JR山手線の平日朝ラッシュの混雑状況を時間帯および区間ごとに調査してみた。外回り・内回りいずれも8時30分頃がピークになる。
混雑率は内回りが新大久保→新宿で160%、外回りが上野→御徒町で153%と国土交通省から発表されている。(2017年データより)
都心部だけを走るという性質上、エリアによってその違いが表れる。他の路線とは違って、上り・下りの区別がない。
とはいえ、大規模なターミナル駅を出発する頃が一番混雑が激しさを増す時となる。
東京・上野・池袋・新宿・渋谷・品川といった他路線との乗り換え駅にて大量の乗客が乗ってくる。
目次
朝ラッシュの時間帯別の混雑度
時間帯 | 混雑度 | 時間帯 | 混雑度 |
---|---|---|---|
6:00-6:30 | 2 | 8:30-9:00 | 5 |
6:30-7:00 | 3 | 9:00-9:30 | 4 |
7:00-7:30 | 4 | 9:30-10:00 | 4 |
7:30-8:00 | 5 | 10:00-10:30 | 3 |
8:00-8:30 | 5 | 10:30-11:00 | 3 |
各段階ごとの混雑率の目安
5:180%
4:120%
3:100%
2:80%
1:50%
山手線の朝ラッシュのピークは8:30前後の電車になる。全体的なコアタイム7:30~9:00まで約1時間30分くらいである。
混雑率は150~160%前後という高い数値を記録しているが、東京の鉄道各線の中ではトップクラスではない。JR東日本の中でも「ふつう」に分類される。
郊外型の路線(都心から放射状に延びる鉄道路線)では早くも7時頃からすでに通勤ラッシュがスタートしている。
しかし、山手線は都心部だけの地域を走るため、本格的に朝の通勤ラッシュがスタートするのはあくまでも7:30頃である。ここから8時台を完全に過ぎるまでは首都圏ならではの混み具合に達する。
9時台に入ってもまだまだ朝ラッシュの影響は残る。四ツ谷~東京の区間は両方向ともに混雑した車内となっている。10時台に入ってからようやくひと段落するといったところ。
次に混雑が激しくなるのは夕方の17時以降の帰宅ラッシュになってからとなる。こちらは、朝とは逆方向が混み合う。
6時台はまだ空いているが
早朝に当たる6時台なら満員電車というほどではない。朝の時間帯にしてはガラガラと言っても過言ではない。
他社線と相互直通運転を行っているわけでもなく、長距離利用者が乗るわけでもない。まだまだ余裕が見られる。まだ混雑のピークからは程遠い。
6時台に都心を行き来する人は少数派である。あくまでも都心部を中心に走っている点が大きいのが山手線ならではの特徴である。
ただし、それでも立っている乗客は少なからずいる。山この時間帯からすでに通勤通学のために電車に乗っている人は決していないわけではない。
7時台はもう満員
7時台になるとどこの路線でもいよいよ朝ラッシュがスタートする。ピークこそは8時台が主役だが、7時台でも満員電車の要件は満たすかもしれない。
東京・上野・池袋・新宿・渋谷・品川の乗換駅からは大量の乗客が乗ってくる。
これらの駅を発車する時点ではドア付近ではやや窮屈感を感じる。他の人と接したり、スマホの操作が困難なほどではないが、リュックは背負ったまま乗るのはやや難しい。
車内奥でもリュックを背負って乗るのはやはり迷惑になるレベルに到達している。ショルダーバッグくらいなら問題ないが、体積が大きいリュックは厳しい。
特に7時半以降は混雑がさらに激しさを増すため、リュックを背負って乗るのは不可能な時間帯となる。
8時台は朝ラッシュのピーク
8時台に入ると山手線でも1日のピークに到達する。混み具合の目安は以下のようになる。
<8時台の山手線の混み具合の目安>
- ドア付近は手荷物が他の乗客に接する
- スマホの操作はドア付近は困難(不可能ではない)
- 車内奥も全員が吊革・手すりにつかまれない
ドア付近は完全に窮屈感と圧迫感を感じるほどになる。スマホの操作はできないわけではないものの、何も身動きが取れないくらいと考えてよい。
車内奥であっても、全員が吊革または手すりにつかまれるほどではない。電車の揺れに対して自分の足で我慢するしかない状態にもなる。
ちょうど9時出勤の人が通勤手段として山手線を使い、都心内のエリアを行き来する時間帯が8~9時に該当する。
他のJR線との乗換駅である東京・上野・池袋・新宿・渋谷・品川を発車すれば、次の主要駅まではひたすら降りていく一方になる。混雑が続くのは一瞬ではある。
それでも最大混雑率は150~160%のため、窮屈感があるのは確か。
区間ごとの混雑状況
区間 | 外回り | 内回り |
---|---|---|
東京~上野 | ★★★★★ | ★★★ |
上野~池袋 | ★★★ | ★★★ |
池袋~新宿 | ★★★★ | ★★★★ |
新宿~渋谷 | ★★★★ | ★★★★★ |
渋谷~品川 | ★★★ | ★★★ |
品川~東京 | ★★★★★ | ★★ |
星の数が多いほど乗車率が大きくて混雑が激しいことを示す。
<参考元:国土交通省の混雑率等の統計情報>
東京のちょうど都心部を環状運転しているため、特別に空いている区間はまったくない。全線を通じて乗客数が多い。
それでも、朝ラッシュの時の混み具合のレベルには差がある。同じ山手線でもギューギュー詰めの区間もあれば、余裕が見られる駅間もある。
外回り
区間 | 混雑レベル |
---|---|
新宿~新大久保 | ★★★★ |
新大久保~高田馬場 | ★★★★ |
高田馬場~池袋 | ★★★ |
池袋~巣鴨 | ★★★ |
巣鴨~駒込 | ★★★ |
駒込~田端 | ★★★ |
田端~日暮里 | ★★★ |
日暮里~上野 | ★★★★ |
上野~御徒町 | ★★★★★ |
御徒町~秋葉原 | ★★★★★ |
秋葉原~神田 | ★★★★ |
神田~東京 | ★★★★ |
東京~新橋 | ★★★★ |
新橋~浜松町 | ★★★ |
浜松町~品川 | ★★ |
品川~大崎 | ★★★★ |
大崎~目黒 | ★★★★ |
目黒~渋谷 | ★★★ |
渋谷~原宿 | ★★★★★ |
原宿~新宿 | ★★★★★ |
各段階ごとの混雑率の目安
★★★★★:150%以上
★★★★:120%
★★★:100%
★★:80%
★:50%
外回りの最混雑区間は上野→御徒町。ここではドア付近ではスマホの操作がギリギリできるかできないかのレベル。新聞や雑誌を読むのは困難。手荷物は他の乗客に接する。
全体的にみて山手線の外回りで混雑が激しい区間は以下になる。
<外回りの混雑ポイント>
- 上野→秋葉原
- 東京→新橋
- 品川→大崎
- 渋谷→原宿
いずれもエリアでも、山手線なら1、2駅停車すれば混雑はある程度は解消される。時間にすると約5分程度である。
ほとんどの駅で乗客の入れ替えが多いのも特徴の1つ。乗車客ばかりで降車客がいない駅はかなり少ない。
一方で乗客全員が座れる区間もない。100%確実に座れるのは大崎駅始発の一部の電車くらいに限られる。
内回り
区間 | 混雑レベル |
---|---|
新宿~原宿 | ★★★★★ |
原宿~渋谷 | ★★★★★ |
渋谷~目黒 | ★★★★ |
目黒~大崎 | ★★★ |
大崎~品川 | ★★★ |
品川~浜松町 | ★★★★ |
浜松町~新橋 | ★★★ |
新橋~東京 | ★★★★ |
東京~神田 | ★★★★ |
神田~秋葉原 | ★★★★ |
秋葉原~御徒町 | ★★★ |
御徒町~上野 | ★★★ |
上野~日暮里 | ★★★ |
日暮里~田端 | ★★ |
田端~駒込 | ★★★ |
駒込~巣鴨 | ★★★ |
巣鴨~池袋 | ★★★★ |
池袋~高田馬場 | ★★★★★ |
高田馬場~新大久保 | ★★★★★ |
新大久保~新宿 | ★★★★★ |
各段階ごとの混雑率の目安
★★★★★:150%以上
★★★★:120%
★★★:100%
★★:80%
★:50%
内周りの最混雑区間は新大久保→新宿。ここではドア付近ではスマホの操作がギリギリできるかできないかのレベル。新聞や雑誌を読むのは困難。手荷物は他の乗客に接する。
全体的にみて山手線の内周りで混雑が激しい区間は以下になる。
<内周りの混雑ポイント>
- 池袋→新宿
- 新宿→渋谷
山手線なら1、2駅停車すれば混雑はある程度は解消されるのが基本だが、池袋→新宿ではひたすら乗ってくる一方になる。ただ、時間にすると約10分程度であるため、長時間には及ばない。
内回りは西半分に混雑が集中している。池袋・新宿・渋谷の3駅に関連した朝ラッシュになる。
東半分もガラガラで空いているわけではないものの、品川・東京・上野の3駅ともに超満員電車にはなりにくい。
ただし、100%確実に座れる区間はゼロである。座れるのは主要駅で降りていく人が立ち上がった瞬間しかない。
外回りは上野駅と東京駅で混雑
外回りの電車の場合、上野→東京と東京→品川間が激しく混雑する区間となる。いずれもピークを迎えるのは8:00~8:30の時間帯である。
中でも上野→東京間の朝ラッシュの混み具合はかなり有名だろう。宇都宮線・高崎線・常磐線という北関東方面からの路線のターミナル駅ということで、これらからの乗り換え客が殺到する。
東京駅や新橋駅へ向かう人が山手線と京浜東北線に集結することで、外回りの南行の電車は激しく混む。
かつてこの区間の乗車率は200%を超えていた。首都圏の通勤ラッシュの満員電車の象徴的な区間でもあった。
上野東京ラインが開業したことで、山手線の上野駅からの混雑は緩和された。
しかし、それでも乗客が多くて平日の朝のラッシュでは輸送力不足気味になっている。乗車率は180%くらいなのではないか。
東京→品川間もまたとても混む区間である。東京駅から新橋駅や浜松町駅へ向かう人で混雑する。さらに、渋谷方面へ向かうという人も山手線の外回り電車に乗る。
新橋駅まではかなりの混雑になる。乗車率は180%超になるくらいの感覚だろう。
内回りは新宿→渋谷がピーク
山手線でも内回りの電車は外回りほど混雑はひどくない。ダイヤの乱れなどの異常がない限り、全線に渡って超満員電車となるような区間はない。
乗車率は最大でも150%くらいになるようだ。具体的な区間は新宿→渋谷の内回り電車。
中央線・小田急・京王などからの乗り換え客が新宿駅から渋谷方面へ向かう人が山手線へ殺到する。外回り電車と同じく8:00~8:30が混雑のピークとなる。
なお、実際には車両によって乗車率のバラツキがある。新宿駅ホームの階段付近の車両はやはりすし詰め状態になる。
渋谷→品川もまた結構混雑する。巨大なターミナル駅である渋谷駅から東京23区の東側へ向かう人が山手線の内回りに乗る。
この区間では山手線しか走っていなく、代替手段がない。独占エリアのような特徴がある区間ということもあり、朝のラッシュになれば激しく混雑する。
他の路線の混雑状況
接続駅 | 路線 |
新宿 | 中央線快速、中央総武緩行線、埼京線、湘南新宿ライン |
高田馬場 | 東西線、西武新宿線 |
池袋 | 埼京線、湘南新宿ライン |
巣鴨 | 都営三田線 |
駒込 | 南北線 |
田端 | 京浜東北線 |
西日暮里 | 千代田線、日暮里舎人ライナー |
日暮里 | 常磐線快速、日暮里舎人ライナー |
上野 | 東海道線、宇都宮線、高崎線、常磐線快速(上野東京ライン) |
秋葉原 | 中央総武緩行線、つくばエクスプレス
日比谷線 |
神田 | 銀座線 |
東京 | 東海道線(上野東京ライン)、総武線快速、横須賀線、京葉線 |
新橋 | 都営浅草線、ゆりかもめ |
浜松町 | 東京モノレール |
品川 | 東海道線、京浜東北線 |
大崎 | 埼京線、東京臨海高速鉄道りんかい線 |
五反田 | 東急池上線 |
恵比寿 | 日比谷線 |
目黒 | 東急目黒線、南北線、都営三田線 |
渋谷 | 埼京線、湘南新宿ライン |
原宿 | 千代田線、副都心線(明治神宮前駅) |
代々木 | 中央総武緩行線、都営大江戸線 |
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東京メトロ | 銀座線、丸ノ内線、日比谷線、東西線、千代田線、有楽町線、半蔵門線、南北線、副都心線 |
都営地下鉄 | 浅草線、新宿線、三田線、大江戸線、日暮里舎人ライナー |
京浜急行電鉄 | 京急本線 |
相模鉄道 | 相鉄本線、相鉄・JR直通線 |
東急電鉄 | 東横線、(みなとみらい線)、田園都市線、目黒線、大井町線、池上線 |
小田急電鉄 | 小田原線、江ノ島線 |
京王電鉄 | 京王線、井の頭線、相模原線 |
西武鉄道 | 新宿線、池袋線 |
東武鉄道 | 東上線、スカイツリーライン、アーバンパークライン |
京成電鉄 | 京成本線、押上線 |
横浜市営地下鉄 | ブルーライン、グリーンライン |
その他 | つくばエクスプレス、東葉高速鉄道、北総鉄道、新京成線、埼玉高速鉄道、東京モノレール、ゆりかもめ、湘南モノレール、江ノ島電鉄線 |
混雑の目安については『【レベル別】鉄道の混雑率の目安! 数値ごとの体感』にて解説。