場したのは2015年11月04日で、それまでは有価証券報告書が公開されていなかったため、2014年度以前は概算で表記。
ボーナスは概ね4.3ヶ月分
ゆうちょ銀行のボーナスは年間で4.3ヶ月分程度が支給(2019年度)。基本的に全社員固定制をとっている。
銀行はどこも業績連動型かつ店舗成績や個人評価によって賞与の支給額が異なる。しかし、ゆうちょ銀行は元々国営だったこともあって、実力主義ではなく年功序列。これは昇給などだけでなく、ボーナスの事情も同じ。
ゆうちょ銀行は、製造業(特に自動車業界)のように組合員一律〇ヶ月分という計算方法。
平均すると、メガバンク3行に比べると平均値ではやや劣る。
個人評価が低い社員にとっては都合が良い反面、仕事ができる社員によってはデメリットかもしれない。
年齢ごとの年収の目安
ゆうちょ銀行では「総合職」「エリア基幹職」の2つの職種がある。
総合職は全国転勤が存在する。必ず引っ越しが必要な異動がある。
エリア基幹職は特定の地域内での異動があるが、地域間をまたぐ異動はない。原則として自宅から通勤することが想定されている。
総合職
ゆうちょ銀行の総合職の平均年収は800万円程度と推定。年齢ごとの目安は下記の通り。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 400-450万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 450-600万円 | 30-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 600-800万円 | 40-55万円 | 150-200万円 |
35-39歳 | 700-900万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
40-44歳 | 700-1,000万円 | 45-60万円 | 200-250万円 |
45-49歳 | 800-1,100万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
50-54歳 | 800-1,200万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 800-1,200万円 | 50-70万円 | 150-200万円 |
20代は400~600万円、30代は600~900万円、40代及び50代は700~1,100万円になるだろう。
大卒(学部卒)・院卒(修士課程修了)いずれも社内で最も給料体系が高い職種。
いずれも給料体系はいずれも同じだが、男性行員が多いこともあって勤続年数が長く、その分平均年収の数値が高め。
なお、総合職には特定の専門分野に当たる「クオンツ・アクチュアリー」が含まれる。
エリア基幹職
ゆうちょ銀行のエリア基幹職の平均年収は600万円と推定。女性行員が多数派の職種。
下記は年齢ごとの推定年収の目安を示した表。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 350-400万円 | 25-30万円 | 40-85万円 |
25-29歳 | 350-500万円 | 25-40万円 | 50-80万円 |
30-34歳 | 500-700万円 | 30-50万円 | 70-100万円 |
35-39歳 | 600-800万円 | 35-55万円 | 80-150万円 |
40-44歳 | 700-900万円 | 40-60万円 | 100-150万円 |
45-49歳 | 700-1,000万円 | 40-60万円 | 100-200万円 |
50-54歳 | 800-1,200万円 | 45-60万円 | 150-250万円 |
55-59歳 | 800-1,000万円 | 40-65万円 | 120-250万円 |
20代で350~500万円、30代で500~800万円、40代及び50代で700~1,200万円が目安。
総合職は男性行員が中心な一方、エリア基幹職は女性行員が多い職種。
総合職は全国転勤が存在するため、その手間の報酬も給料に含まれていることで年収が高い。
エリア基幹職はそれがない分、年収ベースでは総合職に劣る。
また、女性行員が多いこともあって、勤続年数が比較的浅く、これも平均年収を下げる要因の1つになるだろう。
ただし、エリア基幹職も「一般職」ではない。ゆえに幹部登用もあり、管理職となれば年収1,000万円以上に入ってくる。
最終学歴(大卒・院卒)ごとの年収の差
ゆうちょ銀行の最終学歴ごとの平均年収は特に大きくは違わない。院卒(修士了)、大卒(学部卒)ともに有価証券報告書に記載の通りの650万円と推定。
文系が多数派、理系が少数派のため、大卒が全体のほとんどを占める。
最終学歴よりも職種(総合か専門か)や配属された部署などの違いの方が給料の違いが大きい。
次に初任給について。入社直後の基本給は最終学歴によって差が見られる。
ゆうちょ銀行の初任給
総合職
- 院卒(修士了):220,500~246,960円
- 大学卒:212,500~238,000円
エリア基幹職
- 院卒(修士了):177,200~198,460円
- 大学卒:174,800~195,780円
- 短大・高専・専門卒:172,300~194,880円
初任給でも、ゆうちょ銀行は他行に比べるとやや大きな差がある。
メガバンク3行を例にすると、院卒は23万円、大卒は20万5千円。総合職・エリア特定職の違いはまったくない。
ゆうちょ銀行は総合職こそはメガバンク並みだが、エリア基幹職は20万円を下回るほど。
業種 | 会社名 |
---|---|
メガバンク | 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、新生銀行、ゆうちょ銀行 |
地銀 | 横浜銀行、千葉銀行、関西みらい銀行、福岡銀行、北陸銀行、北海道銀行、京都銀行 |
信託銀行 | 三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、SMBC信託銀行 |
損害保険 | 損保ジャパン、東京海上日動、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AIG損害保険 |
生命保険会社 | 日本生命、明治安田生命、第一生命、住友生命、大同生命、富国生命 |
証券 | 野村證券、大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券、東海東京証券、岡三証券 |
クレジット | JCB、三菱UFJニコス、三井住友カード、オリエントコーポレーション、イオンフィナンシャルサービス、クレディセゾン |
外資系 | ゴールドマンサックス、ドイツ銀行、UBS、モルガンスタンレー、シティバンク、JPモルガン、BNPパリバ、クレディスイス、バークレイズ、バンクオブアメリカ |
政府系 | 日本銀行、国際協力銀行、日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、商工中金、農林中央金庫、日本証券金融、日本取引所グループ、住宅金融支援機構 |
上記では銀行、保険、証券等の金融業界の平均年収および給料体系について解説。