住友生命の平均年収は約700万円と推定。金融業界や保険業界としては標準的な金額、高くも低くもない。
ボーナスは約3ヶ月分が支給される傾向だが、業績連動型かつ個人評価が反映され、さらに営業成績等によって変動するため、一律ではない。
一般的な企業のように年功序列ではなく、製造業のような全員一律「〇ヶ月分」という計算でもない。
年齢別では、35~40歳前後では年収1,000万円台に突入する社員が目立つ。ただ、職種によって大きく異なり、総合キャリア職員、ビジネスキャリア職員、総合営業職員で変わる。
平均年収は700万円前後と算出
住友生命はでは給与に関する資料は公開されていない。そのため、ここでの年収は推定値ではある。
とはいえ、全従業員で換算すると低く見積もっても、平均年収は700万円前後になる。
これには基本給・賞与・各種手当(時間外勤務手当、営業職務手当、通勤手当等)などすべてが含まれている。
こうした事情から業界規模を考えても、正規雇用(正社員)であれば少なく見積もっても平均700万円前後には達すると推定。
ただし、実際のところは職種による違いがかなり大きい。給料体系を比較すると、まるでそれぞれ別会社であるかのような違いになる。
ボーナスは3ヶ月分
住友生命のボーナスは全社員の平均では年間で3ヶ月分が目安。
一般的な保険会社と同じように、業績連動型かつ個人評価が問われる。損保会社よりは個人評価が重視されやすい。
そのため、各個人によって支給額が大きく異なる。年間で5ヶ月分が出る社員もいれば、0.5ヶ月分しか出ない社員もいる。
また、職種によっても賞与の支給基準は異なる。営業となれば完全に成績に比例。年齢や勤続年数はあまり加味されない。
ただ、いずれにしても一般的な上場企業と比較すると大幅に低い金額。金融業界でも、損害保険会社や銀行、証券に比べると低い。
これは住友生命のみならず生命保険会社全体に当てはまる。
個人的な感想
住友生命をはじめとする生命保険会社の給料は、一般的な上場企業と比較すると確かに高い水準ではある。
しかし、仕事内容を考慮するとむしろ低いというのが率直な感想。
- 営業ノルマが厳しい傾向
- 成約までの道のりが険しい(簡単に販売できる保険商品ではない)
- ライバル他社との激しい競争
このような特徴があることを考えれば、平均年収700万円という水準は低いだろう。
ただし、グローバル社員である「基幹総合職(G型)」に限っては確かに年収は高め。
一般的に「生保会社=給料が高い」というイメージはこの基幹総合職(G型)に限った話である。
年齢ごとの年収の目安
住友生命では、同じ新卒採用でも3つの職種に分かれて採用が実施。総合キャリア職員、ビジネスキャリア職員、総合営業職員の3つがある。
それぞれで仕事内容や給料、引っ越しが必要な異動の有無は全く異なる。
総合キャリア職員は「総合職」に相当し、全国及び海外への転勤がある。仕事内容は営業職も管理部門での業務が中心だが、引っ越しを伴う異動があるため給料が高い。
ビジネスキャリア職員、総合営業職員は、原則として転居を伴う転勤がない。ただ、後者は営業職に該当するため給料水準は高め。
一方、ビジネスキャリア職員は、引っ越しが必要な転勤がない上、仕事内容も事務で総合職を補完する性質が大きいため、さらに給料が低い。
総合キャリア職員
住友生命の総合キャリア職員の平均年収は900~1,000万円程度と推定。年齢ごとの目安は下記の通り。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 400-450万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 450-600万円 | 30-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 600-900万円 | 40-55万円 | 150-200万円 |
35-39歳 | 700-1,000万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
40-44歳 | 700-1,200万円 | 45-60万円 | 200-250万円 |
45-49歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
50-54歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 900-1,500万円 | 50-70万円 | 150-200万円 |
年齢別では、20代は400~600万円、30代は600~1,000万円、40代及び50代は700~1,500万円になるだろう。
他社では「総合職」「グローバル社員」という名称が付く。名前の通り全国転勤がある職種。海外赴任もあり得る。
将来的な幹部候補というポジションでもある。
総合職の業務内容は、募集要項では「リテール、ホールセール、マルチチャネル(代理店など)、資産運用、海外事業、企画、お客さまサービス、アクチュアリー、IT・システムなど」と記載。
出世のスピードはかなり早く、住友生命の中でも最も給料が高い職種。35~40歳くらいで年収1,000万円に到達する社員が多い印象。
総合営業職員
総合営業職員の平均年収は800~900万円程度と推定。年齢ごとの目安は下記の通り。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 400-500万円 | 25-30万円 | 75-95万円 |
25-29歳 | 500-700万円 | 30-40万円 | 100-120万円 |
30-34歳 | 600-900万円 | 40-55万円 | 150-200万円 |
35-39歳 | 700-1,000万円 | 45-55万円 | 150-200万円 |
40-44歳 | 700-1,200万円 | 45-60万円 | 200-250万円 |
45-49歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
50-54歳 | 900-1,500万円 | 55-80万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 900-1,500万円 | 50-70万円 | 150-200万円 |
年齢別では、20代は400~700万円、30代は600~1,000万円、40代及び50代は700~1,500万円になるだろう。
総合営業職員は完全な営業職。給料も営業成績に比例する。
したがって、20代という早い時期から年収が高い社員も出てくる。
一方、営業成績に比例するということで、年功序列の性質が薄い。年齢が上がれば、年収は総合キャリア職員とほぼ同じ水準になる。
また、同じ年齢層でも成績が悪い社員であれば年収は低く、どれくらい稼げるかは各個人の能力面で決定される職種だろう。
ビジネスキャリア職員
ビジネスキャリア職員の平均年収は600~650万円と推定。年齢別の年収の目安は下記の通り。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 300-400万円 | 25-30万円 | 40-85万円 |
25-29歳 | 350-500万円 | 25-40万円 | 50-80万円 |
30-34歳 | 450-700万円 | 30-50万円 | 70-100万円 |
35-39歳 | 550-800万円 | 35-55万円 | 80-150万円 |
40-44歳 | 600-900万円 | 40-60万円 | 100-150万円 |
45-49歳 | 700-1,000万円 | 40-60万円 | 100-200万円 |
50-54歳 | 800-1,000万円 | 45-60万円 | 150-250万円 |
55-59歳 | 800-1,000万円 | 40-65万円 | 120-250万円 |
20代で300~500万円、30代で500~800万円、40代及び50代で600~1,000万円が目安。
「総合キャリア職員」との違いは、引っ越しが必要な異動の有無、上級管理職への登用の有無くらいに限られる。
転勤がない分、総合職に比べると給料は確実に低い。
年収1,000万円に到達できるかは、各個人の能力や希望によって変わる。
また、勤務地によっても給料体系は異なる。首都圏なら都市手当分が加算されるため、年収はやや高い金額になる一方、地方都市ではこれがない分低い金額になる。
最終学歴(大卒・院卒)ごとの年収の差
住友生命の最終学歴ごとの平均年収は特に大きくは違わない。総合職に視点を置いても、院卒(修士了)、大卒学部卒)ともにおよそ700万円と推定。
次に初任給について。院卒・大卒の違いはないが、職種で大幅に異なる。
住友生命の初任給
- 総合キャリア職員:210,000円
- ビジネスキャリア職員
○東京・大阪地区:186,100円
○その他地区(※勤務地によって異なります):181,000円~186,100円 - 総合営業職員
○東京・横浜・千葉地区:230,000円
[固定残業代(おおむね20時間分):30,800円、固定残業代を除く額:199,200円]
○名古屋・京都・大阪・神戸地区:220,000円
[固定残業代(おおむね20時間分):30,800円、固定残業代を除く額:189,200円]
○札幌・仙台・広島・福岡地区:210,000円
[固定残業代(おおむね20時間分):30,800円、固定残業代を除く額:179,200円]
※固定残業代を超える時間外勤務についての時間外手当は追加で支給。
出典:住友生命保険「採用情報」
基本的に営業系で転勤がある職種ほど初任給が高い。
業種 | 会社名 |
---|---|
メガバンク | 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、新生銀行、ゆうちょ銀行 |
地銀 | 横浜銀行、千葉銀行、関西みらい銀行、福岡銀行、北陸銀行、北海道銀行、京都銀行 |
信託銀行 | 三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行、SMBC信託銀行 |
損害保険 | 損保ジャパン、東京海上日動、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AIG損害保険 |
生命保険会社 | 日本生命、明治安田生命、第一生命、住友生命、大同生命、富国生命 |
証券 | 野村證券、大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券、東海東京証券、岡三証券 |
クレジット | JCB、三菱UFJニコス、三井住友カード、オリエントコーポレーション、イオンフィナンシャルサービス、クレディセゾン |
外資系 | ゴールドマンサックス、ドイツ銀行、UBS、モルガンスタンレー、シティバンク、JPモルガン、BNPパリバ、クレディスイス、バークレイズ、バンクオブアメリカ |
政府系 | 日本銀行、国際協力銀行、日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、商工中金、農林中央金庫、日本証券金融、日本取引所グループ、住宅金融支援機構 |
上記では銀行、保険、証券等の金融業界の平均年収および給料体系について解説。