キオクシア(東芝メモリ)の平均年収は約1,100万円。具体的には、2020年時点では1,129万円。
ボーナスはかなり高い金額で、業績連動型だが例年6~15ヶ月が支給。総合電機メーカーでは完全に業界トップ。
総合商社や金融業並みの給料体系。分社化前の東芝本体よりも平均年収は高い。企業名こそはそれほど知名度が高くないが、給料は相当高い。
公式の平均年収は1,129万円
年度 | 平均年収詳細金額 |
---|---|
2020年 | 11,286,447円 |
2019年 | (1,000万円) |
2018年 | (1,000万円) |
2017年 | (1,000万円) |
キオクシアの正社員・臨時従業員の平均年収は有価証券報告書にて公表されていて、2018年度では1,129万円という金額が出ている。(2017~2019年度は有価証券報告書未公開のため推定年収)
これには基本給・賞与・各種手当(住宅費補助、通勤手当、次世代育成手当など)などすべてが含まれている。
元々は東芝本体だったものの、2017年4月1日に分社化された。現在のキオクシアは東芝の半導体メモリ事業は、吸収分割により東芝メモリが承継しした部門。
2019年10月に会社名を「東芝メモリ」から「キオクシア」に変更された。
ボーナス:年間5.3ヶ月分
キオクシアのボーナスは年間で5.3ヶ月分が支給。
東芝と同じく業績連動型であるため、各年度で支給される基準値は変動するものの、半導体業界内では比較的高い基準。
電機メーカー各社の賞与は以下で推移。
- 日立製作所:6.3ヶ月
- ソニー:6.9ヶ月
- パナソニック:5.0ヶ月
- 三菱電機:5.89ヶ月
上記から、キオクシアは日立製作所やソニー、三菱電機よりは低い基準だが、パナソニックよりは多いのがわかる。
大手製造業全体で見ても、6ヶ月分を超えるボーナスが支給される企業がある程度は存在するものの、5ヶ月以上となれば高い方に分類される。
2019年度の場合、他の電機メーカー及ぶそれ以外の製造業の代表的な企業のボーナスは以下の通り。
他社と比較して
平均年収に関しては、半導体・電機メーカー大手では首位に立つのがキオクシア。東芝本体が950万円と平均年収が公開されているが、ここよりも高い金額。
全業種の中では、年収が高い企業は他にいくつも存在する。例えば、銀行・保険・証券などの金融業界、総合商社(三菱商事など)、資源インフラ系企業では1,000万円超に達するほど。
しかし、製造業でここまで年収が高い企業はかなり少ない。
なお、上場企業全体の平均年収は約600万円。キオクシアは単純計算でこれの2倍弱に達する。
総合電機メーカーではキーエンスの次に高い
- キーエンス:21,106,666円
- 東京エレクトロン:12,720,452円
- キオクシア:11,286,447円
- ソニー:10,509,690円
- 日立製作所:8,943,244円
- パナソニック:7,744,759円
- 三菱電機:8,169,232円
- 富士通:7,985,114円
- キヤノン:7,787,060円
- 東芝:9,150,895円
- 日本電気(NEC):7,989,274円
- シャープ:7,592,000円
半導体、電機メーカーの代表的な企業の平均年収(18年度)は上記の通り。
流石に高給取りで有名なキーエンスの2,100万円には劣る。それでも、1,000万円に到達しているところはそれ以外ではソニーと東京エレクトロンの2社のみ。
日立製作所、パナソニック、三菱電機、富士通、キャノン、NEC(日本電気)などには勝っている。
分社化前の東芝本体も平均年収は950万円のため、ここよりも+150万円ほど高い。
年齢ごとの年収の目安(総合職)
総合職の全部門の年齢ごとの推定年収。有価証券報告書に記載の通り、全体の平均年間給与は1,100万円程度と推定。
年齢 | 年収 | 月収(基本給) | 賞与 |
---|---|---|---|
20-24歳 | 500-600万円 | 25-30万円 | 75-120万円 |
25-29歳 | 600-800万円 | 30-50万円 | 120-180万円 |
30-34歳 | 700-1,000万円 | 50-70万円 | 150-250万円 |
35-39歳 | 1,000-1,200万円 | 50-80万円 | 200-300万円 |
40-44歳 | 1,000-2,000万円 | 60-90万円 | 250-350万円 |
45-49歳 | 1,000-2,000万円 | 60-90万円 | 250-350万円 |
50-54歳 | 1,000-2,000万円 | 60-90万円 | 200-300万円 |
55-59歳 | 1,000-2,000万円 | 60-90万円 | 200-300万円 |
20代は500~800万円、30代は800~1,500万円、40代及び50代は1,000~2,000万円になるだろう。
大卒(学部卒)・院卒(修士課程修了)いずれも社内で最も給料体系が高い職種。
コースは大きく分けて文系が主流の事務系と理系限定の技術系があるが、給料体系はいずれも同じ。
キオクシアの新卒を見ると、以下の職種が募集されている。
- 技術系総合職(製品・デバイス技術開発職/プロセス・パッケージ技術開発職/システム・ソフトウェア技術・回路設計開発職/顧客技術対応・評価解析技術職)
- 事務系総合職(営業、総務、経理など)
給料体系そのものは職種による違いはない。基本給が最終学歴を基にスタート時点が異なるくらいに留まる。
最終学歴(大卒・院卒)ごとの年収の差
キオクシアの最終学歴ごとの平均年収は、院卒(博士了・修士了)は1,200万円、大卒(学部卒)は1,100万円と推定。
博士課程修了と修士課程修了の初任給の差額は46,500円、修士課程修了と学部卒は24,000万円。
あくまでも予想の範囲だが、これくらいが概算値になるのではないか。
博士了と修士了では院卒という括りでも大きな差額があるが、実際のところ技術系職種の社員の大部分は修士了。博士了の人は少数派のため、平均年収を底上げするほどとは言えない。
次に初任給について。入社直後の基本給は最終学歴によって差が見られる。
キオクシアの初任給
- 院卒(博士課程修了):286,000円
- 院卒(修士課程修了):239,500円
- 大卒(学部卒):215,500円
出典:リクナビ2021
キオクシアの初任給は一般的な大手企業とほぼ同じ水準。
それでもボーナスが突出して高いこともあり、年収ベースではむしろ他社に勝る。
特に大学院卒の初任給が高め。学部卒と比べて4万5,000円の差がある。
年齢が上がれば上がるほど役職や評価での給料の差が出てくるが、初期の段階で高いのも事実。
業種 | 会社名 |
---|---|
機械メーカー(重機) | 三菱重工業、ダイキン工業、小松製作所、クボタ、IHI、住友重機械工業、日立造船、日立建機 |
工作機械メーカー | ファナック、安川電機、DMG森精機、マキタ、ホシザキ、アマダ、日本製鋼所、SMC、不二越、ブラザー工業、牧野フライス製作所、オークマ、三井海洋開発、OSG、 |
電機メーカー | 日立製作所、ソニー、パナソニック、三菱電機、富士通、キヤノン、東芝、NEC、シャープ、リコー、日本電産、京セラ、村田製作所、TDK、東京エレクトロン、セイコーエプソン、コニカミノルタ、ミネベアミツミ、オムロン、富士電機、アルプスアルパイン、ルネサスエレクトロニクス、キオクシア、キーエンス、日清紡、沖電気工業、横河電機、JVCケンウッド、カシオ計算機、ローム、シスメックス、イビデン、アドバンテスト、アズビル、明電舎、太陽誘電、日本航空電子工業、ディスコ、島田理化工業 |
非鉄金属 | 住友電気工業、三菱マテリアル、古河電気工業、住友金属鉱山、JX金属、日立金属、日本軽金属、フジクラ、UACJ、DOWA、古河機械金属、リョービ |
(グループ傘下) | 日立グループ |
上記では機械メーカー業界の平均年収および給料体系について解説。