相鉄HDの平均年収は約900万円！ 職種・年齢ごとでも算出

相鉄ホールディングスの平均年収は約750万円（2018年は737万円）。鉄道会社としては高い方に分類され、決して低い金額ではない。

首都圏の私鉄の中でもかなり高い金額、陸運業全体としてもトップクラス。基本給・ボーナス支給額いずれも高め。

なお、相模鉄道でも職種によって異なり、総合職と鉄道エキスパート職（現業職）は異なる傾向。事務系・技術系の違いはそれほどないと考えてよい。

公式の平均年収は737万円

相鉄ホールディングスの正社員・臨時従業員の平均年収は有価証券報告書にて公表されていて、2018年度では約764万円という金額が出ている。

過去6年間では横ばい状態だが、いずれも850～900万円前後で推移。

これには基本給・賞与・各種手当（時間外手当・総合職手当など）などすべてが含まれている。

有価証券報告書記載の金額は総合職のみ

なお、「相鉄ホールディングス」に所属する人たちは総合職の一部の人のみ。

総合職の初めの段階と鉄道現業職に当たるエキスパート職は相模鉄道という連結子会社での採用。相鉄ホールディングスには含まれないため、年収は有価証券報告書記載の金額よりは低い。

若い人、特に高卒やエキスパートでの採用の人は基本給がかなり低い。
そのため、時間外をたくさんして稼いでいる人がたくさんいる。
賞与は悪くないが、月の給与は時間外頼りや、時間外ありきだと思う。

また、乗務員手当てがないため、駅より乗務員の方が手取りが下がる。
ということも聞いたことがある。

出典：カイシャの評判『相模鉄道株式会社の評判・口コミ｜転職・採用情報』より

基本的な年収は低いです。鉄道会社で平均年収が高いのは、休む人の代わりに出た人が稼ぐため、平均値が上がっているからです。自分の所定の勤務だけでの年収は、生活がギリギリになります。

出典：同上

夏と冬の年2回のボーナスがある。賞与の基準は各社員によって異なるが、合計4か月分が1つの目安。

それを加味すると、年収水準はやや高くなるが、相鉄ホールディングスの総合職よりは明らかに低い金額になるとのこと。

新卒採用・中途採用の区分もなく、大卒・高卒の違いもまったく加味していない。

総合職

上記は相模鉄道に属する総合職全般の年齢ごとの推定年収の目安である。

総合職は特に新卒採用の時点から働いている人であり、さらに高学歴ばかりの括り。

勤続年数はかなり長くなりやすく、昇進のスピードも速いことから、年収も高い水準で推移。

実際にはその子会社で働くことが多いが、総合職採用なら給料体系は相鉄ホールディングスに準ずる。

事務系総合職

事務系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。

• 経営企画
• 財務
• 営業
• 運輸
• 総務・人事
• プロジェクト部門などの企画立案業務

いずれも年収に関しては、仕事内容ごとの違いはほとんどない。

全国各地への転勤の可能性がある一方、その分給料水準が高い。平均すると相鉄ホールディングスの有価証券報告書記載の金額に近くなると推定。

新卒採用の場合は、入社直後は現業部門で駅員や車掌として勤務するものの、その後はオフィスワーク系が多い業務となる。

各種手当が付く職種ということもあって、平均年収も同年代の中では高い水準に達する。

20代のうちは年収が400～500万円台で、他の大手企業と同じ。しかし、それ以降は上昇幅が大きくなる。

30代で早くも年収500～600万円以上になってくる人が主流派になり、最高だと900万円ほどになる。

40代からは年収1,000万円以上という社員も少なくないレベルになる。

50代になるとやや下がる人も出てくるが、それでも総合職かつ管理職だと年収1,000万円以上が平均値になると推定。

実際のところは各個人の役職やスキル、勤続年数によって違いが見られるものの、これらが1つの目安になる。

技術系総合職

技術系総合職では主に以下の仕事内容が挙げられる。

• 鉄道車両・検修施設などの保守
• 施工管理業務、企画立案業務

「鉄道技術」と呼ばれる分野。技術職においても年収は仕事内容ごとの違いはほとんどない。

同様に平均年収が高い職種。

現業職との違いは転居が必要となる転勤の可能性が存在する点である。異動の多さで異なる傾向がある。

事務系と同じく平均年収は同年代の中では高い水準に達する。

各個人の役職やスキル、勤続年数によって違いが見られるものの、上記の表が1つの目安になる。

鉄道エキスパート職（相模鉄道）

鉄道エキスパート職（鉄道現業職）が言わゆる「現場」での勤務。

駅係員・運転士・車掌などから、保線、車両管理などがこれに該当。

総合職との違いは対象とする学歴の他に、転居を伴い転勤が原則ないこと、現場系の仕事内容が多い点が挙げられる。

一方で昇進のスピードは比較すると遅い。そのため、同じ正社員という形でも平均年収は現業部門は低い。

そして、前述したように、鉄道エキスパート職は相鉄ホールディングスではなくて連結子会社の「相模鉄道」での採用。

有価証券報告書記載の850～900万円という平均給与にはならない。

それでも、世の中全体としては決して低い給料水準ではなく、大手企業としても「並み」かそれ以上なのは確か。

運転、駅務

エキスパート職の中でも駅係員・車掌・運転士とは以下が仕事内容。

• 運転士
• 車掌
• 駅務業務

入社直後は駅係員としてスタート。その後、車掌や運転士とステップアップしていく。

深夜勤務や早朝勤務などが多い仕事内容ということもあって、年収は社会的に見ると高い。

20代で300～400万円台、30代で600～700万円、40代で700万円台、50代で700～800万円になる人もかなり多い。

技術職

鉄道エキスパート職の技術分野の仕事内容は以下の通り。

• 鉄道車両の整備
• 点検業務

技術部門のエキスパート職とは、他の鉄道会社で言う技術現業職のことを指す。

「駅・乗務員」と同じく鉄道運行の第一線で働く例が多い。

保線などの土木工事、車両のメンテナンスなどが一般的にイメージが付きやすいが、これに該当するのは技術職。

現業部門はその中でも特に現場に近いところで仕事が中心。

特に線路、土木関係は列車の運転がない深夜の勤務が多い分野のため、深夜手当などで年収が上がりやすい。

深夜勤務や早朝勤務などが多い仕事内容ということもあって、年収は世間的には高い方に入る。

20代で400万円前後、30代で600～700万円、40代・50代で700～800万円台と推定。

＜参考資料：『鉄道統計年報』（国土交通省）＞

大卒、院卒、高卒、短大卒ごとの年収の差

総合職では大卒・院卒だが現業部門はそれに加えて高卒、短大卒、専門学校卒も採用。

初任給は最終学歴によって差が見られる。

相鉄鉄道

ただし、入社後5年くらいを超えると勤続年数や役職、これまでの昇給幅によって年収が違ってくる。

最終学歴よりもこれらの要素によって給料水準が高い人と低い人が出る。