東海道新幹線には品川駅からの乗車で自由席に座れる確率を列車種別と時間帯ごとに調査してみた。のぞみ・ひかり・こだまの3種別の列車に関して、上り・下りそれぞれで空席の期待度の事情が異なり、満席でまったく空いていない場合もある。
始発駅の東京駅ですでに満席になっていることもあるが、やはりデッキなどで立つしかないこともよくある。土日祝は特に混み合うため、品川駅の時点で座れないことが多い。平日は1日を通して確実に座れることがほとんど。
まだ都内にある駅とはいえ、所詮は途中駅ということでリスクがある。東海道新幹線は他の路線と比べてダントツに利用者数が多い。東京、名古屋、大阪という日本の3大都市を結ぶ主要な交通手段という地位を確立していることもあって混雑度も大きい。
目次
土日祝の品川駅の時点での混雑
品川駅は途中駅ということで、自由席の席取りは難しいことには変わりない。次の停車駅である新横浜駅に比べるとのぞみ号・ひかり号・こだま号のいずれも自由席に座れる確率は相対的に高いが、それでも満席リスクが潜在する。
東海道新幹線にて最も乗車人員が多い区間は都市圏別に見ると、圧倒的に東京→名古屋(首都圏→中京圏)。
下り列車となれば自由席は東京駅の時点で満席かそれに近い状態になりやすい。余った座席があれば座れるのは品川駅とも表現できる。
ひどいのはのぞみ号の土日祝の午前中。特に連休初日になる土曜日は1週間で最も乗車率が高い時期。
各「★」印の意味は次の通り。
各段階ごとの混雑率の目安
★★★★★:ほぼ確実に満席
★★★★:通路側の座席の一部なら空いている
★★★:窓側の座席は完全に満席
★★:窓側の座席の一部なら空いている
★:ガラガラ
最も大きい★5つの場合、自由席はほぼ満席になることを意味する。空席があっても3人掛けの真ん中(B席)のみしか空いていない状態を指す。
あくまでも傾向で実際に乗るまではわからないが、1つの目安になるだろう。
下り(新大阪・博多方面行)
<下り(新大阪・博多方面):休日ダイヤで運転される土日祝> | |||
時間帯 | のぞみ | ひかり | こだま |
---|---|---|---|
始発-8:00 | ★★★ | ★★ | ★★ |
8:00-10:00 | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
10:00-12:00 | ★★★★★ | ★★★★ | ★★ |
12:00-14:00 | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
14:00-16:00 | ★★★ | ★★★ | ★★ |
16:00-18:00 | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
18:00-20:00 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★ |
20:00以降 | ★★★★★ | ★★★ | ★★★ |
(各列車の混雑) | >>のぞみ号 | >>ひかり号 | >>こだま号 |
※のぞみ号は新大阪行・広島行・博多行を総合的に考慮。
のぞみ号はほぼ終日に渡って満席またはそれに近い状態になりやすい。品川駅からの乗車で自由席に着席できる確率は30~50%ほどが目安。
新大阪行の列車ならまだ通路側の座席にも空席が目立つことがある。
一方で、広島行・博多行の山陽新幹線直通列車となれば満席である。
下りのピークは午前中だが、夕方から夜にかけての時間帯でも満席に近い状態になる。デッキで立っている人(座れないため)もよく見かける。
ひかり号もまた、午前中と夕方から夜にかけての時間帯にて自由席が満席に近い状態になる。100%完全とまではいかなくても、3人掛けの真ん中しか空いていないような状態にはなる。
通路側の座席でさえも空いていないこともあり得る。
こだま号もまた、他の区間に比べると混雑する傾向ではある。それでも、のぞみ号・ひかり号とは違って通路側の座席なら座れる可能性がかなり大きい。
各駅停車ということで着席できる確率は90%ほどだろう。目立った混雑にはなりにくい。
上り(東京方面行)
<上り(東京方面):休日ダイヤで運転される土日祝> | |||
時間帯 | のぞみ | ひかり | こだま |
---|---|---|---|
始発-8:00 | 全列車東京までのため品川駅から乗車する人は無し | ||
8:00-10:00 | |||
10:00-12:00 | |||
12:00-14:00 | |||
14:00-16:00 | |||
16:00-18:00 | |||
18:00-20:00 | |||
20:00以降 |
のぞみ号・ひかり号・こだま号いずれも終点が東京駅のため、品川駅から上り列車に乗る人はいない。
完全に降車専用の駅である。
平日の品川駅の時点での混雑
平日は休日に比べると混雑は緩やか。のぞみ号でも、午前中の下り、夕方の上り以外なら空席が残っていることがほとんど。
品川駅の乗車でも自由席でも座れる可能性がかなり大きい。
満席になるのは金曜日の夜くらい。(金曜夜は指定席も満席)
各段階ごとの混雑率の目安
★★★★★:ほぼ確実に満席
★★★★:通路側の座席の一部なら空いている
★★★:窓側の座席は完全に満席
★★:窓側の座席の一部なら空いている
★:ガラガラ
同じく★が大きいほど混雑度が大きくて座れない可能性が上がる。
下り(新大阪・博多方面行)
<下り(新大阪・博多方面):平日ダイヤ> | |||
時間帯 | のぞみ | ひかり | こだま |
---|---|---|---|
始発-8:00 | ★★ | ★★ | ★ |
8:00-10:00 | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
10:00-12:00 | ★★★ | ★★ | ★★ |
12:00-14:00 | ★★ | ★★ | ★ |
14:00-16:00 | ★★★ | ★★ | ★ |
16:00-18:00 | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
18:00-20:00 | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
20:00以降 | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
(各列車の混雑) | >>のぞみ号 | >>ひかり号 | >>こだま号 |
※のぞみ号は新大阪行・広島行・博多行を総合的に考慮。
平日なら、のぞみ号でも自由席に座れる確率はやや大きい。平均して80~90%は着席できる。
新大阪行なら窓側の座席に座れる可能性も大いにある。広島・博多方面まで行く山陽新幹線直通列車でも、少なくとも通路側の座席なら新横浜駅からの乗車で自由席に座れる。
ひかり号とこだま号も1日を通して空いていて、自由席でも座れない可能性は通常期ならまずあり得ない。
夕方から夜にかけての時間帯では新幹線通勤の帰宅ラッシュでやや混雑するが、それでも全員が座れるレベルに収まる。
上り(東京方面行)
<上り(東京方面):平日ダイヤ> | |||
時間帯 | のぞみ | ひかり | こだま |
---|---|---|---|
始発-8:00 | 全列車東京までのため品川駅から乗車する人は無し | ||
8:00-10:00 | |||
10:00-12:00 | |||
12:00-14:00 | |||
14:00-16:00 | |||
16:00-18:00 | |||
18:00-20:00 | |||
20:00以降 | |||
(各列車の混雑) | >>のぞみ号 | >>ひかり号 | >>こだま号 |
朝ラッシュの7~9時頃までは新幹線通勤で新横浜駅から品川駅や東京駅へ向かう人が多く利用する人が多いが、品川駅から乗る人はいない。
品川駅→東京駅なら100%誰もが山手線・京浜東北線・東海道線(上野東京ライン)・横須賀線のいずれかを使用する。
東海道新幹線の上り列車に乗る人はいない。降車専用の駅なのは確実。
のぞみの博多行・広島行きは満席の可能性大
のぞみ号の行先ごとの混み具合
- 新大阪行|比較的空いている。満席が土日祝の午前中のみが多数。
- 広島行|やや混雑。1日を通して通路側の座席も埋まる。午前中+夕方・夜も満席。
- 博多行|絶対的に混雑。1日を通して通路側の座席も埋まる。午前中+夕方・夜も満席。
※品川駅からの乗車の場合。
自由席は列車種別によって車両数が異なる。最速列車である「のぞみ」は自由席が1、2,3号車だけとかなり少ない。16両編成で運転されているわけだが、それ以外はすべて指定席かグリーン車となっている。
また、のぞみは一番乗客が殺到する列車でもあるため、ひかりとこだまと比べて乗車率が終日に渡って高い。その自由席についてもかなりの乗車率となる。東京駅を始発とする下り線の行き先は新大阪・広島・博多となっているが、中でも広島や博多まで行くものが混雑する。
JR西日本が管轄する山陽新幹線へ直通するのぞみの場合、品川駅から自由席に乗ろうとしても座れない可能性も大いに考えられる。東京駅にて自由席へ乗車する人の長い列がすでにできていることもある。
通常の自由席の場合、2人掛けの通路側か3人掛けの真ん中の座席であれば空いていることが多い。山側の席は窓側から埋まっていき、海側は窓側と通路側の席から人が座っていくため、通路側と真ん中なら品川駅から乗車したとしても少なからず座れる。
広島または博多行ののぞみ号の場合まそうしたみんなが避ける席も埋まっていくほど乗客が殺到する。そのため、品川から自由席に乗ろうしても座れない結果になることも覚悟しなければならないかもしれない。
特に朝と夕方についてはかなり満員になるケースが多い。これは、土日祝日がメインだが、山陽新幹線直通列車は平日でも最も混雑することには変わりない。
渋谷や目黒方面から新幹線を使おうとする人にとっては品川駅の方が便利で、わざわざ一旦北上する必要がなくなるが、この点は思わぬデメリットである。
ただ、1つだけ大きな問題点が残る。それは、自由席に座れない可能性が出てくるという問題だ。
東京駅から乗れば、少なくとも列に並べば確実に座れる。一方の途中駅となる品川からの場合は、すでに満席となっていて座れない可能性も考えられる。
のぞみでも新大阪行なら座れる!?
一方、新大阪行であれば比較的座れる可能性が大きい。新大阪止まりののぞみの場合、乗客は名古屋・京都・新大阪の3駅のどれかが目的地とする人だけが使うため、山陽新幹線内まで行く人は乗らない。
当然ながら、乗車率も博多や広島方面まで行く列車と比べると満席になる可能性は低くなる。途中駅の品川から乗ったとしても、2人掛けの通路席や3人掛けの真ん中の席であればかなりの高い確率で座れる。
もし品川駅からのぞみの自由席に乗って名古屋もしくは関西地区まで行くのであれば、新大阪止まりののぞみ号を狙って座席に座れることを期待して列に並ぶのが良い。
ひかり号と各駅停車のこだま号についても同じことがいえるが、ひかりはそもそも自由席が1~5号車までとなっていてのぞみよりも車両数が多い。そのため、より座れる可能性が高くなる。
こだまについては10両分もある。ここまで多いと、繁忙期でない限りはどの駅から新幹線の自由席の乗ろうとしても確実に座れるといえる。
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自由席の列車別混雑 | のぞみ(休日)、のぞみ(平日)、ひかり、こだま、みずほ、さくら、つばめ |
やまびこ、なすの、つばさ、とき、たにがわ、はくたか、あさま | |
自由席の駅別混雑状況 | 東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線 |
東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線、山形新幹線 | |
指定席の列車別混雑 | のぞみ、ひかり、みずほ、さくら |
はやぶさ、やまびこ、とき、かがやき、はくたか | |
コンセント | 東海道・山陽新幹線、九州新幹線、東北新幹線、山形新幹線、上越新幹線 |
Wi-Fi | 東海道・山陽新幹線、九州新幹線、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線 |
最高速度 | 東海道新幹線、山陽新幹線、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線、九州新幹線、山形新幹線、北海道新幹線 |
列車種別の違い | 東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線 |
運賃 | 東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線、東北新幹線、山形新幹線、秋田新幹線、上越新幹線、北陸新幹線 |